医学についての素朴な疑問
若い頃、眠れずに、睡眠導入剤に頼ったことがあった。
かなり長い期間飲み続けてしまい、飲まないと眠れなくなったり、頭がぼんやりとして来たりして、体調が悪くなったので、薬を飲まないようにすると、逆に一睡も出来なくなったりして、調べてみると、依存を形成しやすいベンゾゼアゼピン系の睡眠導入剤であることが分かった。
リスクの高い薬剤ということで、欧米では、麻薬に類する物質として分類され、長期投与は禁止されていて、薬物依存症とそれに伴う離脱症状があるということで訴訟問題になっていた。
結果として、時間を掛けて少しずつ、ピルカッターなどで薬をカットして減らすことで、何とか断薬することができた。
最近になって漸く、様々なサプリによって、認知機能も改善されて来たように思う。
医師に欧米での薬害情報について尋ねると、初耳です、と言われ、医者の医療情報のアップデートの遅れに驚かされたものである。
医師の三分診察と、多剤併用の問題もあるが、薬は、結局は、対症療法であり、害が多く根本治療にはならない。
患者の話をじっくり聞く時間的な余裕の無さが、カウンセリングでなく安易な投薬治療に頼っていて、現代のロボトミー化とも揶揄されるようになっている。
また、抗生物質の安易な投与により、薬剤耐性菌の問題が大きく報じられるようになったが、僕も含めて子供たちも小さな頃から、風邪を引いたりして病院に行けば、だいたい抗生物質を出されていたように思うし、今になって日本人の花粉症罹患率の高さやアレルギーの問題が、抗生物質によって腸内の善玉菌が死滅させられてしまっているせいではないかと報じられている。
また昨年末、お尻が痛くなり病院を受診すると、直ぐに手術ですと言われ、医師の言うままに手術を受けたのだが、退院後、その痛みと出血による生活の質の低下、そして動けないことによる筋肉の低下に苦しみ、サルコペニアやフレイルの恐怖から、毎日、筋トレをすることによって逃れている。
よく調べてみると、僕の疾患は手術までする必要がないとの指摘が多く、しかも高齢者は手術によって身体機能にかなりのダメージがあるとの根拠が例示されていた。
手術の際に、医師に血圧と血糖値の高さを指摘されて、僕は決して血糖値の管理を怠っていたわけではなく、糖尿病薬の低血糖を招くリスクやインスリン注射を続けても、三大合併症に陥るリスクと透析患者数や失明率を全く減らせていない現状、ヘモグロビンa1cの数値も現在の国際基準からすれば、全くアップデートされていない数値であり、加えて高血圧は加齢に伴う生理現象であり、血圧を下げる薬は身体機能に悪影響であるとの現在の医療情報などを説明したのだが、担当医は全く聞く耳を持ってくれなかった。
患者の側の知識不足が、医師の多忙を招き、情報をアップデートする余裕を奪い、更に専門に分化した医療により他科の知識が不足し、横断的に身体全体を見ない医療になっているせいなのかも知れない。
更に、退院後、大量のステロイド薬を処方されたせいなのか、お尻が赤く爛れて痛みが酷い。
禁忌注意事項として、ステロイドの長期投与の危険性について書いてはあるものの、薬剤師からは何の説明もなかった。
国民皆保険による過剰な医療と不必要な手術、そして投薬の問題が国家財政の危機を招いていることは、国民全体の重大な懸念事項だと思う。
医師の数が多いのは都市部で、地方では足りないと言われている。
患者の知識不足が医師の多忙を招き、結果として不必要で過剰な医療が、医師の時間外労働や過労死の問題にも繋がっている。
このままでは、保険負担料割合を上げるか、皆保険を廃止するしかなくなるだろう。
必ずしも、金儲けに走る医者のモラルの問題ばかりではなく、皆保険による医療機関の資金不足が製薬会社との癒着を生んでいる側面もある。
抗癌剤治療も害が多く、身体全体の正常細胞までも殺してしまい必ずしも有効な手段ではない。
アメリカなどでは身体全体を観る予防医学が主流だ。
街を歩けば、余りにも多くの医院の看板に外国人観光客が驚いているらしい。
悪循環を逆転させるには、まず患者の情報収集こそが大切なのだと感じている。
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