ワンセント

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ワンセント

🍀著書 『オランダの香り』https://amzn.asia/d/0doK5EBc 変わり者と呼ばれています。『Holding This Moment』をテーマに据えつつ、風変わりなネタを記事にしていきます。

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著書 『オランダの香り』 (Kindle)

風変わりな私(ワンセント)による人生初の電子書籍になります。未熟者ゆえ、力不足な点は否めませんが、精一杯書き上げましたのでどうぞよろしくお願い致します。

    • 愉快なフランス人女性との出会い

      バーでフランス人女性と出会った。 仕事の出張先での出来事である。 無事に最終日の仕事を終えた私は、それまでの疲れを癒すべく、飲屋へと向かった。現地でも人気なバーらしく、私が足を運んだときには店内はほぼ先客で満員の状態だった。 それでもカウンター席が空いていたので、そこに腰を下ろした。お店はとてもいい雰囲気を醸し出していたと思う。洒落ているなと感じたのは、酒類はオーダーごとに会計を済ませるという、欧米型の支払い制を導入している点である。欧州に住んでいた頃がとても懐かしく感じ

      • 大阪の奥行きある風景

        排ガスまみれのスポット。上下の車線数がアンバランスなのは謎だが、自動車がスピーディにこちらへと向かってくる光景は見事な絵になる。絶叫マシーンに座っているかのような感覚も然り。心地よさに酔いしれてしまい、しばらくの間じっと立ち尽くしてしまった。 随分と長い路地ではないだろうか? 3名の歩く姿が遥か遠くに見える様。昼食に立ち寄った飲食店のオーナーは、この通りを「商店街」と呼んでいた。うーん、どうだろう? 伝統ある店々が、次第に近代建築へと変貌を遂げていくかのように見えて仕方がな

        • ロシア人娼婦が部屋にやってきた!!

          ウラジオストクのホテルでの体験談を書いてみようと思う。 2019年11月末。私はPrimorye Hotel(プリモリエホテル)にチェックインした。このホテルは安価で清潔なだけでなく、ウラジオストク駅の近くに位置しており、立地条件にも優れている。旅行者にとても優しい。 私には学生時代に恋仲であったロシア人女性がいるのだが、彼女との再会のためにウラジオストクまでやって来たのである。2人でシベリア鉄道を満喫する約束をしていた。現在、彼女は総合診療医として市内の病院に勤務してい

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        著書 『オランダの香り』 (Kindle)

          ラブホテル街〜懐かしき新宿2丁目〜

          ★友人からの依頼★ ラブホテルのこと知りたいんだけど・・・どうかな? 2015年の春、海外の友人より連絡が入った。彼は出版社に勤務しており、日本のラブホテル事情を記事にしてみたいとのことだった。 私はラブホテルが外国人ウケするのは以前から知ってはいた。海外では、日本独特の奇妙な習慣として紹介されることが多い。「行為に及ぶためだけの密室」とやらが、とても神秘的に響くとのことだ。事実、「ラブホテルに入ったことある?」と何度も質問されたことがある。 私は彼に協力することにした

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          外でコーヒー飲んじゃダメなの?

          今年も猛暑の夏がやってきた。 まだ8月前だというのに、暑い、暑い、とにかく暑い。 本日は諸事情にて表参道まで足を運ぶことになった。随分と久しぶりの訪問だったと思う。表参道は適度に洒落た街で、学生の頃に頻繁に出入りしていた思い出がある。当時、品のいい女性をナンパするには最高の場所だったのだ。 私は用事を済ませると、「パンとエスプレッソと」というカフェに入った。メインストリートに面した路地を道なりに進んでいくと、このカフェが見つかる。外観だけでなく、店内の雰囲気やフードサービ

          外でコーヒー飲んじゃダメなの?

          新宿駅前のストリートミュージシャン

          新宿駅西口前。ストリートミュージシャンがアコースティックギターを手に歌っていた。透き通るような歌声が夏の深夜に響き渡る。疲弊したサラリーマンたちは、ただ頷くように歌詞を追っている。 ずっと昔ブリュッセルの街角で出会った女性ミュージシャンによく似ている。彼女もこんな風にラフな格好をしていて、観客をじっと見つめるような顔つきで演奏を披露していた。束の間の出会いのストーリーを思い出す。 *『オランダの香り』より 彼女についつい見惚れてしまう。見事なパフォーマンスだ。「人生、好き

          新宿駅前のストリートミュージシャン

          ドキュメンタリー取材

          ようやくドキュメンタリー取材が終了。 数年前のある日、某テレビ局のAディレクター(以降、A氏)より突然の連絡を頂戴したのが出会いの始まりだった。既に懐かしさを感じるほどである。 ワンセントさんの日常を撮らせて欲しいのですが…。 でもなぜに私なのだろう? 詳細はさておき、とにかく風変わりな生活をしているが故に、メディア関係の方々からの関心を惹き寄せたのかも知れない。事実、その後はマスコミ各社のみならず、大学の修士学生からの取材依頼も相次いだ。私は特に抗うことなく、A氏には

          ドキュメンタリー取材

          古ぼけた社務所

          前回の記事『大晦日〜真夜中に山に登る〜』にて紹介させていただいた社務所を再訪してみたので、少し書いてみたいと思う。残念ながら座敷には入れなかったが、玄関口より内部を見渡す程度のことはできた。 地元の方のお話によると、この社務所は普段は開かずの間と化しているそうだ。宮司と呼ぶべきか、管理者がここ何年にも渡り不在のようで、近隣の神社関係者の助けを借りて、なんとか存続に繋がっているとのこと。 前回の記事に怠慢な宮司と書いてしまったのだが、このような事情があろうとは思わなかった。

          古ぼけた社務所

          Leidenの街

          オランダの不思議な街。 Leiden(ライデン)を初めて訪れたのは20代前半の頃だったと思う。私はまだバックパッカーに夢中な大学生だった。 ライデンは、シーボルト(江戸時時代に長崎の出島で研究職を務めていた)により開拓された街らしい。ただ、私の記憶に間違いがなければ、シーボルトはドイツ人だったはず。なぜにオランダに関与しているのだろうか? 私はその辺の事情にまでは詳しくはない。同じ新教国ゆえに、ドイツ人でも出島への居住が許されたのかも知れない。 オランダに渡った当初、私

          大晦日〜真夜中に山に登る〜

          2023年大晦日。人里離れた辺境の地。低山の頂には神社があるという。もはや人が住んでいるのかどうかも知り得ないが、とにかく山へ登ってみることにした。そう、一応は初詣。エキサイティングな真っ暗な山道。 その1 不気味な登山道の入り口 参道。道はアスファルトで舗装されている。タイヤの跡からも、日中は人の出入りがありそうだ。さて、ここを歩いて行く。 その2 空気の薄い細道 なだらかな坂道。だが随分と息苦しい。夜は草木が光合成をしないからか? カサカサと物音がする。まさか熊じ

          大晦日〜真夜中に山に登る〜

          老人と山

          年の瀬に山を歩いた。 奥行きのある冬の空。 日中なれど霞むような空気。 世間では本日が仕事納めであろうか? 年末年始の休暇が待ち遠しい方々が大勢いらっしゃるかと思う。風変わりな私にとっては、享楽からは距離を置き、ストイックに身体に追い込みをかける時期でもある。例年この時期になると、山から人の気配が消える。登山及びキャンプ愛好家を除けば、真昼間に山歩きなぞをしているのはよっぽどの変人であろう。 私は黙々と山を歩いた。ザクッ、ザクッと、そんな足音が心地よく響く。林道をしばらく

          深夜のコンビニ

          私「ごめんくださーい」 応答はない。私は再度声を張り上げた。 私「お会計お願いしまーす」 すると、カウンター越しの奥の部屋から老齢のおばあちゃん店員が顔を出し、そろりそろりとレジまで歩いてきた。 店員「ごめんなさいねぇ。今お会計しますね・・・」 店員さんは僅かに息を切らせていた。 私「いえいえ、夜分に申し訳ないです」 私は急に忍びない気持ちになった。まさか高齢の方がお仕事をされているとは。私は想定すらしていなかった。しかもこんな遅い時間に。 店員さんの年齢は80歳ぐらいだろ

          深夜のコンビニ

          思い出の牛すき鍋膳

          今年も吉野家にあの定番メニューが帰ってきた。「牛すき鍋膳」が寒い日に食欲をそそる。甘くて、具沢山で、そして何よりも美味しい。 「どれ、牛すき食ってくるか…」 いつも口癖のように言っていた。 ずっと昔にお世話になった人を思い出す。前職場の課長である。私は当時20代半ばの新人。課長は50歳だった。夕方5時近くになると、課長は決まって吉野家へと向かう。そう、「牛すき鍋膳」は、独身課長の好物だった。 課長は働き者で、休日出勤をものともしないタフガイ。だけど、要領が悪いからいつも

          思い出の牛すき鍋膳