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大退職時代、来るの? これからの転職と採用を考えたら広報に着地した

「大退職時代」= The Great Resignation

この言葉が、年末年始のさまざまなメディアで踊っていました。
人材業界に身を投じて4ヶ月余りが経って、四六時中「転職」や「採用」について考えている中で、年始からのメディアでの動きは独特でした。

明らかに大きな波に向かって変化が起きようとしている感じが伝わってきています。このnoteでは、メディア記事や起きている事象から考える、今後の転職や採用の動きを書きたいと思います。(こちらは、あくまで個人的な見解になります。)

大退職時代とは?

「大退職時代(The Great Resignation)」とは、アメリカで多くの労働者が自らの意思で職場を去っている状況を、テキサスA&M大のアンソニー・クロッツ准教授が名付けたものです。

コロナによって働き方の価値観が変わり、自ら仕事を辞めて新しい働き方や生き方を目指す動きが続いたということです。

その流れが日本にも来るのではないか?

そんな論調がメディアで賑わっていました。

日本でも大退職時代がやってくるのか?

どうなったら大退職時代と呼ぶのかがわからない(調べきれなかった)ので、日本に大退職時代が来るのか、あるいは、もう来ているのかはわかりません。

ただ、確実に言えることは、コロナによって働き方や生き方について誰しもが考えたということでしょう。その結果、下記の記事内では転職希望者は過去最高というデータも出ていますね。

これまでのあたり前が、突然当たり前でなくなる事態が起きたのだから、自分の人生をどう生きるか真剣に考えるのは当たり前といえば当たり前です。

僕自身もコロナがある意味きっかけで、転職をしたうちの一人なので、まさにこの記事の通りかもしれません。

従来の年功序列の働き方がずっとは続かないと言われていたものが、コロナによって一気に加速したということで、確実に大きな変化は生まれています。

象徴的だった転職事例「アナウンサーからベンチャーへ」

働き方とかキャリアの考え方が、これまでの常識に縛られずに少しずつ解放されているのかもしれないと僕は思っていました。

その代表的な事例に僕は出会いました。
それがアナウンサー大木さんの転職です。

転職のきっかけは、たまたま見たnoteの記事だったそうです。
それは、彼女にとって偶然のような必然の出会いだったのだ思います。
その時の心理状況、仕事の状況、体調、全てのものが影響しあって、note記事に辿り着き、読み込んだ。彼女に届くべくして届いた記事だったはずです。

これはアナウンサーからベンチャーという異色の経歴だから記事になっていますが、他にも似たような経験をして転職した人を何人も知っています。

きっかけは人それぞれです。
noteの場合もあれば、一冊の本かもしれない。企業からのスカウトや知人からの声かけもある。

大事なことは、そのきっかけで一歩踏み出して変化を起こせるかどうか。
これまでは、常識や固定概念が邪魔をして一歩踏み出しにくい社会だったように思いますが、コロナによって何が常識かわからない状況になっています。

それは、私たち個人にとって、過去の常識や考えに捉われずに、未来を見据えて判断ができるということにつながっていると思います。

これからの転職や採用で大事なこと

大退職時代という流れや、大木アナウンサーのような転職事例。
これらを踏まえると転職や採用の流れも変わってきていると思います。

転職は、これまでのような外資系でバリバリ給与をアップさせたいハイクラスビジネスパーソンのものではなく、自分のワクワクする未来を築くために誰しもが気軽にできるものになると思います。

もちろん、一つのところで長く勤めることが悪いと言っているわけではありません。人生100年と言われる中で、結婚、出産、子育て、介護など様々なライフイベントがあります。その時々の環境に合わせて、チャレンジしたい時期、ちょっと落ち着きたい時期と色々あるはずです。

転職がもっと身近で、安心してできるものになれば、自分の状況に合わせて、様々な選択肢が選べる社会になっていくはずです。(というか、そういう社会にしていきたい。)

私たちは働き方をフラットに考えることができる時代が来ています。その流れをうまく活用していければいいのかなと思います。仕事は簡単な決断ではないですが、失敗しても他の選択肢があると思えたらチャレンジしやすくなるはずです。

明らかに個人の転職に対する抵抗感は減ってきています。
それでも転職が不安だったり、面倒だったり、気軽にできるものではないのは、転職希望者と企業との立場関係にありました。

これまで企業は転職希望者を「選ぶ立場」にありました。転職希望者は書類を審査され、面接される。誰しも面接という評価をされる場は嫌なものです。しかし、その転職希望者と企業との立場が近年、逆転しつつあります。近年の少子高齢化などの人手不足と、コロナでの転職機運の高まりによって、企業は転職候補者から「選ばれる立場」に変わってきています。

こうなると、企業はこれまでのように求人情報を掲載しているだけでは応募は来ないし、面接で上から目線で審査する態度だと選んでもらえないでしょう。特に、ミレニアル、Z世代などはこの傾向は強いと思います。

そのため、企業は知ってもらう努力をして、自ら魅力を発信し、選んでもらうことに必死にならなければなりません。大企業のようなブランド名で応募してくれるような企業以外は、苦しいのが正直だと思います。(大企業の間でも熾烈な競争で、優秀な人材はGAFAにいってしまうなど、ブランド名だけでは選んでくれないという状況にもなっています)

このような状況は、私自身、LAPRASの事業の現場で感じていることでもあります。スタートアップ企業の採用担当者は頑張っていて、あらゆる努力を
されています。

採用で勝ち残る企業とは

厳しい状況とは言いましたが、今後の採用で勝ち残る企業の要素も感じています。

転職候補者はこれからミレニアル世代に加えて、Z世代と呼ばれる層も増えてきます。そうなると価値観はさらに多様化します。

つまり、
GAFAみたいな外資系の企業で働きたいと思う人。
地元に残ってリモートワークしたいと思う人。
小規模でいいから安心できる環境で働きたい人。
社会貢献性が高い事業をやりたい人。

そうなると、スタートアップでも中小企業でも自社の価値観や志向にマッチした人を探しあてれば、採用につながる可能性が一気に上がるということです。

ここで大事になるのが、自社の独自性や他社にない魅力を感じてもらえるかということです。(会社の経営状態など基本のものがある程度大丈夫というのは前提ですが)
どれだけ個人の価値観が多様化していると言っても、その企業の価値観や志向が見えないと、その転職希望者に判断してもらえません。

情報が溢れて、見つけてもらうことが難しくなる中で、企業がいかに探しに行って、わかりやすく自社の魅力や価値観を感じてもらうかが分かれ道になってきます。

その意味で、企業広報や採用広報などが本当に重要になります

大木アナウンサーがnoteでその会社に直感で価値観が合うと思ったように、発信する努力をして初めて実を結ぶのだと思います。

そもそもの事業の魅力だったり、人の魅力などありますが、今後の企業が採用を勝ち取る一つの重要な要素に、広報力をビシビシと感じてます。

大退職時代というメディアの論調の中で、様々考えてきた結果、最終的には広報は重要だという着地をしました。

広報担当者の皆さん、一緒に頑張りましょう!!
















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