意外な副業で本業よりも稼ぐ人たちの「共通点」

「こんなことが?」が仕事になる時代
私の知り合いに、ブライスっていう人形の洋服作りが趣味という人がいます。あるとき、その洋服をネットオークションに出品したら、あっという間に高値がついたそうです。

その人は会社員として働く一方、趣味だったブライスの服作りが、今では相当な収入源になっていて、どちらが本業で副業かわからないと話していました。

ただ、今の仕事も嫌いではないから、会社勤めで定期収入を得つつ、帰宅後に好きでやっていることもお金になるという状態だそうです。

また、前に何かの記事で、プラモデル作りが趣味の人の話を読んだことがあります。プラモデルって、作るのが好きな人もいれば、作ることはどうでもよくて、ただ完成品を並べたいっていう人もいるんですよね。そこで、その人はプラモデルの完成品をネットで売るようになったわけです。

1000円くらいで買ったプラモデルを組み立てて塗装すると、3万円くらいで売れるそうなので、かなり儲けていることになります。

その儲けの一部で新しいプラモデルを買い、その完成品がまた高値で売れて……ということを繰り返しているので、言わば「ゼロリスク・ハイリターン」のおいしいビジネスになってしまっているのです。

今はネットを使えば、割と誰でも簡単に、自分の作品やコンテンツを商品として売り出すことができます。

それが本当に売れるかどうかは、時の運や、世の中のニーズを捉えているかによるでしょう。ただ、ショーケースに並ぶチャンスは、以前よりはるかに多くなっている。そこでは、今まで誰も考えなかったようなことが仕事になることもありうるのです。

失敗しても暮らしてはいける
28歳で離婚した銀行員の女性が、1人で生きていくのに銀行員では不安だからと、必死で資格の勉強をしている。そんな話を聞いたことがあります。

資格を取りたいなら勉強すればいいとは思いますが、資格を取る理由が「将来、不安だから」というのが、私にはよくわからなかったのです。

というのも、日本でちゃんと働く能力があるのに、仕事にあぶれる人なんて、いないんじゃないかと思うからです。

万が一、仕事にあぶれて食えなくなったとしても、生活保護があります。実際、私には生活保護を受けている知り合いが何人かいます。こう言うと誤解されるかもしれませんが、私の友人たちはみんな楽しそうですよ。

たぶんいちばん気になるのは世間体で、それさえ乗り越えてしまえば楽勝です。生活するのに最低限のお金はもらえるし、医療費も本人負担はなくタダなので、不安を感じる必要はありません。そうやって暮らしている人を見てきたから、いざとなったら、それでいいんじゃないか、と思います。

それに、先の銀行員の女性は、20代にして将来に不安を感じてしまったようですが、今では、例えば「ただ、みんなからおごられているだけの人」だって、立派におごられるプロとして生きていける世の中になっています。

要するに「誰もやっていないこと」をやるだけで価値があって、人に面白がってもらえればお金が発生するわけです。

今、私たちが生きている社会とは、みんながみんな、農作物を育てなくては食べるものがなくて餓死してしまうという世界ではありません。お金があるところにはあるし、食べものもふんだんにある。そんな余裕のある社会に、私たちは今、生きているわけです。

その中で「面白いことをするならお金出すよ」という人も少なからずいて、クラウドファンディングをはじめ、実際にお金を払ったり受け取ったりする仕組みもできています。

ありもしない不安に駆られて、大して興味もない資格を取るくらいなら、自分の好きなことでどうにかする方向を探るほうが、楽しいんじゃないですかね。

贅沢三昧の生活をしたいなら話は別ですが、誰もやっていないことをやって目立ったりすると、それだけでもけっこう収入になったりするのです。

誰もやっていないことをやっていて、それが楽しいっていう人は、結果的に自分の心地いい居場所を見つけられる――。その結果として、お金がついてくることも多いという話です。

そしてもう一度言いますが、万が一、自分で食えなくなっても国が生活保護で支えてくれます。いつもそう考えているだけで、誰も失敗なんて恐れなくなるのではないでしょうか。

「自由な時間」がない限り「自分の価値」はつくれない
まずは「自分の自由な時間」を作らない限り、ほかにはない自分だけの価値なんてものをつくり出すことはできないだろうと思います。何より、好きなことがあるのなら、それをする時間が長いほうが生きていて楽しいですよね。

ブラック企業に勤めていて、そんなことすら考えられない人は大変だろうなと思います。早くその状況の異常さに気づいて、自分は何が好きなのか、何をしているときに楽しいのかを考えることから始め、1日に数時間でも自由な時間を確保することを意識したほうがいいでしょうね。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?