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またしてもペーパーバックとの戦い

 kindleが提供しているオンデマンドで注文する紙の本であるペーパーバックで合本をだすことに再び戦いを挑んでいる。前回は原因不明のエラーに悩まされたが今回はギリギリまでページ数を圧縮してみようという思いで再度の戦いを挑んだ。

 まず最初につまづいたのが、表紙だった。合本にするにあたり収録したタイトルを入れておくべきだと思ったので、タイトル4つをイメージのエリアを作り、それぞれ改行して作ったところ、どうやら改行のマーク(実際には目に見えるわけではない)が悪さをしているようで表紙がエラーになった。結局、タイトル一つ一つを別のイメージとして作りグループ化することで事無きを得た。もしかしたら、イメージの端っこが背表紙の領域にかかっていたせいかも知れない。残念ながらどちらがエラーの原因かまでは追求できていない。PDFに出力するから多少のはみ出しは問題ないだろうとは思わない方がいいようだ。

 次に挑戦したのが、本文のフォントを8ptにしてみること。これにより、ページ数は大幅に削減できたので、喜び勇んで登録して問題なくリリースされた。しかし、どうしても大きさが気になるのでプリントアウトしてみたところ、随分昔の文庫本を読んでいるような小ささだった。これは小さすぎると元の9ptに戻してしまった。たった1ptの差だがページ数には大きく影響してくる。2ptの差は行間を含めると20%以上のページ数削減効果が期待できる。しかし、9ptが限界と今回は判断した。8ptで登録した時に、ギリギリの価格を設定していたため、9ptに戻すとその単価を維持することは困難となり当初設定単価に戻ってしまった。

 今回はマージンの設定も再調整しながら実施したのだが、300ページを超えると製本のための内側の余白がより必要になるため、ページ配置の見直しが必要となった。今回採用したマージンは以下の通り。試行錯誤してたどり着いた結果だ。

本のサイズ  B6版 (128 X 182) 縦書き
本文フォント 9pt
上余白    9mm
下余白    11mm (フッターを6.3mm)
左余白    15.9mm(300ページ越えの綴じるための余白)
右余白    9.6mm

 結果として350ページ (26万文字)のペーパーバックの販売価格は1800円で落ち着くことになった。受け取れるロイヤリティは100円程度にしかならないので、投資した労力を考えれば、ペーパーバックでリリースするということはやはり自己満足以外の何者でもないのかも知れない。以前ロイヤリティについて簡単にまとめた記事を投稿ているので参照されたい。

 どうしても紙の本として結果を残したいという気持ちを抑えられないのも事実である。本を書くなら最終的には売れる売れないに関わらず、紙の本が残るようにしておきたいと思ってしまうのは歳をとったせいだけではないと信じて進みたい。

 今回の経験を経て、最初ペーパーバックは新書版を標準として作成していたが、単行本としてのサイズ(B6)を標準にすることにした。過去の出版の本もまずは小説から少しずつ変更して対応して行こうかなと考えている。

 最後に合本とすることで既に購入していただいたお客様のために一つだけ趣向を凝らしてみた。最初にリリースした「逃走」という短編ミステリーの結末を書き換えてみたのだ。もちろん、以前読んでいただいた方は最後だけ読み返してもらうもよし、最初から新たな気持ちで読んでもらうもよしである。少なくとも、以前リリーりした内容とは違う終わり方になっているという遊びである。

 Amazonに登録されたようなので、まずは自分で購入してみることにする。

 ペーパーバックとの戦いはまだまだ続きそうである。


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#ペーパーバック #ノウハウ #創作 #小説

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