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究極の電動自転車「Vanmoof S3」に1年乗ってみて

こんにちは。オノと申します。

今回はVanmoof S3の使用レビューを書いてみたいと思います。
Vanmoofの自転車については、商用的なネット記事はたくさんあるものの、長期間の利用に基づいた生活的なレビューは少ないと思っています。

Vanmoofの存在が気になっている方、体験に基づいた生の情報を探している方、これから購入を検討されている方にとって有益な記事になればと思い筆を走らせ始めました。

この記事の献立

  • 開梱から組み立て

  • 使用感

  • Vanmoof の利用・購入が向いている環境


機体の紹介

Vanmoof の自転車に関するコンセプトや略歴についてはオフィシャルページに目を通して頂ければと思います。
巷でも比喩的に「TESLAの自転車版」と例えられることが多いようです👀

僕も端的なこの表現はしっくり来ていて、完全にソフトウェアで制御された自転車で、「自転車」というより「ソフトウェアに制御された乗り物」という感想が近いです。

Vanmoofは現在 5シリーズ(S5, A5)までラインナップされていますが、最新モデルの納車時期はまだ未定だと(ショップにも試乗できる実機はなかった)原宿ショップのバイクドクターから耳にしました。
※2023年1月現在

よって今回紹介するVanmoof S3は現在現実的に手に入れられる最新の機体と言っても大袈裟ではないと思います。

2023.1月 時点でのライナップ

筆者は2021年にVanmoof S3を購入しました。

当時からマイナーアップデートを繰り返していると思いますが、外観的には大きく変化はないように感じます。
またVanmoofの専用アプリからソフトウェアがアップデートされるので、常に最新の状態で使用することが出来ています。

最新の情報はこちら

円安や部材不足の影響などもあり、お値段も2年前から25%ほどご立派になっている様子😉



配送・開梱について

送られてきた時のイメージ

自転車が丸ごと入るような大掛かりなダンボールで、佐川急便より日時指定で送られてきました。
開封時の状態は写真のような感じで、80%完成 残り20%の簡単な組み立てを行うようなイメージです。

開封時の状態
包装を剥がすとこんな感じ


必要なものな工具は付属する

組み立て自体は難しいものではなかった印象でした。必要な工具は全て同梱されており、空気入れも付属します。画像中央付近にある紙のラッパでお祝いの音を鳴らしながら、寒空の下、自転車の組み立てを行いました。(シュール)

組み立て後 実際に走行している途中に1つの問題が発生しました。
それはフレームに対して前輪を取り付ける工程の際、嵌め込みの深さが足りておらず、ブレーキパッドと前輪の一部が干渉してノイズが発生するというものです。
自分の組み立ての甘さから起因するものでしたが、組み立ての完成をチェックする術はありません。

組み立て直後のトラブルを防ぐには、Vanmoofから推奨されている無料の初期点検・半年点検を実施するために、東京原宿のショップに持ち込むことをオススメします。

個人的な話にはなりますが、僕は当時福岡に住んでいたのでメンテナンスを受ける環境がなく、前輪からのノイズの問題を一定期間抱え続けることになります🥲
公式HPからのカスタマーサポートへの十分な動線もなく、2021年6月から、東京に転居して原宿にメンテナンスを受ける2022年10月まで、Vanmoofは倉庫で眠ることになりました。

使用感

簡潔に述べると Vanmoof は以下のような特性です。

・街乗りにおいては、最高の自転車。
・路面状況が悪い場所や、オフロードには不向き。サスペンションがない
・アップダウンは苦手。トルクが少ない。
・車体が大きく、小回りが効きづらい。

順番に説明します。

シンプルな構造

Vanmoof S3はオフィシャルページにも記載がありますが、街乗りに最適化された自転車です。
マウンテンバイクのようなサスペンション・人間工学に基づいたような凝ったハンドルなどはなく、平坦で路面状況の良い場所での使用が前提とされたような仕様になっているように感じます。

そのためオフロードやアップダウンが激しい場所で走行するような性能は持ち合わせていないように思います。

裏を返せば、平坦な道ではソフトウェアにより最適化された加速、自動的なギアの切り替えなどが非常に優秀で、ただ単調にペダルを漕ぐだけで滑らかな加速を行なってくれ、経験したことのないような乗り心地を提供してくれます。


公式HPより

S3の車体は大きいです。Vanmoofの故郷(オランダ・ヨーロッパ圏)では大柄な人が多いんでしょうね😌
筆者の身長は178cm 68kgですが、恐らく丁度適正身長なのかな?という感じで、車体を跨いだときのフレームの高さと股下がジャストくらいで、取り回しなどは十分に行えますが、それほど余裕もない感じでもあります。

故に小回りは効きづらく、取り回しも良くはないです。

しかし、それらに変え難い「デカくて洗練されたフレームがカッコイイ」という最高のリターンが待っています🥳



Vanmoof S3の利用・購入が向いている環境

キュートなヒップ

Vanmoof S3 を利用するに当たって、以下の条件は抑えたいです。

メンテナンス拠点が近くにある
利用エリアはアップダウンが激しすぎない利用エリア
充電のための電源を確保できる

<メンテナンス>
Vanmoof S3は自転車 / 電子機器のハーフの子なので、自分でメンテナンスできる領域が非常に限られています。ブレーキパッド・チェーンへの注油・タイヤの交換等の簡単な物理メンテナンス以外はブラックボックスなので、トラブルの際は、東京/原宿のショップにて専門のバイクドクターに診てもらう必要があります。
また、2023年1月現在、ウェブページでのカスタマーサポートは日本にローカライズされておらず、全体的な体験は残念ながら良くありません。
サポート拠点が近くにない場合、実地での一般的な自転車屋さんでの修理を受けることができないので、(言語的な意味でも物理的な意味でも)かなり手間暇を要しながら遠隔サポートを受ける必要があります。

<利用エリア>
筆者は現在、東京/世田谷を生活拠点にしており、路面状況も悪くなく、非常に平坦なエリアを活動拠点にしています。このエリアでは Vanmoof S3は非常に活躍し、素晴らしいチャリ体験を提供してくれます。
逆に昔に山だったところを切り崩した経緯があるような地域、路面状況の悪い地域だと、躯体自体が性能不足だったり、精密に設計されたソフトウェアによる加速制御などは発揮されない恐れが大きいです。

<電源>
筆者にとって当初最も盲点だったことが、躯体への充電です。
専用のACアダプターから直接行う必要があるので、駐輪する位置(または一時停車する位置)の近くに電源がないと充電できません。
筆者は直接的に電源を引ける環境がなかったので、専用のバッテリー(POWERBANK)を使って給電するような運用をとっています😇

POWERBANK


唯一無二の体験

自転車としての走行性能・利用エリアの制約なども感じられ
「「なんでもござれ!」」というタイプの自転車ではないVanmoof S3ですが、筆者はこの自転車を愛して止みません。
淡白でありながら 80年代の工業デザインのような美しいフレーム
完全に制御された駆動系
ユーザビリティに優れたソフトウェア

機能性と美しさが高いレベルで実現された電動自転車は想像を超えたもので、未来的です。
自転車に近づいた際に自動で起動
GPSでいつでも位置を捕捉
走行履歴をアプリから分析

ただ漕ぎ続けるだけで最適なスピードまで加速

走行中・駐車中の佇まい・保管中の安全性(内臓GPS)など、様々な場面で素晴らしい所有体験を与えてくれています。

終わりに

一方で、世界的に台数・規模を伸ばし続けている素晴らしいバイクですが、日本でのサポートはまだまだこれからといった肌感です。これからのVanmoof社の日本地域での成功と事業の拡充をお祈りするばかりです。

この記事を最後まで読んでくれた読者にとって、何か持ち帰れるものがあれば幸いです👋
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ありがとうございました。


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