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one visaが今、伝えたいこと〜何もなくても出社率40%、リモートワークプロ集団として〜

日本では今、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、各企業判断のもとリモートワークや通勤ラッシュを避けた出社が推進されているといいます。しかし「会社の体制として急ごしらえで対応できない」「不要不急の外出は避ける、と言われてもどこで線引きしていいかわからない」との声も聞こえてきます。

今回は、2015年の創業時から全社的にリモートワークを導入しているone visaとして伝えたいこと、今からでもリモートワークを実運用に乗せたい会社の役立つかもしれないノウハウを、簡単にまとめました。
「世界から国境をなくす」組織、それがone visaです。国や文化だけでなく、組織や個人の壁を超えて。どこかで働く、あなたのお役に立てると嬉しいです。

one visaの状況

社内で先日、統計をとったところ、メンバーの平均リモート率は61%、エンジニアでは69%でした。つまり、感染症対策は関係なく普段から30〜40%のメンバーしか会社にいないという状況、それがone visaです。

また、勤務体系はコアタイムなしのフレックス制。まだ20名前後のスタートアップ企業としてはかなり柔軟な働き方を推奨しており、メンバーの満足度もかなり高い自信があります...!

リモートワークやフレックスは「働きやすそうでいい制度」という印象をお持ちの方が多いのではないでしょうか。
リモートワークは通勤時間がなくなるため、従来と同じ稼働量を効率よく確保できますし、台風や雪の日、今回のように環境的な危機にさらされた状況で出社する必要がありません。
またフレックス制は、家族のいるメンバーが「子供を送り迎えできる」「家族とご飯を食べられる」など、プライベートの時間を大切にできるので非常に好評です。
 one visa はこの2年間リモート推奨とコアタイムなしのフレックスのルールを、繰り返し更新しながら運用してきました。今ではメンバー全員がこの働き方を気に入っています。

そうです、裏を返せば、2年間試行錯誤してようやく、自社に合った運用が軌道に乗り、会社の文化として根付いたということ。一朝一夕にはいかないリモートワーク・フレックスですが、one visaとしてうまくいったコツを、何点かのポイントに絞ってご紹介します。

ポイント⒈リモートワークで起き得る最悪の事態は、社員がサボること、ではなく...

リモートワークを導入するにあたり、運用ルール・心構えがメンバー間に浸透していないと湧いてくるのがこんな疑問。
「今日会社に来ていないあの人は、ちゃんと仕事しているんだろうか。サボっていないだろうか。」
「全然仕事していない(ように見える)のに給料もらっててずるい。」
これらは言い換えると、メンバー間の疑心暗鬼。この小さな摩擦が、組織崩壊のタネになりかねないのです。(実はone visaも過去に、苦い思い出がありました...。)

これを防ぐために有効なのが成果主義。わかりやすいのは完全歩合制の保険のセールスなどがありますが、one visa ではOKRという目標管理の手法を四半期単位で設定しています。これを月次、週次のコミットに落とすことで、今この人・チームは具体的に何をしなければいけないのか、どこまで達成する義務があるのかを明確化しています。そして、これらの約束事を「成果」と呼んでいます。
毎週の振り返り会議では、前週の振り返りと次週のコミット共有の時間があります。ここで、厳しめに設定している「成果」は出せているのか、一目瞭然になります。
「世界から国境をなくす」というミッション達成のために、OKRに対して、成果に対して真摯であることが全メンバーに求められています。

逆に、成果を出していて、かつOKRの達成に真摯であれば、リモートワークをしていようが、子供の送り迎えをしていようが、問題にしないこと。とメンバー間の合意をとっています。
働きやすさは会社から提供されるだけのものではなく、メンバーで一緒に守っていくものだという認識が重要です。

ポイント⒉リモートを推奨するからこそ、対面もおろそかにしない

また、約2年間リモートワークを推奨してきて確信しているのは「リモートより対面の方が、効率がいいこともある」という事実。
内容によってはオンライン会議よりもホワイトボードを使って対面で話した方が捗ったり、採用関連や今悩んでいることなど、センシティブな話をする時に画面越しでは細かなニュアンスが伝わりにくいこともあります。

またオフィスに出社していれば、困ったとき他のメンバーに声をかけて5分で解決できるところを、リモートだと日程の調整をしてオンライン会議の時間を設定する...と、時間がかかる場合も。
それらを踏まえ、メンバーに対面のMTGを打診されたら快諾すること、というルールを定めています。必ずしも対面である必要がなければ積極的にオンラインでMTGが実施されていますが、場面に応じてよりよい会議体を選択できる状況が大切です。

ポイント⒊自社に合った細かな運用ルールを決める

one visaの行動指針に「心の国境をなくす〜納得解が出るまでとことん向き合う〜」というものがあります。リモートワーク、フレックス制ともにメンバー全員が納得できる制度であることが大切です。

・リモートワーク時の私用に関して
チームに約束している成果が出せていれば、業務時間内に発生する細かな私用は問題としません。一方、目標を達成さえすれば全休にして良いというものではありません。

・情報共有に関して
外出の予定や会議などは全社共有されているGoogleカレンダーに登録し、常に最新の状態で運用すること。リモートワークを実施する際は、週の初めまでにチームに共有することとしています。またSlackに自身のTimesというチャンネルを開設し、離席時はその旨を更新。今どんな状態にあるのか、他のメンバーがオープンに把握できるようにしています。

・稼働時間に関して
チームに約束している成果が出せていれば、1日の稼働時間が8時間を上回る、下回ることは問題としていません。午前リモート後出社、午前出社後リモート業務、といった形態もOK。

・出社ポリシーに関して
職種や役職によっては業務時間に出社していることが「成果」として求められることもあります。例えば経営陣やリーダーが「会社の稼働時間内は、いつでも即時にメンバーからの相談に答えられる」など...。

・体調不良でリモートは不可
一見便利そうな、「体調不良を理由にしたリモート業務」は会社の雰囲気を壊す危険があるので、原則禁止としています。
仕事を休むほどじゃないけどだるいとか、朝起きたらまだ眠いとか、二日酔いとか...そんな状況で「リモートします」と言っておけば、なんとなく仕事してます感を出すことができます。一方で、対応が遅れたり、成果が出せなくても、体調不良だからという風に逃げることができ、他のメンバーも指摘しにくい空気ができてしまいます。

one visa のスタンスは、「体調不良なら休んでください」です。そのために傷病休暇は上限なしで用意していますし、インフルエンザ公休もあります。一方で、喘息や重度の花粉症など、慢性的な持病に関しては応相談の余地も残しています。慢性的な持病を持つ方にとっての体調不良にはグラデーションがあり、そうした不調と向き合っている方を否定したくないから。

体調不良の時に無理に仕事をしてもいいことはありません。仕事の能率は悪いですし、休もうにも仕事が気になって眠れません...。

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最後に

リモートワークは非常に便利な働き方で、one visaを形作る組織文化でもあり、現にCOOの野田は常にカンボジアの学校に駐在、一部エンジニアのメンバーも基本がリモートワークとなりますが心的距離やトラブルもほぼない状態を保てています。
しかし導入するチーム、個人にも向き不向きがあり、one visaにも家では集中できないタイプのメンバーがいるため「出社もできるし、リモートでもよい。必要に応じて対面を求める。」というスタンスを貫いています。

大変な状況をみんなで乗り切るための一つの手段として、リモートワーク、フレックス制を導入する会社がこれをきっかけに増え、働く人の幸せが守られたなら。「世界から国境をなくす」one visaとして、少しだけ目指す世界に近づけるのではと思っています。

one visaのリモートワーク、フレックス制に関してさらに詳しく知りたい方はこちらをご参照ください!


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