slackワークフロー_アートボード_1

Hubbleとslackワークフローで実現する令和版契約作成依頼フロー

皆さん、こんにちは!
突然ですが、会社内で、「法務(部)への契約書レビューの依頼」は、どのように実施されているでしょうか?
従来からメールやチャットの本文に契約に関する情報を記載しつつ、そこにWordファイルを貼り付けて法務に送付、といった流れが大半かと思います。

ただ、こうした方法の場合、

【契約依頼を受ける法務の課題感】
①担当者によって審査依頼で使う手段がバラバラ
②現場の担当者から上がってくる契約に関する情報が人によってまちまち
③現在法務にどれだけの審査依頼が来ているかの全体感がわからない

など大小様々な非効率が、それなりの頻度で発生していないでしょうか?

今回は、こうした課題を解決する一つのヒントとして、Hubbleとslackワークフローを組み合わせた契約書作成依頼フロー」の一例をご紹介します! 

2020/4/5追記
・実際の導入事例について追記しました
・SlackのUI変更に伴い、一部画像を差し替え等を行いました

1.基本設定

(0)想定する場面
今回は、「aaa事業部が、法務部に契約作成依頼を行うケース」を想定してワークフローを作ってみます!
出来上がりのイメージは、こちらの動画の通りですので、まずチェックしてみてください!

(1)事前準備
まずslack画面左上をクリックして、「ツール」内の「ワークフロービルダー」を立ち上げて設定をしていきましょう。

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(2)ワークフローの名前
ワークフロービルダーウィンドウ右上の「作成」ボタンをクリックして新規ワークフローに名前をつけます。

【Tips 1】
ここでは、例えば「契約審査フォーム for aaa部門」など、ワークフローの管理者(≒法務)にわかりやすくて区別できるものが良いと思います。特に後述する、部署別にフローを分ける場合には、必須です!

(3)ワークフローの最初の動作の決定
次に、最初のトリガーになる動作の選択画面が表示されます。
まずは「アクションメニュー」を選択しましょう!

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(4)送信元チャンネルと短縮名称の設定
もう少しで事前準備完了です。下の2つの内容を記載して「保存」します。

ー「どのチャンネルですか?
→ このワークフローを送信するslackチャンネル(≒部署)を選択します。今回は、aaa事業部の法務相談チャンネルという位置付けで「aaa事業部−legal」というチャンネルから審査依頼のワークフローを投げてもらうことにします。

【Tips 2】
ドロップダウンリストで出てくるチャンネル名が少ないことがあるようです。この場合は、諦めずに、直接チャンネルの名前を入力してみてください…

ー「短い名前を追加
→ このワークフローの短縮名称です。下のキャプチャにある通り、プレビューに表示されるイメージを見つつ、ユーザーが「何をするワークフローなのか」がわかるように決めると良いですね!

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2.依頼フォーマットの作り込み

(1)具体的入力項目の作成
ここからは、具体的な「ステップを追加」していきましょう!ここが本丸です。
フォームを作成する」の「追加」をクリックします。
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具体的な情報入力の画面になりますので、契約書作成に必要な質問を入力し、質問タイプを選択しましょう。自由記述欄だけでなく、プルダウンから選択して入力する形式も対応しています!

なお、ここで注意ですが、2020年1月時点で、項目の入力方法として、日付のカレンダー入力ワークフロー内での条件分岐機能は実装されていません。ここはアップデートが待たれるところですね…。

【Tips 3】
質問の項目(カッコ内は質問タイプ)として、例えば
①取引先の社名(短い回答)
②契約書の種類(一覧から選択)
③取引の背景、目的(長い回答)
レビュー期限(短い回答)
などが必須でしょうか。

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【Tips 4】
あまり多くの項目を設定してしまうと、入力する事業部の担当者にとって使いづらくなってしまうので、なるべく項目数は、必須の情報を押さえつつコンパクトにするのがオススメです。

(4)Hubbleとの組み合わせポイント
さぁ、ここ、ポイントです!
既にHubbleは、コメント通知に関してslack連携が実現しておりますが、例えば依頼者である事業部の方が、予めHubbleに契約書案をアップするフローの場合、このワークフローに「Hubbleのアップ先URL」を載せておくことで、法務担当者はslackからスムーズにHubbleのドキュメント画面に遷移することができます!これよって、更にシームレスな業務フローを実現できます。

また、事業部の方にとっても、最初のドキュメントアップロードと取引先へのドラフト送付の際のダウンロード以外は、基本的に契約業務がslackに集約された状況を作れます 。色々なアプリケーションを立ち上げる必要性がなくなるので、事業部の方の負担感も軽減されると思われます。

(5)送信先の設定
最後に一番下の項目で、送信先のチャンネルを選択します。

【Tips 5】
各部署チャンネルから法務が依頼を受けることを想定すると、法務部のみが見れるチャンネルにワークフローが流れる設計がオススメです。

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(6)通知先の設定
仕上げとして、ワークフロー送付時の通知先を設定しておきましょう!
このワークフローを送った方は、実際に送信できているか不安になることもあると思いますので、ワークフロー送付と共に依頼元のチャンネルに「依頼が完了しましたよ」というメッセージを自動で返すようにします!

新たなステップとして、「メッセージの送信」を追加します。

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送信したユーザー名やワークフロー内の質問への回答内容など、メッセージに変数を反映させることもできるので、例えば今回は、依頼元のチャンネル(今回は「aaa事業部−legal」)に、「誰がどんな契約書の作成依頼をした」という内容のメッセージを表示させます。具体的にはこんな感じです。

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3.さぁ、送ってみましょう!

各ステップが完成したら、最後に右上の公開ボタンを押すと、完成です。これで、特定のチャンネル内のユーザーが使用できるようになります!

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それでは実際に指定したチャンネルからワークフローが立ち上がり、うまく動くか、確認してみましょう!

メッセージ欄の左側の「稲妻マーク」から該当するフォームを選び、項目を入力してみます。

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…最後まで入力して送信…無事届いたでしょうか??
(必要に応じて冒頭に挿入した一連の流れを記録した動画も再度確認してみてください!)

上記の作業をそのまま実施された方は、
法務専用のチャンネルに、入力されたワークフローの内容が記載されたメッセージ
事業部のチャンネルに、依頼した旨のメッセージ
がそれぞれ届いているはずです。

法務の皆様は、Slackワークフローに記載されたURLからHubbleに遷移し、思う存分レビューしていきましょう!

4.まだ工夫の余地はたくさんありそう

例えば、A事業部の契約案件は、B事業部には閲覧させたくないといったニーズがある場合には、上記のワークフローをslackの事業部別のチャンネルでそれぞれ作成すれば、事業部相互で情報は区分けされつつも、依頼は全て法務に集積する、といった構成(下図)も可能になります。

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その他、slackワークフローはシンプルながら工夫の余地も沢山ありそうですので、ご興味が湧いた方は、こちらの公式ガイドもご覧ください。

また、実際にHubbleとSlackワークフローを利用されている企業の導入事例も新たに公開されていますので、ご参考にどうぞ!!

こちらのテックファームホールディングス様では、ワークフロー送信後にHubbleにアップしてください!というメッセージが返るように設定されており、事業部門の方が自然にHubbleへアップするというネクストアクションが自然にできるように工夫されている点がポイントでした!

5.まとめ

最後まで読んで頂き、ありがとうございます!

まだカレンダー入力や条件分岐といったことができない分、発展途上という印象も否めませんが、受付窓口を一本化できたり、全体感を把握できるワークフローを簡単に作れるという点では、普段忙しい法務パーソンとしては利用してみる価値はあるのではないかと思い、エントリさせて頂きました。

こうした細かな改善で、少しでも法務パーソンと事業部の担当者の双方が気持ちよく仕事ができる環境が整えばと思います!

是非、Hubbleとslackをお使いの皆様はお試しください!!!

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