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海の中は美しい

私は、小さい頃から鼻👃🏻があまり良くない。左側だけが詰まりやすい。どうやら左側の鼻腔だけ狭いらしい。小学生の時はしょっちゅう耳鼻科に通っていたものだ。でも成長とともに、気にならない程度まで回復し、よく海に行くようになった。そして、もっぱらシュノーケルとフィンをつけて潜って遊んでいた。

今回、💐ルル 💐幸福🍀ピボットワーケーショナー🍀さんから私の記事にコメントをいただいたことで思い出したことがあり書き綴ってみます。
ルルさん、ありがとうございます。この記事を書くきっかけをもらいました。
初めてのヨットクルージング体験 への ルルさんからのコメント抜粋
>私は船の船長免許と操船免許持っていて、近い将来、スキューバダイビングと海上無線とヨットのクルージングをこの3年ぐらい家に知識や技術を身に付けて定年後を楽しみたいなと思っています。


私が現役のSEの頃の話である。
会社は成長路線に乗っており、売り上げも右肩上がり。私が所属していた組織も目標達成していた。そこで会社から部門に対し賞金が出たこともあり、みんなでサイパンに行くことになった。サイパンには行ったことはなかったから、ウキウキだったのを覚えている。

サイパンについてホテルに入った時、メンバーのひとりがダイビングでもしようよと言い出した。経験があるわけではない。ホテルにポスターが貼ってあり、体験ダイビングのコースを実施してくれるショップがホテル内にあるのを素早く察知したらしかった。練習用の水深が深いプールまで完備されているらしい。

<ホテルとショップ情報>
当時泊まったホテルはJALホテルズが経営していたニッコーホテルだった。そこにS2CLUBサイパンというショップがホテルに入っていてダイビングを教えてくれていたのである。現在は、ニッコーホテルは閉業したため、S2CLUBは場所を変えて営業しているようだ。(最後のリンク参照)

じゃあ、早速申し込んでやってみようということになり、3人で申し込んでみた。ラッキーなことに予約なしで即OK。1日前だったら満員だったとのこと。本当?

早速レッスンが始まった。
まずは教室で説明を受ける。
レギュレーターのくわえ方、マスク、フィン、シュノーケルの使い方、スーツの着方、エア残量の見方、手による合図の方法などなど。
シュノーケル、マスク、フィンは小さい頃から使っていたので問題はなかったが、ボンベを背負うことは初めてだったので聞いていても楽しかった。特に手を使った合図は水中では話ができないから合図を決めるということを聞き、なるほどと思ったものだ。最近ではダイブトランシーバーというものが登場しているようで、水の中でも話ができるようになってきたらしい。こんなところにもテクノロジーの進化を感じる。人間はすごい!

一通り説明を受けた後、いそいそとプールに向かった。
プール脇にスーツがたくさん保管されている場所があり、そこで自分の体に合うサイズをインストラクターが選んでくれる。ウェットスーツなので、スーツと体の間に水を入れることになる。ちなみに冬場などに着用するのはドライスーツで体とスーツが直接密着して冷えないようにするらしい。我々は、当然暑い場所にいるのでウェットスーツを着ることになった。黄色と黒のツートンで上下がつながっており腕の部分だけ半袖のようになっているタイプだった。

浅いプールの中に入って足を通し、ウェストの部分でグイグイと上にあげるがなかなか思うようにいかない。それでもなんとか腕まで通すところまで完了し、あとは背中のジッパーを上げておしまい。しかしこれはまた体が硬い私は手こずった。背中のジッパーは上げやすいように紐が付いているのだがそれでも四苦八苦して大変だった。

なんとか3人ともウェットスーツを着ることができた。どちらかといえば、これからダイビングスポーツをする人というより、素潜りの漁に行く漁師のように感じたのは私だけではなかったはずだ。(笑

浅いプールから深いプールへ移動。かなり深い。4-5mの水深がありそうだった。
ここで、息をしながら潜ったり、手の合図を確認したりした後、インストラクターがプールの底まで潜っていき、おいでおいでと手招きしている。3人ともセーので潜るが、なかなかうまくいかない。私は素潜りの経験があるので、水面で前まわりをして潜っていった。見上げると水面のところでもがいている2人がいた。底からみると太陽の光を受けた水面で溺れているようで面白い構図だった。

なんとかプールの底にみんな揃った。水の中で息ができるというのはこんなに楽なんだと感じながら次のレッスンへ。インストラクターが出した指示は、後ろまわりをするというものだ。お手本が始まった。綺麗に円を描きながらレギュレーターの先が円の中心点であるかのように回転して元の体制に戻った。私は素潜りの経験は長いが水の中で後ろまわりをしたことはない。プールの底をフィンで蹴って勢いをつけ少し上昇したところで、後ろにまわる、まわれ、まわらない ! すごく難しい。と思っていたら、他の二人は、あれー回ってる。なんでだろう。まともに潜ってこれなかったのに。どうも違うらしい。単に潜るということと回転するということは。悔しかった。

格好はどうであれ、プールでの練習は終了し、いざ海へ。深いところに行くのかと思ったらなんと砂浜だった。しかも遠浅。。。海水浴場みたいだったが、下を見るとナマコだらけ。半端じゃない量だ。かなり気持ち悪い。フィンを付けているとはいえ踏まないように水に入って行く。

この時、ビーチで合流したカップルがいた。歳の頃は50過ぎくらい。二人とも経験者ということで講習は受けなかったらしい。この2人と我々3人、計5人で海へ入ることになった。

ビーチには腰ぐらいの深さのところあたりから、沖に向かって、ガイドになるロープが張ってあり、インストラクターの後を小鴨の行進のようについて行く。だんだん深くなるにつれ歩けないので泳ぐことになる。次第に水深が深くなり水深2-3m程度のところまで来ると、砂浜の中に岩場が現れた。ここで底の方まで潜る。潜った後張ってあるロープにつかまって体を固定する。これは問題ないと思っていたら、さっきのカップルが潜ってこない。さっきのプールで見た仲間よりひどい。水面を見ると溺れてバタバタと水面を叩いているだけだった。本当に経験者? と思いながらも、水中から引っ張ってあげてなんとか海底に来ることができた。うーん、時間の無駄だったなー。

一応、全員が海底の岩のところのロープに手を添えて並んだ。ふと見るとイワシのようなキラキラしている魚の群れも岩場の周りを泳いでいる。というより、何かを待っている感じだった。そう思っていると、インストラクターがパンのようなものを我々に配って、人差し指と親指でパンをこするようにジェスチャーで教え、みんなマネをした。見る見るうちに魚の大群が人差し指と親指のところに群れてきた。そうか、これを待ってたんだな。こいつら!

遠浅のビーチだったが、ちょっと前にはサメも出たらしい。ただ、人を襲うサメではないから安心していいよと言われたが、遭遇はしたくない。
今回はセーフだった。ほっ

それほど深い場所ではないところでの初ダイビングを終え、みんなでホテルに戻った。今回の初ダイビングの流れはスタッフによるビデオ撮影が実施されており、戻ってから編集前の状態でみんなで映像を確認した。深いプールで後ろまわりに挑戦しているシーンもあったが、まともに回れていない姿が映っており、一同大爆笑。その前の漁師のような姿にも大爆笑。このビデオテープは購入することとなり注文して帰った。

これが人生初のダイビング経験だった。本当は、もっと深いところに行ってみたかったが、このショップでは最初の体験コースということで仕方なかった。次どこかで潜るときに期待しよう。

そう思っていたら、ちょっと後にハワイに行くことができてそのチャンスに巡り合った。その時は鼻血を出してしまったエピソードがあるが、その話はまた後日のお楽しみということにしたい。

☆ ☆ ☆

最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
今はなきホテルニッコーの説明と別なホテルで業務継続しているS2CLUBのリンクを付けておきます。

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