3-1. 乳頭温泉郷訪問記(前編)
2021年12月24日。秋田県は田沢湖駅に、私は降り立った。理由は二つある。一つ目は、以前から抱いていた「乳頭温泉郷を訪れたい」という思いを叶えるため。二つ目は、現在訪れたい場所を以下のような記事にまとめている中で、まずは一つ有言実行するためであった。
乳頭温泉郷は7軒の宿(別館除く)で構成されており、残念ながら今回全部は訪れることが叶わなかった。それでも、まさに湯水のように溢れる魅力を浴び、より多くの方々に訪れてほしいと強く思ったので、まずは現地への細かいアクセスについてまとめている。ぜひご覧いただきたい。
1-1. 乳頭温泉郷へのアクセス
実は、東京から訪れる場合、乳頭温泉郷へのアクセスは思ったよりもよい。わかりやすくするために、草津温泉へのアクセスと比較すると、以下のようになる(いずれも東京駅発)。
意外なことに、乳頭温泉郷への所要時間は草津温泉までとほとんど変わらない。「秋田新幹線は自由席がないため、事前予約が必要である」「新幹線とバスの接続があまりよくない場合もある」という2点に気をつければ、スムーズに現地に到着し、温泉に浸かることが可能である。
(参考)バス・乳頭線時刻表
1-2. How to 湯めぐり
乳頭温泉郷といえば湯めぐりである。なぜなら、各宿・温泉によって泉質が全く異なり、この温泉郷に訪れるだけで最大10か所ほどの温泉地を巡るのと同じ体験ができるからである。
その湯めぐりのために知っておくべきことは、温泉宿間の導線である。温泉郷というだけはあり、大半は宿から宿まで徒歩で移動可能な距離なのだが、そうではない宿もあるので、以下の通りまとめてみた。
【①温泉宿間の徒歩移動が容易】
スムーズに巡るには、蟹場→大釜→妙乃湯→休暇村の順番がよいだろう。これらの宿は全て一本道沿いに建っており、徒歩10分圏内にある。
【②温泉宿間の徒歩移動が可能】
秘湯・孫六温泉および黒湯温泉は、冬か否かで訪問の難易度が少し変わる。まず冬は、黒湯温泉が冬季休業している。また、孫六温泉は営業しているが、シャトルバス「湯めぐり号」の冬期運行ダイヤの中に孫六温泉が入っていない(宿泊者以外の送迎が可能かは今回確認していなかったので、次回訪問時に確認します)。
冬以外は「湯めぐり号」のダイヤ内なので、休暇村→黒湯→孫六と巡るのがよさそうである。黒湯と孫六は徒歩5分ほどの場所に位置しているので、この2軒間の移動は容易である。また、徒歩の場合は大釜→孫六→黒湯と巡ることも可能である(大釜〜孫六間は徒歩15分程度)。
【③温泉宿間の徒歩移動が難しい】
由緒正しき宿・鶴の湯は、季節を問わず「湯めぐり号」のダイヤ内(休暇村〜鶴の湯を19分で移動可能)なので、こちらのバスを利用するのがよいだろう。バスは1日5往復なので、必ず鶴の湯を訪れたい場合は、ここだけでもスケジュールを事前に決めておくと、きっと最高の湯めぐりになる。
また、湯めぐりのためには宿で湯めぐり帖(税込1,800円)を購入しよう。この湯めぐり帖一つで温泉入り放題、湯めぐり号乗り放題になるうえに、各宿の利用時間が記載されているので要チェックである。日帰り入浴開始が遅い宿は11:00から、日帰り入浴終了が早い宿は14:00までと、思ったより利用時間は長くないが、この湯めぐり帖はなんと購入から1年間有効なので、これは複数回訪れて制覇するしかない。
(参考)各宿の温泉利用時間
1-3. ぼくのかんがえたさいきょうの湯めぐり
では、前述の情報を踏まえたうえで、「最強の湯めぐり」にするにはどうすればよいだろうか。あくまでも一案であるが、以下のプランを考えてみたので、何も考えず乳頭温泉に行きたい方は、ぜひ参考にしていただきたい。きっとよりよいプランもあるだろうが、鶴の湯と妙乃湯を組み込むのが意外と難しいので、ぜひお試しいただきたい。
【1日で7か所を巡ることは可能か?(冬期以外)】
結論から言うと可能である。各温泉の滞在時間40分以上、昼食・帰りのバス込みの想定で以下のプランを組んでみたが、いかがだろうか。
【1日で6か所を巡ることは可能か?(冬期)】
黒湯温泉は冬期休業するが、それ以外であれば冬期でも全て巡ることが可能である。バスのダイヤが異なるので少し難しくなるが、各温泉の滞在時間45分以上、昼食・帰りのバス込みの想定で以下のプランを組むことができた。ちなみに以下のプランなら、休暇村でデザート休憩することも可能である。
(参考)湯めぐり号ダイヤ(サイト下部)
ここまでは、乳頭温泉郷が実は思ったよりも遠い存在ではないことをお伝えしてきた。実際に訪れた場所の感想は、長くなってしまうのでまた後編にて…
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