アンチフェミニズム界隈の自作自演・マッチポンプ疑惑について
昨今のTwitterには頻繁にネット炎上が発生する火薬庫のような界隈がいくつか存在しています。
フェミニズム界隈はその代表格であり、ここ数年間に起きたいくつかの騒動も原因となってTwitterユーザーの間で「炎上させやすく、叩けば簡単に沢山の賛同が得られるいい標的」として認識されてしまった感は否めません。
中にはフェミニズム界隈を異様に敵視し、監視や粘着行為を繰り返すユーザーや、そういった行為を熱心に支持し拡散するユーザーも少なからず存在しており、一般的には「アンチフェミニズム界隈(アンフェ界隈)」と呼ばれています。
アンフェ界隈のフェミニスト及びフェミニズムに対する敵意については自分もネット右翼に対して長年同じような感情を抱いてきた手前、彼らの行動原理そのものを強く否定する資格は全く無いのですが、個人的にアンフェ界隈に対してどうしても許容出来ないと感じる点があります。
記事タイトルにも書いた「自作自演」と「マッチポンプ」行為の2つです。
まずはこちらの2枚の画像をご覧ください。
1枚目の画像は『古賀げぇじ(@psycohomo8010)』氏のツイート、2枚目の画像は古賀げぇじ氏がツイートに添付したスクリーンショット。
スクリーンショットでは『yuko➹(@yuko_femi)』なるアカウントのツイートが写っていますが、その内容は「スタバの紙ストローが男性器に見えるから廃止しろ」というもの。
誰が見ても暴論としか思えないyuko➹氏の主張を茶化した古賀げぇじ氏のツイートは多くの人の共感を呼び、2月7日現在1.1万リツイート4.4万いいねを獲得しています。
ここまでなら「おかしな言動をする人物を晒してバズる」というTwitterではお馴染みの光景です。しかし、
このツイートに、ある疑惑が浮上した。
驚くべきことに、yuko➹氏は古賀げぇじ氏に発見される24分前にツイートを投稿し始めたばかりのアカウントであることが判明。
さらに、古賀げぇじ氏はyuko➹氏が紙ストローのツイートを投稿した18時08分から僅か10分後の18時18分に件のツイートをスクショして晒していたのです。
時系列をまとめてみましょう。
2月1日17時54分
yuko➹氏が最初のツイートを投稿する。
↓
14分が経過
↓
2月1日18時08分
yuko➹氏が紙ストローのツイートを投稿する。
↓
10分が経過
↓
2月1日18時18分
古賀げぇじ氏が紙ストローのツイートを発見し、スクショを撮影した上でyuko➹氏を茶化す内容のツイートを投稿。
ここまで僅か24分間の出来事である。
なんというスピード感。
なんと濃縮された24分間。
これ程までに素早く「おもしろアカウント」を発見出来る古賀げぇじ氏は一体何者なのだろうか。
yuko➹氏と古賀げぇじ氏が共に「Twitter for iPhone」であることとは特に関係ないと思われますが、とにかく古賀げぇじ氏の情報収集能力の高さには驚かされるばかりです。
とにかく、この2人が揃ってiPhoneを使用していることは単なる偶然。そうに違いない。
なお、肝心の紙ストローの画像もネットからの拾い物であることが確定しています。
時系列、使用端末、ネットで拾った画像、そして見るからに「ぼくの考えた最悪のフェミ」感が溢れ出しているyuko➹氏のアカウント……。
これだけを見ると、古賀げぇじ氏がいかにもフェミ叩きのために雑な自作自演を行い注目を集めようとする大変残念な方に思えるが、これらは全て偶然の産物……
と、思いきや。
なんと、古賀げぇじ氏は件のツイートについて「10秒くらいで考えたやつ」と自ら自作自演を暴露していたのです。
そればかりか、サブアカウントでは自身が自作自演疑惑で詰められたことを逆恨みするかのようなツイートを投稿していたことも判明。
あまりのクズっぷりを知って不愉快になってきたので、この件はここで区切りをつけて次はマッチポンプの話題に移ります。
こちらは遡ること約半年前の2020年7月下旬「ろくでなし子(@6d745)」氏のあるツイートがきっかけで始まった騒動です。
内容は「フェミニストが“グラビアに出るような女性は汚れてるから普通の服を着てようと子供に見せるべきではない”と言った」というもの。
事実だとすれば酷い話です。
では、一体誰が「グラビアに出る女性は汚れてる」などと発言したのでしょうか。
何人かのユーザーがこの「汚れてる」発言の出処を探ったところ、ある一人の人物に辿り着きました。
政治系インフルエンサーとして知られる「もへもへ(@gerogeroR)」氏です。
ただ、彼は所謂フェミニストではありません。
上の画像でフェミニストを揶揄するような発言をツイートしていることからも分かる通り、アンチフェミニズム界隈との親和性が高い人物です。
ですが、ろくでなし子氏がフェミニストの主張として取り上げた「汚れてる」発言はどうやらもへもへ氏のツイートが発端となっているらしいことが判明します。
つまり「グラビアの女性は汚れてる」という発言はもへもへ氏が創り出した架空のフェミニストによるものであり、実際にグラビアの女性を「汚れてる」などと表現したフェミニストは存在しないのではないか?という疑惑が浮上したのです。
もしも存在しないフェミニストの発言を捏造し、フェミニスト叩きに利用していたのであれば、それはもうマッチポンプと言わざるをえません。
この疑惑について有志が本人に対して説明を求めようとしますが、何故かもへもへ氏は話を逸して明確な回答を避けてしまいます。
不思議な対応だと思いませんか?
この時のもへもへ氏がすべきことはただ1つ。
「汚れてる」発言をしたフェミニストが一体誰なのかを回答する、それだけです。
それさえ答えてしまえば捏造疑惑はすぐさま霧散し、なおかつフェミニストへのさらなるネガキャンにも利用出来るのですから、本人にとっては問題解決への最短ルートであり最良の選択であることは間違いありません。
しかし、何故か肝心のフェミニストの名前を出さず話を逸し続けるもへもへ氏の対応が原因で、疑惑はますます増して行くばかり。
ついには「フェミニストに対する悪質な印象操作だったのではないか」と直球の指摘を受けてさすがに我慢出来なくなったのか、もへもへ氏はようやく「汚れてる」発言のソースらしきものを提示します。
しかし、記事に掲載されているフェミニストの発言をいくら探してもグラビアの女性を「汚れてる」などと激しく侮辱するような表現は見当たりません。
本人自ら提示したソースにすら登場しないのなら「汚れてる」発言は一体どこの誰が発したのでしょうか……?
やはり、もへもへ氏による捏造だったのでは……?
結局、この後も「汚れてる」発言の出処を巡る論戦は継続されたものの、もへもへ氏は最後まで件の発言をしたフェミニストの名前を明かすことはありませんでした。
また、2020年末には『わいあーる(@huono_ihminen)』というユーザーが「ペニスを免許制にすべき」と投稿したユーザーを晒して4.4万ものいいねを稼いだこの件でもフェミニストを装った釣りアカウントが使用されたことが判明しています。
フェミニストのみならず左派にまで偽装している点に加え、IDを見れば釣りと判断可能なアカウントを敢えてIDを切り取った状態で晒しているのが非常に悪質です。
この投稿は2021年2月に別のユーザーによって晒されたことがきっかけで再び拡散され、釣りアカウントの発言であるにもかかわらずリプライや引用リツイートは本物のフェミニストに対する憎悪や侮辱、嘲笑で溢れ返りました。
2021年8月6日に発生した小田急線刺傷事件でも「フェミニストの問題発言」として以下の画像が拡散されました。
しかしながら、このアカウントには敢えてフェミニストを名乗って世間から非難されるような発言をしたり、事件とも主張とも無関係な新聞社や政党のタグを列挙するなどの不自然な点が見受けられます。
はっきり言って、自らの発言が否定的に拡散されることを見込んだ上で、気に入らない新聞社や政党へのネガティブイメージを植え付けようとしているとしか思えません。
先ほどの「ペニス免許制」を主張したアカウントがフェミニストのみならず左派を自称していたことも合わせて考えると、こういった悪質かつ卑劣ななりすまし行為を積極的に行っている層の正体が何となく見えてくる気もしますが……。
2022年5月8日、そんな疑惑がついに確信に変わりました。
きっかけは、アンチフェミニズム界隈の大物論客「青識亜論(@BlauserSeelowe)」氏の凍結です。
しかし、電子掲示板5ちゃんねる(当時は2ちゃんねる)時代から精力的に論客活動を行っていたような人物が凍結如きで引退の道を選ぶはずもなく、当日中に新アカウント「凍結シーライオン(@Frozen_Sealion)」の開設を発表します。
しかし、このアカウントの「作成時期」は2021年3月。
つまり、2022年5月の凍結に際して新たに作成したものではなく、既存のアカウントを転用したものであることが分かります。
では、このアカウントは元々何のアカウントだったのか。
その答えが衝撃的な形で明かされました。
Twitterユーザーのスクリーンネームの変遷を追跡できるサービスを利用して「凍結シーライオン(@Frozen_Sealion)」を検索すると、2021年3月25日時点、すなわちアカウント作成当初は「エニシ(@KitanoEnishi)」という名前とスクリーンネームを使用していたことが判明しました。
この「エニシ(@KitanoEnishi)」氏がTwitter上でどういった投稿を行っていたのかをWeb魚拓で確認してみましょう。
https://archive.ph/2KpCU
驚くべきことに、普段はアンチフェミニズム論客として振る舞っているはずの彼が、いわゆる「フェミ垢」をリツイートしたりラディカルフェミニズムと呼んで差し支えないほどの主張を繰り返し投稿したりしていたのです。
特に、画像でも確認できる「Pixivの18禁アカウントでゾーニングされた作品を無理やり引っ張り出してバッシングする」「集団で圧力をかけることを肯定する」などの行為は、青識亜論氏をはじめとするアンチフェミニズム界隈がフェミニズム界隈を批判する際に度々否定的に扱ってきた「悪質行為」のはずです。
これが何を意味するのか……もはや改めて書くのも馬鹿馬鹿しいですが、
青識亜論氏は、今までに散々バッシングしてきた「悪質なフェミニスト」になりすます為のアカウントを作成し、運用するという正真正銘の「マッチポンプ」に手を染めていたことが明らかになりました。
ネット論客だとかアンチフェミニズムだとか以前に、いい歳こいた大人がこのような卑劣極まりない行為を積極的に行っていたと考えると呆れて言葉が出ません。
もへもへ氏と言い、青識亜論氏と言い、アンチフェミニズム界隈は持ち上げる人物をもう少し考えたほうがいいのではないでしょうか……。
このように、アンチフェミニズム界隈には「火の無いところに煙を立ててフェミニストを攻撃する」行為に手を染めてしまうユーザーと、それを信じ込んでフェミニストへの偏見をますます強固にしてしまうユーザーが存在しています。
この問題はアンチフェミニスト界隈だけでなく、投稿やアカウントに不自然さを感じながらも「フェミニストを叩ければ何でもいい」と考えて安易に拡散してしまうライトユーザー側のリテラシーも問われています。
もちろん、一部にそういった悪質な輩がいるからと言ってアンチフェミニズム界隈の全てを否定するつもりはありませんし、一方でフェミニスト界隈もTERFの存在をはじめ、一切問題が無いとは言い難い状況です。
ですが、もしもあなたが嫌いな相手の問題点を世の中に広めたいと思ったならば、この記事で取り上げたお粗末な自作自演や悪質なマッチポンプなどという卑怯な手段に訴えるのだけは止めて欲しい。
そんな手段で集めた賛同や仲間には何の価値も無いのだから。
フェミとかアンチフェミとかそれ以前に、フェアであれ。
それだけは両者共に徹底して欲しいものです(徹底しろ)。
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