Äitiyspakkaus(育児パッケージ)・産休・育休手当ての申請

出産・育児サポートが充実していることで有名なフィンランド。前回のネウボラで妊娠証明書(妊娠154日を超えると発行される)をもらったので、Kela(社会保険庁事務所)にいろんな申請ができます。

① Äitiyspakkaus(Maternity package/育児パッケージ)

わりと有名なフィンランド発の「育児パッケージ」。赤ちゃんが産まれるにあたっての必需品の準備をサポートする目的でKelaから付与されます。

育児パッケージを受け取るか、現金(170ユーロ)でもらうかを選ぶことができるのですが、特に1人目の妊娠の場合は育児パッケージを選ぶ人がほとんどのよう。育児パッケージの場合、産まれてしばらくベビーベッドとして使える箱の中に下着や服など、60を超えるアイテムが入ってくるので(170ユーロではとても買えない!)、断然お得。2人目以降だったり周りからたくさんお下がりをもらえる場合は現金を選ぶのもありなのかもしれません。

Kelaのホームページからeサービスにログインし、そこからスキャンか写真でデータ化した妊娠証明書を添付して申請します。申請が審査・承認されると、通常2週間以内に送られてきます。現金を選んだ場合は、指定した口座に振り込まれます。

育児パッケージもしくは現金の出産給付を受け取るには、本人がフィンランドの永住者であるか、本人がEU・EEA・スイスから就労で来てフィンランドに住んでいるか、就労でフィンランドに移住した人の家族であることが必要とのこと。わたしの場合、就労ビザのままでまだ永住権は取得してないのですが、フィンランド人と結婚しているので支給対象に当たるようです。

② Äitiysraha(Maternity allowance/産休手当て)

予定日の30〜50就業日前から、約5〜8週前から取ることができる産休。それにともなって勤め先、もしくはKelaから産休手当てが支払われます。産休手当ては105就業日分、約4ヶ月分もらえます。就業日は祝日を除いた月曜から土曜までをカウント。

産休に入る予定日の2ヶ月前までに勤め先に産休について知らせる必要があり、勤め先が産休中も給料を払うかどうかを確認する必要があります(勤め先が給料を引き続き払ってくれる場合、Kelaからその会社へ手当が支払われる)。産休手当てをKelaのeサービスから申請するとき、この情報と妊娠証明書の写しが必要になります。

産休手当てを受け取るには、予定日から逆算して少なくとも180日以上、フィンランドの社会保障制度が適用されている必要があるそう。もし早産などになった場合は、産休手当てが出産日の翌就業日から同じく約4ヶ月間支払われ、その次にもらえる育休手当てが長めに支払われるようです。

額は前年の年収に基づいて計算され、一般的にはだいたい月収の90%くらいだそう。仕事による収入がゼロの場合、一日あたりの支給額は最小の約28ユーロとなり、1ヶ月が約25就業日とすると月に約700ユーロの手当てが給付される計算に。

③ Vanhempainraha(Parental allowance/育休手当て)

赤ちゃんが約9ヶ月になるまで、Kelaから158就業日分(約6ヶ月)の育児手当てがもらえます。育児休暇の取り方はパートナー間で決めることができ、例えばひとり3ヶ月づつと分けてもいいし、片方だけが6ヶ月ずっととしてもよし。ただしふたりが同時に取ることはできません(双子以上の場合を除いて)。育休手当てもまたKelaのeサービスから同じように申請します。額についてKelaのホームページには文章ではっきり書いてはないのですが(自分の前年の収入や所得税などがわかればオンラインで計算できるページがあります)、支給額はだいたい月収の70%くらいだそう。

④ Lapsilisä(Child benefit/子ども手当て)

子どもがフィンランド永住者の場合、海外に移住することがない限り、産まれてから満17歳になるまで毎月子ども手当が支給されます。手当ての額は下の表(Kelaのホームページより)にあるように子どもの数によって変わり、例えば3人子どもがいる場合、受け取るのは毎月合計333.51ユーロということに。子どもの数が増えるほど出費がかさむことが考慮されているんでしょうね。


以上の4つはママ側がKelaに申請する出産・育児サポート制度でしたが、パートナーが取得することができるPaternity Leaveもあります。それについてはまた別の機会に記録しようと思います。

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