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世界一社員が幸せに生きられる会社」の「幸せ」を社長はどう考えているんですか?【oneの今】

新卒が社内でインタビューをする企画の第4回。今回は、oneの創業者・代表取締役の荒木さんにoneの創業の想い「世界一社員が幸せに生きられる会社~世界の仲間も一緒に~」を踏まえて、荒木さんは幸せをどう捉えているのか、荒木さんがどんな人と働きたいかといったことを聞きに行きました。

インタビューされる側:創業者・代表取締役 荒木克彦
インタビューする側:新卒社員 小笠原朋子

――これで、荒木さんの回は最終回です。今回もよろしくお願いいたします。早速なんですが、創業の想いの「世界一社員が幸せに生きられる会社~世界の仲間も一緒に~」というのは、oneにとって重要なフレーズだと思います。でも幸せは人それぞれだとも思うんです。だから、荒木さんが幸せにしたいと思うその幸せってなんなんだろうというのをお聞きしたいです。

荒木:すっごい結論で言うと、感じるものだと思うんですね、幸せって。どういう状態であれば幸せ、という条件とかはなくて、自分が幸せだな、今幸せだって感じれば、幸せだってことじゃないですか。毎日料亭で食べることが幸せで、安いチョコチップパンばっかり食べてるのが不幸せかというとそうではない。他人が決めることでもないよねということでいくと、おっしゃる通り、本当に幸せは人それぞれで、本人が幸せだと感じるかに尽きると思うんです。

かつ、僕は43歳ですけれども、年代とかライフスタイルとかによって幸せの感じ方は変わってきたんですよ。若い時は、お金が欲しいとか役職が欲しいとか思っていました。今は、周りの人の笑顔であったり、人の成長を見られることがうれしいし、幸せだなって思います。

欲しいものが手に入れば幸せなのかって議論はあるけど、僕だけでなく誰でも、例えば結婚したり、子供が生まれたりすると、お金が欲しいと思う時もあれば、時間が欲しいと思う時もある。色んなフェイズごとに欲するものって変わるんですよ。

しかも、それも人それぞれ。だから、この幸せの多様性みたいなものに、応えられる組織・体制をつくるっていうのが、僕が会社をやる上で実現したいことです。

僕は例えでよく言うんですけど、豪華客船の飛鳥Ⅱに乗って世界一周を60歳でやるのと、20代や30代でやるんだったら、無理をしても20代30代でやった方がいいんですよ。若いうちにアハ体験した方がいい。

そういう経験ができる環境づくりを、若者が多くいるoneでどう実現するかといったときに、儲かっているからお金をあげるとか、そういう話じゃなくて、組織として実現するということをやりたいです。

でもこれは、あの会社がやっている、といったモデルケースがないんですよ。だから挑戦したいですよね。

幸せの多様性ということでは、がっつり働きたい人は働く、給料は半分でいいから週2や週3で働きたいというのもOKだよということを、各々の考えを尊重したコミュニケーションの中で、お客様に迷惑を掛けず、実現出来たらとてもハッピーだなという妄想はしています。

他人から決められるんじゃなくて、自分の意思で、時間とかお金とか人間関係とかのチューニングを常にできる状況があったら、幸せと言えるんじゃないかと。

その入り口がすでに実施しているフルフレックスで、それぞれで責任を持って勤務時間をコントロールしています。さらに、コロナ禍以前からやっているテレワーク。oneみたいにフルフレックスでテレワークだと、サボれるわけですよ。オンライン会議が終わった瞬間にそのままベッドに直行するとか、みんなやっているかもとは思います。

でも、個々が本当にオーナーシップを持って真剣にやっている状態が無いと、個人も会社もその先の成長は無いんですよ。なので、ずるい言い方をすると試している、まともな言い方をするとそういう不安や葛藤と向き合い続けているというのが今です。

あと、幸せって感じるものだと言ったんですけど、最近某会社が実施した幸せの定義みたいな調査結果を見ました。幸せだと感じる要素として、親の職業とか、年収とか散々調べた結果、結局、本当に語り合える仲間が何人いるかということが、幸せを感じる要素だというデータが出たんですね。僕もそうだと思うんです。

何億円持っていても、いつかは死ぬじゃないですか。死んだ後にフェラーリ5台と一緒に焼かれたいとも思わないし。それよりも腹割って話せる仲間が10人20人いるっていうことが、幸せなんだと思うんです。でも、「それが大事なんだよ!」って20代の子に熱弁しても「そんなことよりお金が欲しいんだよ!」ってなりがちですけど、結果的にそういう仲間がいる組織にしたいですね。

――広く言えば「幸せ」に繋がってくる話かもしれませんが、最近調子を崩した時にこの会社って働きやすいのかなと考える機会があったんです。新卒としては、やっぱりoneってどんどん上に行こうとか成長しようとか、そういうのがコアな部分にある会社なのかなという印象を持っています。

ただ、そういう中で調子を崩して自分の本領を発揮できなくなってしまう状態になったときに、この会社はいやすい場所なのだろうかとちょっと思ってしまうことがありました。今の体制を非難する意図などは全くなく、私も考えていきたいなと思っているのですが。

荒木:まさにそうだと思います。全員の健康状態が万全な状態で、常にニコニコ働ける状態が完璧に整っているという認識はないです。ただ、oneという会社にとって、それを僕が一人で一生懸命あくせく準備をするというフェイズはもう終わったのかなと思っています。

働き方だけではなくて、給料とかポジションとか、色んなものを僕が決め続けると、僕以外に創り出せる人が誰もいないっていう状態になります。正直に言ってしまえば、これが今のoneです。

だから僕は、oneの代表取締役を僕と清水のW代表にする選択をしました。体調不良のなかでもアクセルを踏み続けるのが働きやすいのかという話ですが、特に、今はoneが大きく動いている変革期であるということと、コロナ禍で何千何万という会社が潰れている状況だということを踏まえれば、頑張って働かなければならない時期だと思います。でも、しんどい時に助け合える組織じゃないんだとしたら、oneは生き残っていけないですよ。

僕は小笠原さんが働きやすさについて私も考えていきたいと言ってくれたこととかは、気付いた人がどういう仕組みを入れたらいいのか、どういうヘルプの出し方をしたらいいのかということを提案するところまでやってほしいと思っています。「~だと思います」で終わって「どうする」ってところを僕に委ねてしまうと、頭を使わないし成長しないので。間違っていてもいいんです。

僕自身はいっぱいアイデアがあります。でも、これまで僕が全部答えを出してきて、僕が納得できる組織ができていないということは、その手段が正解じゃないということだし、僕の回答が全部正しいとも思っていないです。だからこそ、提案がほしいよね。

――そうですよね。そう思って今週それをずっと考えているんですけど、答えが出ないんです。常に無理しないで80%でいいよというのも違うじゃないですか。

荒木:うん。

――成長させようと言いつつ、とはいえというダブルスタンダードで進めるのがいいのか、それとも一貫性を持たせつつ進めた方がいいのかなど、難しいなと思っています。

荒木:難しいよね。新卒を含めてうちの子たちは、性善説で見るとやる時にきっちりやるんですよ。無理して、気合で乗り切るとしても。それ自体は良いことだと思うけど、じゃあ逆に無理していない人に、「あなたは無理していないから給料を下げるよ」というのもおかしいと思います。そのあたりの評価はきちんと考えないといけないですよね。

ただ、僕らはやっぱり各々が戦っていき、時間とか責任とかを自分でコントロールしながら、仕事をしているというところはあります。それが、oneのVMVにある「LOVE WORKING, LOVE MYSELF 仕事を極限まで楽しむ」ということだと僕は思っています。体調面の管理も、まずは体調不良にならない努力をする、体調不良になってしまったのだとしたら、ヘルプが必要というメッセージを自分で出す。もし仕事の分量が多かったり、内容が重たかったりして自分で全部処理するのが難しいんだったら、ちゃんと「助けてください」というアラートを出す。そして誰かからアラートが上がったら助ける。そういうシンプルなところから、120%真剣に仕事を楽しむってことができてくるんだと思うんです。

でも、そう思っている自分ですら、「仕事が楽しい」「みんな頑張っているから俺も頑張るんだ」と思って無理して倒れるわけですよ。すごく難しいですよね。客観的に機械で「ピッ」ってやったら、しんどさが分かるといいんだけどね。難しい。でも考えていこうよ。

――そうですね。そのつながりでお聞きすると、oneはオーナーシップみたいなものを大事にしている会社だと思います。でも、オーナーシップを自分で持つということは実際なかなか難しいと感じることもあります。持てているつもりだったけど、自分は全然持てていなかったじゃないかと思うことが時々あるんです。

荒木: 何か問題が起きた時に、見ないふりをしたり自分には関係ないということではなくて、自分にも原因があったかもしれないとか、自分にできることがあるかもしれないという風に、すべてが自分ごとであるという視座で物事を考えてほしいということですね。

多分すごく真面目で答えを出したい人ほど、世の中は生きづらい場所だと僕は思っているんですよ。だから、僕が「ポジティブに」とか「前向きに」とよく言うのは、そういうこともあるんですね。

どんなにやっていても問題は起きます。体調不良だったらどうしようとか、これ怒られたらどうしようとか、そういう問題は出るんですけど、そうしたら、「それは学びだ!」「気付きだ!」と思って、モヤモヤの方は無視した方がいいと思います。くさいものに蓋をするというよりは、無視。

僕も気になることはいっぱいありますよ。すごくありますけど、無視。なぜなら、前を向いていく推進力が消えるから。新しいことをやると、また問題が出るんですよ。こっちで7割進みながら、この3割で問題を消そうとすると、進めないし、消しきれないんですよ。だったら、10割で進んで、ぱっと見たときに新しい問題出てきたとしても、一応見ておいてまた走る。

そうすると、また新しい問題が出てくる。こんな感じなんですよ。これは全部であてはまるわけじゃないけれど、経営全般を創っていくなかでは、僕はそういう感覚があるし、生きていく上でもそうだと思います。

お金がなくなったらどうしよう。2000万円問題ってどうなっているんだっけ。こうなったらどうしよう。あの子が辞めたらどうしよう。入金がなかったらどうしようみたいなのを考えはじめたら、戦う気力がどんどん落ちて行っちゃうんです。だから、僕の立場でいえば、シンプルに社員を信じる、ハッピーでありたいと思う、ラッキーだと思う、ポジティブのかたまりになるということです。

前も話したかもしれないけど、僕は「ラッキーラッキー、楽しい楽しい、幸せ幸せ!」とか言いながら歩いているんですよ。そうすると、脳が段々本当にそう感じてくるので。僕はそう思っているし、それを届けたいし、それが笑顔の連鎖だと思っています。全部計算通りとか全部合わせるということは不可能だと思っているから、そういうのが大事になってくるんですね。

――そうですよね、以前私がすごく悩んでいることをお伝えした時も、一緒に面白いことをやろうよと言ってくださいましたよね。

荒木:そうだね。というか、小笠原ちゃんの採用面接の時も3時間くらい話したよね。「ちょっといいですか?」って言われて「全然いいよ」とか言って、楽しくなっちゃって3時間くらい。

――採用といえば、oneで働いている人はとても多様だと思うんですけど、荒木さんはどんな人と働きたいですか?

荒木:前向きな人ですね。前向きで、人の悪口を言わない人、ポジティブな人と働きたいです。

――私ポジティブだったでしょうか……笑。

荒木:笑。なんだろうな、言葉の表現ではありますね。心配なことと向き合うのは大事なんですけど、とりあえずやってみるということ。楽観的という言い方がいいのかな。目の前に解決した方がいい問題があるのに、無視したり踏み潰していく人はいやですよ。それをポジティブとは言わないと思うけど、楽しく笑顔で楽観的に一緒にやっていける人がいいですね。

――荒木さんにお聞きしたいと思っていたこと、全部聞けました!ありがとうございました。

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年内のoneのnote更新はこちらで最後です。本年も大変お世話になりました。来年も引き続き株式会社oneをよろしくお願いいたします!

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