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ライブハウスのすゝめ②~最高の夜編~

こんにちは!
おにぎりです。

前回、東京スカパラダイスオーケストラ(以下:スカパラ)とThe Birthdayの対バンのライブに行ってとっても楽しかったです!ということを書きたかったのですが

つらつらつらつら書いていたら、3000文字超えてもまだライブハウスにたどりつきませんでした…

今回はちゃんとライブの感想を書きたいと思います。
感情が新鮮なうちに。

よろしくどうぞ!


自分の居心地のいい場所で楽しめる、ライブハウス


皆さんはライブハウスに行ったことありますでしょうか?
だいたい、2階席が座席指定、1階席がスタンディングになっていて座席指定なし、それぞれの好きな位置で楽しめるような作りになっています。

今回の会場のZepp Osaka Baysideもそうでした。

私は 1階席が好きなのですが、
コロナ前はビールを片手に後ろの方からライブとお客さんの盛り上がりを観たり
手荷物全部預けて前方で拳突き上げたり
真ん中くらいで自分の観やすい場所を確保したりと

その時の自分の気分や音楽の聴き方に合わせて楽しめるのも、ライブハウスのいいところです!

コロナ禍でそうはいかなくなってしまいましたが、徐々に戻ってきているように感じます。



ブレないThe Birthdayのライブ


19:00になると照明が消え、いよいよライブスタート!

The Birthdayのチバユウスケさん(以下:チバさん)のトレードマークでもある、グレッチの音が響き渡ります。


響き渡るというのは、会場に、じゃないんです。
自分に響き渡るんです。

寒~い日に、温かい湯船に浸かった時の、あの感じです。
じわ~っと体が震えるような、体内を熱がめぐるような、
そんな熱い一瞬でした。

一番最初のひずんだギターの音、それを聴いただけで
「ああ、来てよかった。」と心から感じます。


具体的なセトリや演出は避けますが、
The Birthdayのライブはシンプルで、真っ暗い空間、白い照明の下で演奏しているだけで完結してしまう、そんなライブでした。

そしてシンプルだけどとにかく4人の音がデカい!!
4本の太い音の柱が圧になって、体にぶつかってくる感じ。

もうね、耳で聞いてないんですよね。
体に振動として響くんですよね。
たぶん背後霊とか除霊されたと思います。知らんけど。


この感覚、ライブハウスならではだなあと思います。


野外のフェスとかだと、音が遠くまで飛んでいくようで、
屋内でもドームやアリーナみたいに広い会場だと、音が会場に合わせて広がっていくようで、

爆音の振動が自分の体にダイレクトに響くこの感覚は、キャパ3000人弱のライブハウスならではだなあと思います。


最初の一音でテンションをグッと上げたまま、ボルテージが一度も下がることなくThe Birthdayのライブは終了。

ツーマンなので約45分と短めでしたが、大満足のライブでした!



エンターテイナー・スカパラ


さてさて、
ツーマンのライブやフェスには必ずつきものの「転換」の時間。
最初のバンドが終わったら、次のバンド用に楽器やセットを変えるための、セッティングの時間です。

会場の中にいても、スタッフさんが淡々と転換しているだけなので、
だいたいこの時間、飲み物買いに行ったりトイレに行ったりグッズ見に行ったりします。

が、
スカパラのツーマンは一味違いました。


転換の時間になるとスクリーンが下りてきて、メンバー二人がおしゃべりしている様子を生配信。
ラジオの公開放送のようなブースを裏側に設けていて、ライブごとに違うメンバーのおしゃべりタイムがみられます。神時間。

バンドマンって口下手な人が多かったり、言いたいことは音で伝えるぜ!みたいな人が多くて、それはそれで硬派で好きなんですが、
スカパラはいろんな人とのコラボや、海外公演の経験が豊富なこともあり、そしてなんといってもメンバーの人柄が明るくオープンなので
しゃべりも面白いんですよね。


そこに、演奏を終えたThe Birthdayのメンバーなんかも来ちゃったりして。
ビール片手に、汗を拭きながら、

出会ったのは大学時代だから30年以上前だよなあww
あん時こうやって呼んでたよなあwww
お前こんなキャラだったよなあwwwwww

なんて、そこらのインタビューじゃ聞けないような濃くてマニアックな話がぼんぼん出てくる。
エ、天国ですかここは?????

硬派なThe Birthdayのメンバーも、30年以上の付き合いのスカパラの前では饒舌で、可愛らしかった。きゅん。


結局トイレも行かずにずーっと映像を見ておりました。
スカパラは本当に、エンターテイナーだなあ。



カラフルなスカパラのライブ


そんなこんなで、飽きることなく転換タイムを乗り切ったあとは、いよいよスカパラの登場です!

あれ、10分前までしゃべってゲラゲラ笑ってたぞ…??
そのままライブ出るの??
超人?????

という気持ちはさておき、最初からトップスピードで会場が一気にお祭り状態に!


The Birthdayとは真逆の、カラフルでみんな巻き込み型のライブ。
こちらももちろん楽しい!

The Birthdayのライブが太い音の柱だとしたら、スカパラのライブは束のようです。

1人1人の音が細くなったり太くなったり自由自在に形を変えて、全毛穴に入ってくるような、
かと思えばすべて束ねて太いひとつの音になって圧を感じるような、
あらゆる人を巻き込み、いろんな感情に訴えるような、そんなライブでした。

言葉の通じない国でも音楽でコミュニケーションをとってきたスカパラの奏でる音は
彼らをよく知らない人でも勝手にノリノリになってしまうと思います。

音の圧というより、音楽の圧がすごい。
音を楽しんでいる人たちのパワーに圧倒されて、踊らずにはいられなくなります。


私は1階スタンディングエリアの後方で観ていたのですが、スカパラ登場から演奏が始まって、徐々に会場が揺れていくのが分かって面白かったです。


スカパラの、音といううねりの中にいて、そのうねりがどんどん大きくなっていくようで、

小手先の表現の「一体感」ではなくて、全てを飲み込んで音でコントロールされているような不思議な感覚になりました。


すごいライブを観たなあ。



スカパラとチバさんのコラボ


あの、皆さま、この最高な曲をご存知でしょうか??

名曲「カナリヤ鳴く空」
でございます。

スカパラとチバさんがコラボした曲で、なんと22年前(!)の2001年にリリースされています。

ホーン隊の渋いサウンドと重めのリズム、そこにバキバキにとがったチバさんのしゃがれ声が合わさって、めちゃくちゃかっこいいサウンドに仕上がっています!

私は大学のころからこの曲が大好きなのですが、まさかまさか、生で聴ける日が来るとは…!!


スカパラのライブにチバさんが参加した時点で、覚悟を決めまして(嬉しいという感情を超えて、なぜか切腹前の武士の気持ちになる謎現象)

全身で音を浴びて、浴びて、浴びてきました。

感動しすぎて記憶には残っていませんが、現実とは思えないような感動をおぼえました。


最高の夜だッ…


BISHもカバーしてるので、ぜひぜひ聞いてみてくださいね。
サブスクでも聞けます。

最高と最高がコラボしたら、感じたことのない初めての感情が生まれるということを知りました。

素晴らしいライブでした。忘れられない夜になりました。
本当に行ってよかった。



ライブハウスのすゝめ


長々書いてきてしまいましたが、このライブを観て感じたのは、
ライブハウスって良いよね~!ってことです。


2020年からコロナ禍になり、ライブハウスはそれはそれは大きな損失がありまして。

日本だと、音楽やエンターテインメントは「不要不急」と言われてしまって
日々それらを栄養にして助けられて生きている私も、緩やかな絶望を感じました。

特に、パンパンに詰まった会場で音楽をNo Borderに楽しむライブハウスは、今の時点でもコロナ禍前のようには戻っていません。


でも、ライブハウスでしか味わえない音があって、
その音で感情が揺さぶられることがたくさんあると思うんです。

少なくとも私は何度もそれを経験してきました。
初めて、エレキギターの振動を体で浴びたときの衝撃は、忘れられません。


もしかしたら、ちょっと怖い場所だなあとか、得体の知れない場所だと思っている方がいたら

一度、行ってみてほしい。

イヤホンで聞くのもいいけど、
ぜひ音楽を体で浴びてみてください。

自分の何かが変わるかもしれないし、新しい自分を知るかもしれないし、感じたことのない感情に襲われるかもしれない。

そんな経験をする人が一人でも増えて、日本の音楽業界がもっと盛り上がったらいいなと思います。


コロナ禍での音楽業界の扱いに、うーん…となっていたところでこのライブを観られたので、自分ではどうにもできないような大きなことまで考えてしまいました。

でも、なにより、シンプルに、

楽しかったーー!!!!!!


興味を持ったら、ぜひぜひ一度行ってみてくださいね。


長々と読んでいただいてありがとうございました。
好きなものの話っていつまでも語れます…
次回はもっとコンパクトにしますね!笑

では!


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