ストーリーテリングー試しに自分語りしてみる②ー
前回はストーリーテリングについて軽く触れ、作業療法分野でも用いられている手法であると説明しました。その上でこれは誠に自分本位ですが自分の今の価値観がどう形成されてきたのかを俯瞰的に見れると思い自分の“物語”について書かせていただきました。私の私的見解ですがこれは本当に有用で自分の“物語”を振り返ることですごく感傷的になれると共に、自分があの時何を考えてどう進んできたのかを時間軸を隔てて冷静に振り返ることができます。それにより自分のスキーマとなる思考を見直すことができました。読み終わって少しでも興味があったら自分の物語を何かに書き出してみるのはいかがでしょうか?
さて、今日の本題は大学時代の川原についてです。この話をするには大きく2部構成でお話しする必要があります。第1部では大学1年の頃学校にもろくに行かず遊び呆けました。第2部ではちゃんと学校に行きはじめてどんどん作業療法にはまっていく過程をお話しします。
第1部
大学入学し上京した私ははっきり言って浮かれていました。毎日友人と遊び、ろくに学校も行けていませんでした。作業療法学科は1クラス40人程度の少ない人数でしたがそのクラス内でも友人は数人しかおらず、他の界隈で生活していました。
他の界隈の友人は自分と根っこの考えが似ていて自由なやつばかり。逆にその自由さが悪い方向に働いて学校に行けてなかったのかもしれません。しかし、いいこともありました。みんな自由ゆえに既存のサークルの縛りが嫌で揃ってサークルには入らなかったです。そんな経緯もあり、合うサークルがないのなら作ってしまおうと仲間数人でインカレサークルを作ったのです。コンセプトを練り、活動内容を考え、参加者を募り色々企画してやりました。その頃はただ楽しいという思いでやっていましたが思い返せばそれが自分達で企画して行動する先駆けだったように思います。
この経験を通して自分たちで何かを立ち上げて自由にやる楽しさを強く感じることができました。
第2部
私の通っていた大学、特に作業療法学科含む医療系学部は特殊で1年次には他学部と同じ本キャンパスでの授業が主となり主に本キャンパスに通います。しかし、2年次以降は本キャンパスとは遠く離れたキャンパスに学びの場を移しより小規模で専門集中的な形で授業が進んでいきます。
思い返して欲しいのですか私は1年次クラスの友人は数えるほどで他の界隈と連んでいました。2年以降はクラスでの授業がほとんどになる…これはまずい。クラスで浮いてしまう。焦った私は林くんと緊急会議。何を隠そう林くんは1年次からの数少ないクラスの友人で共にクラスを離れた界隈で生活していた住人なのです。(林くんについてわからない方は別記事仲間紹介をご覧ください)
噂では2年からはクラス内でのグループワークなどが主体となり馴染めていない物としては恐怖しかありませんでした。林くんとの会議の結果、まずは何よりも先にクラスに馴染もうという結論に至りました。グループワークなどは幸いでフランクに話せる場が用意されていることは馴染むためには好都合でした。しばらくすればなんだかんだクラスの中でも友人ができはじめ、最終的にはクラスのみんなと仲良く慣れたと思っています笑
さて第2部のメインは作業療法にハマったということです。
私はまず先ほどから述べているクラスに馴染むという過程で“作業の力”を体験しました。専門授業の一つにグループで一つに作業に取り組むという課題がありました。クラスに馴染めていなかった私は不安でしたが、陶芸や絵画、化粧などの様々な作業をグループで取り組むことになりました。もちろんほとんど初めましての人ですからグループのみんなとも共通の話題などあるわけもなく初めはただ無言で参加していました。しかし、その場で同じ作業を経験しているということは作業に関しての話題が共通した話題として存在し気付けば「あなたの作品はどうだ」とか「ここはどうやるんだ」とかグループ内でコミュニケーションが生まれていたのです。その時点では作業の力だなんて全く意識せずただその場に巻き起こったありがたい流れに乗っかってグループメンバーと仲良くなれたのです。思い返すと“作業の力”だと思います。
そう言った経験をした上で、先生方が話す作業療法とはこういうものだとか、作業に焦点をあてた成功事例とかをきくと「あ、作業ってすごい」と思うようになりました。先生が話す作業療法は非常に魅力的でした。グラビアアイドルの神経衰弱を自作してモチベーションの低いおじいちゃん方のアクティビティとしたり、ただ寝ているだけのように見えるおじいさんが実は毎日目を閉じて家族一人一人の思い出を思い出していることを汲み取りその時間を尊重したりとすごく私の心を打つものが多かったです。
そんな理想をひっさげて実習に行った私は現状は理想とは遠いことに気付きました。臨床以外の付帯業務に圧迫されるセラピストや、病院や施設の決まりゆえに本当に実施すべき介入ができていない現場などをみさせていただきました。
これはいかん、と。なんとかしなければいけないが既存の場所や組織を変えることは容易ではない。悩んだ末に思いついたのが、“ないなら作ればいい”でした。これは確実にサークルを作った経験が生きましたし、自分の核ともマッチするとおもったので現在起業に走っています。
すみません、ここまで長々と私のよくわからない物語を書いてしまいました。ストーリーテリングの手法で私の思いと起業するにあたっての主に自分の生活の理想を伝えようと試みました。成功したかどうかはわかりませんがなんとなく私がどういう考えで起業をするに至ったかくみ取っていただけた方が少しでもいることを祈っています(笑)
ストーリーテリングはビジネスの世界では主に情報を伝えるプレゼンや何かで用いられることが多いそうです。実際情報のみを淡々と伝えるよりも、どういう思いで、どういう考えでというストーリーを伝えたほうが情報が入りやすいと感じます。ぜひ機会があれば、ストーリーに乗せて自分の考えや情報を伝えてみてください。
ではまた!
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