2024年上半期ベストブック3選
🥇・かがみの孤城 辻村深月
こころは、ある日自宅の鏡から謎の城に吸い込まれた。そこで7人の中学生と鍵探しへ。助け合うことの出来ない7人の絆を結ぶ感動の物語。
「言葉の解釈の違いで悲惨なことになってしまうなんて」と思いました。7年違いの時代を超えた集まりも面白いです。
🥈・成瀬は天下を取りにいく 宮島未奈
西武に夏を捧げたり、突然坊主にしたり、かと思ったら今度は東大受験⁉刺激的で、でもどこかに愛嬌のある少女の物語。
本屋大賞受賞作ですね。行き当たりばったりでナニコレと思いましたが、学生時代しかできないことを楽しんでいましたね。
🥉・夜に星を放つ 窪美澄
かけがえのない人を失った者たちが、新たな出会いを心を通い合わせることができるのかを描いた短編集。
自分のすぐ隣にいる人を失ったとき、いなくなったとき、人間は意外にも脆く傷つくことを感じました。人付き合いの尊さを感じることができます。
推薦理由
かがみの孤城は狭い視野でしか物事をみることのできない人が、城生活を通して変わってゆく姿を描いた作品といって良いでしょう。多面的に物事を見ることがどれだけ大事なのかについて、紡いでいると感じました。人はいつも、自分中心で物事を考えますが、時としてそれは自分に不利益をもたらすこともあるということを伝えているように思いました。
成瀬は天下を取りにいくは、今年の本屋大賞受賞作ですね。去年からちょくちょく表紙だけは見ていたのですが、なかなか読む機会がなくて…。本当に「予測不能」といった言葉が、当てはまるような作品でした。西武百貨店に夏を捧げたり、M1出場したいと言い出したり、突然坊主にしたり、かと思ったら今度は東大受験すると言い出したり、これはなかなかな曲者と言って良いでしょう…。
夜に星を放つは、大切な人を失って傷ついた人たちのお話です。私たちは普段から色々な人たちと関わって生きています。「大切な人はいつもいて当たり前」そう錯覚していることが多いかと思います。しかし、誰かを失うのは意外にも、呆気なく突如来るものだと語っています。この話は誰かを急に亡くした人の話を通して、そういったところを説いていると感じました。
ひとことメモ
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