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鍋したいって言うから昼過ぎに買い出しに行った
ハロウィンに飾り付けられたスーパーマーケットは鍋スープの素とエノキやニラを華やかにデコレーションし目線の高さでディスプレイしていた 

鍋の時期は地味な食材がひなだん芸人みたいに レギュラー感を出しててほほえましい

あなた思いのほか早く帰宅した

夏みたいに暑かったといいながら
ストッキングぬいでルームウェアで鍋の具材をゆっくりスープに沈めてからカニの足を数えてる

あなたの仕草は鍋をするというよりは儀式でも始めるみたい
おいしい物を楽しむというよりは
テーブルの中心で揺れる炎を楽しんでる
鍋を火にかけたら邪神をまんまと呼びだして煮て食っちまうようなそんな感じ
話す言葉も呪文っぽい

テレイヲイカ

デイナゼマリマア

食材はあなたに茹でられるために
おとなしく順番まちしてるように見える

ちょっと待っててね

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