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教員1年目。泣き虫軟弱ひよこ先生

最近ツイッターで、幼い息子さんを育児しながら学校で働いている方(女性)のつぶやきが気になった。

❝生徒にうまく笑えない。疲れすぎてごはんが食べられない。なんてことないタイミングで涙が止まらない❞

そんな言葉を聞くと、私の新任時代を思い出す。

先生になりたかった。小学生のときから、ずっと。

実は私はもともと保健室の先生が大好きで、教科担当の教員ではなく養護教諭(保健室の先生)になろうとしていたが、いろいろあって養護教諭ではなく教員を目指す大学に進学した。今思えば、養護教諭になりたいというあの時の自分の気持ちを尊重してもよかったかな、と少し思う。

無事教員採用試験で合格をいただき、笑顔いっぱいの素敵な先生になろうと思った。ずっとなりかった職業に就ける喜びでいっぱいだった。

そして始まった教員生活。の前に、仕事にはあまり関係ないけれど、4月1日に強烈な印象を残してくれた同期について少し書きたい。

同じ学校の同期は7つほど年上の男性だった。前職も子どもに関わる仕事だった、とはきはきした雰囲気で教えてくれたので、この人が同期でよかった、頼りにしようと思った。しかしその直後「俺は将来、総理大臣になりたいんだ」と彼は言った。それを聞いた私の衝撃よ。これまでの人生でそんなことを言われたことがなかったので、とりあえず、「へぇ~すごいですね!」と返した。と同時に、こいつはちょっと変な奴かもしれない・・・と思った。(今、総理を目指している方がいたらごめんなさい。夢を持つのは自由です。)

前日まで教員のきょの字も知らない小娘故、4月1日の職員会議の単語がチンプンカンプンだったことを鮮明に覚えている。意味の分からない言葉たちが飛び交う中、どこが大事なのかも分からないので、蛍光ペンをぎゅっと強く握りしめていた。もちろん質問もできない。そして総理を目指す同期もあてにならない。もうあかん、と教員生活4時間目くらいで思った。

1年目の4月のことは、この1日のことしか覚えていない。笑

あっあと、この職員会の後に2時間かけて名簿を作った。今考えると恐ろしい仕事のできなさ...こんな奴と絶対学年組みたくない。

ぶっちゃけた話をしますが、私は子どもの𠮟り方が分からない、軟弱ひよこ先生だったので、5月頃からクラスが荒れだして、学級崩壊寸。この時は、自分のクラスが荒れている理由すら分からなかったんですよね。今思えば、4月にクラスの基本となるルール作りに失敗したことと、私の子どもに対する気持ちの軸がぶれぶれだったことが原因だったと思います。この時の子どもたちには、今でもなんだか申し訳ない気持ちです。

仕事の優先順位と時間配分が分からず、毎日7時~22時頃まで学校にいた。なのに持ち帰り仕事もある。家の玄関で靴を履いたまま寝てしまうこともしばしば。もちろんごはんを食べる気力も残っていない。体力と精神が削がれていき、そのうち授業をしていても職員室で仕事をしていても、なぜか涙が出るようになっていた。仕事帰りの車でアクセルを踏んだまま、このまま電柱にぶつかってもいいと思ってしまったこともある。授業中に板書しながら「あぁ、このまま気絶できたらいいのにな」という謎の気絶願望まで生まれた(笑)今思うと謎メンタル。鬱になりかけていたかもしれません。

そういえば秋ごろだったか、子どもが帰った後、校内の見回りをしていて体育館の倉庫にあったマットの上で疲れて泣いていたら、そのままうっかり1時間以上寝てしまい、総理(になりたい同期)ともう一人の先生が私を心配して探してくれたみたいで、総理を見直した覚えがあります。彼に感謝したのはこれっきり・・・。笑

こんな感じで、波乱の教員生活1年目は苦しすぎていい思い出はあまりない。もちろん職場の先生方、家族、子どもたちや保護者にたくさん助けてもらった。周りの支えがなかったら私はとっくに辞めている。

あの1年間、いろんな意味で人生で一番濃厚な日々だった。数年たった今でも、あの時の主任の先生に怒られる夢を見て、泣きながら起きることがある。(主任の先生は少し怖いけど、とってもいい先生です。)それくらい自分の心の深ーいところにずっとある記憶。

今は育休中なので、一旦現場を離れています。育児も大変だけど、先生という職業の方が印象としては大変かなぁと。家庭と仕事で比較するのもおかしいけどね。これから教員を続けていくかどうか分からないけれど、1年目のことは一生忘れないと思う。

ただただ1年目の私のぽんこつ具合を見せびらかす記事になってしまった気がしますが、書き起こすことでその時感じた苦しさや辛さが供養(?)されるといいなと思ったのでまとめてみました。

これから教員になろうとしている人の気分を下げてしまったらごめんなさい。今度教員になって良かったポジティブ部門も書いてみますね。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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