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【小論文】正論をぶち壊せ【推薦入試を振り返る】

こんにちは、たんずです。
私は塾講師歴10年の現役塾講師です。
2020年度の春頃からZoomにて授業を提供しており、そこから見えた受験メソッドをお伝えしていきます。
私の主観が大半、客観的事実が大半、偏見が3%にて構成されてる記事ですので、その点はあしからず。
もし少しでも役に立ったと思ってくれた方はスキとフォローをお願いします。

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都内の私立校及び都立高の推薦入試が終了しました。

私は今年度、例年以上に面接対策、小論文対策に注力しました。

その中でも都立最難関校に、合格できた生徒へ、実際に私が指導した考え方やアドバイスをまとめていきます。

今後、小論文を書くであろう学生たちに向けて…。

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1.小論文の構成

これは私以外の多くの方も紹介してくれていると思いますので、あっさり行きます。

①現状の問題点の提示、明確化

②問題点に対する自身の意見

③予想されるであろう反対意見の提示

④反対意見に対する反論

⑤自身の意見をまとめる

こんな感じですかね。

①はあまり点数になりません。
データを正しく読み取り、現状を認識できる力があるかを評価しています。
わかりやすくいうと、読解力が試されている、ということです。

基本的には同程度の学力を持った生徒同士が競争をするのですから、ここはあまり差がつかないですね。

差がつくのは②以降です。

論を展開するためには、自身の意見を持ち
それを説明することが最重要です。

では、差のつく意見はどう書くのか。

2.差のつく意見を書く

さて、差のつく意見の書き方を述べます。

まずこの記事を読んでくれてるみなさんが試験官だとします。

読んでいる答案で以下のような意見が述べられています。

・早寝早起きは大切だ
・お年寄りを大切にしよう
・無駄遣いはするな
・ゴミはなるべく出さずにリサイクル
・不要不急の外出を控える
・スマホを使うとバカになる
・毎日歯磨きをしましょう

うんざりしませんか?

それはいつも聞いているありふれた考え方、
つまり正論だからです。

大半の受験生は正論を述べようとします。
いい子ちゃんでいようとします。
そして高評価を得ようとします。

しかしながら、小論文のテストでは正論は評価されにくいと私は考えます。

だって、つまんないもん。


評価する人だって、何十、何百と学生の書いた未熟な文章を読んでいきます。

はいはい、またこのネタね。

と読み飛ばされてしまう可能性が高いです。

現に私がそうですから。


では、次に本屋にある本のタイトルを思い浮かべましょう。

どれも正論をぶち壊すものばかりではないでしょうか?

私は国語の授業中に以下のような発言をしています。

生徒に、なんで論説文の筆者は今の日本のダメ出しばっかりするの?と聞かれた際に

筆者は少数派の意見を取る。
理由は様々考察されるけれども、
やっぱり正論よりも、人とは違うこと、
つまり
悪口の方が人の心に響くからじゃない?
みんな悪口が好きなんだよ。

賛否両論ありそうな発言ですよね。笑

話が逸れました。

3.正論をぶち壊す意見の書き方

もう少し具体的な書き方について、考察していきます。

まず私がぶち壊す際に考えるのは

正論の逆をゴールにする

です。

そして、そこに必要な理由付けをします。

①.現状の問題点の把握
②.問題に対する「ありきたりな」対応を考える
③.2番の逆を考える
④.それを証明できるほどの理由を並び立てる

今、私はカフェで執筆中なので、

コロナ禍における飲食店の在り方について、例示してみます。

①.コロナ禍において外食産業が大ダメージを受けている
②.政府が休業補償を行う
③.休業補償なんていらない
④.そもそも外食が多すぎる

これでアウトラインが完成です。

休業補償なんていらない

とはかなり過激な考え方ですよね。

飲食関係の方がいらっしゃったらごめんなさい。

ちょっと、作文してみます。

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①現在、新型コロナウイルス流行における影響により外食産業の売上が大幅に落ち込んでいる。

②現在日本政府、東京都は要請に応じた飲食店に対して休業補償を与え、外食産業全体を支えている。
しかし、このお金はどこから捻出したものであろうか。現状のコロナ禍が落ち着いたら税率をあげることで回収をするのであろうか。
当然、現在の日本は「借金国家」である。
現在の休業補償をこれからの国民で返済していくと考えると、その負担は多大なものになると考えられる。
よって私はあえて「休業補償はいらない」と考える。

③私の意見を採用すると、多くの失業者が街に溢れかえる。という意見が挙がるであろう。
もちろん失業者が増える、というデメリットがあるのは間違いない。
しかし、そもそも外食産業は数が多すぎるのではないか、というのが私の考えである。
現在の日本では、飽和状態にあると考え、
これを機に、日本全体の産業従事者バランスを調整すべきではないかと考える。

④飽和状態にある、数多の外食店を保護するのではなく、政策的に他業種の転換を政府がサポートすべきと考える。
日本の食料自給率の低下が叫ばれている今日、飲食店で働いていた人材を第一次産業に転換させることができれば、自給率の低下も是正でき一石二鳥ではないだろうか。

⑤当然不満も挙がるであろう。その際に浮いた「休業補償」を彼らにあてがってみてはどうだろうか。
この先、大きく進化を遂げることが難しそうな外食産業に投資をするのではなく、日本全体が利益を得られる先に投資をすべきではないだろうか。

⑥以上の観点から、私は外食産業への休業補償を辞め、他業種への転換支援金へと当てて欲しいと考えている。

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こんな感じですかね。

偉そうなこと書いちゃいました。笑

私自身は外食は大好きですし、

ラーメン店がたくさんあるので、

新規開拓が毎週の楽しみです。

が、高得点を取るためにあえて本音とは違うことを書いてみました。

4.まとめ

いかがでしたか?

不快に思った方がいらっしゃったら、すみません。本音じゃないので許してください。

僕は今思いつきで作文をしてみました。

実際の小論文も試験時間も限られています。

パッと意見を出せるためには

日頃からのトレーニングが重要です。

世の中にあるもの、ルール、見えること、

これらが本当に正しいのか?

という視点で物事を見てみてください。

要するに

疑ってかかれ

ということですね。

ここまで読んでいただき
ありがとうございました。

さて小6の受験中盤戦のサポートに戻ります。

では、また。

サポートをしてくれたら、もっと面白い記事が書けるよう、頑張ります!