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#8 作業療法という特殊な業界で名を上げる方法

こんにちは。
結婚式の乾杯の挨拶をお願いされました。
大学時代は飲み会を多く企画して、数々の乾杯を繰り出してきたカワハラですが、結婚式という自分をよく知らない人も多くいる場所での挨拶は勝手が違いすぎて少し先のことなのに馬鹿みたいに緊張しているカワハラです。

さて、本日は私の職業であるところの作業療法士についてのお話です。

私としては、作業療法業界めっちゃむずいと思っちゃってるわけです。この理由についてシンプルにお伝えした上で、業界の中で名を挙げる、つまり成功するためにはどのようなアクションプランが必要なのかについて一つご提案させていただければと思います。


作業療法士1.0

よくシステムなどの世代を表す表記として、1.0や2.0などの数字を用いられることがありますが、作業療法士についても、今はバージョンがアップしていると感じます。

まずは、バージョンアップする前の作業療法士を1.0として、その時代ではどのような働き方であったのかを簡単に述べたいと思います。
もちろん作業療法の理論などの発展に沿ってバージョンアップを定義すると現在までは複数回パラダイムシフトが起こっていると思いますし、何よりそこに言及してしまうと私の知識では解説しきれない+めっっっっっちゃ長くてつまらない話になるので、今回はバージョンアップを”働き方”という一点で定義したいと思います。

現在の作業療法士の働き方はバージョン2.0であると思います。つまり第2世代ですね。つまりまだ一回しか進化していないのです。

それを踏まえた上で、1.0はどのような働き方だったのか。

簡単な結論なのですが、病院or施設で作業療法士として勤務することです。

この記事を読んでくださる方はタイトル的に同じ医療関係職で作業療法士について若干の知識は最低限お持ちの方が多いと思います。そのような方々ならイメージがつきやすいかと思います。
作業療法士はあくまでも医療職なので医療機関や介護福祉機関で雇用されて働くことが多かったです。そして今もまだそのような働き方の方が一般的といえます。

この働き方が一般的である場合、業界で成功する。誰もが自分の名前を知っていて、自分が何か業界の役にたつ業績を上げるにはどうしたら良いか?

答えは、「研究」です。

医療機関や福祉機関は、特に昔では閉鎖的であることが多いです。
個人情報保護や倫理的配慮といった因子が絡み合い、閉鎖的であらざるをあない場合が多いと思います。

とすると、中で働いている人は、臨床現場で成果を出す・活躍した場合、組織内での高い評価を得られます。しかし、閉鎖的であるが故に、業界全体に名前が届くには至らないことが多いです。
そこで、研究という手段があるわけです。

我々の業界は何度も言いますが、医療職なので、医療の発展のための研究は一つの責務であるともいえます。
そして研究を行うとその結果を外部に発表する必要があります。
方法は学会発表や論文の公表が必要となります。

ここまで行くと、自分の成果や名前は業界の多くの人の目にとまることとなり、相応の評価を得られるわけです。

そして作業療法士1.0の頂点は”大学教授”であると思います。
研究で一定の成果を残し、そのまま研究が仕事になり、より成果を残すことができるというわけです。


作業療法士2.0

さて、研究が業界で成功する唯一の手段であると思われていた時代から、SNSが当たり前に使われる時代に突入し、業界のシステムも少し変わってきました。

SNSが当たり前に用いられるようになり、自身のことを外部に発信することができるようになりました。そして、発信の内容を多くの人が見れるようになりました。

これは今まで閉鎖的であった業界での革命です。
自身の臨床の活動を公開できる範囲で公開することで、研究し論文を書かなくても自身の活動を多くの人に評価してもらうことができるということです。

自身の活動を論文などの媒体を通さずとも評価してもらえる時代に入り、最近増えている働き方が、”起業”かなと思います。ここでの起業は会社を立ち上げるだけでなく、自身が企画として、新しい事業や活動(非営利含む)を行うという働き方です。(まだまだ会社を立ち上げるまでいく人は少ないと感じます)

さて、この時代で大きく成功するためにはどうしたら良いか?
活動が評価してもらえるなら、とにかくいい活動で目立つ活動をバンバン行えばいい!と考えるのが普通です。

ただ、私も起業して多くの活動を行ってきている。そして周囲の方々の様子も以前よりよく見るようになりました。
そこで気づいたこととして、未だ成功する方法はあまり変わっていないということです。

つまり、今も成功の最短距離は「研究」にあるということです。

これはSNSの活用の難しさ。多くの人が溢れている故に情報が埋もれてしまうという特性も相まって、活動のクオリティだけで成功するには難しさがまだ残るということです。
そして、何回目かわかりませんが、医療職である私どもの芯にある思考として、「その活動、エビデンスあるんですか?」(誇張して)という考えがあるのです。

今業界で一番有名な先生って誰かなと思ったのですが、やはり竹林先生かなと感じます。Xのフォロワー数でいうと、もはやインフルエンサーのレベルになっていると感じます。
竹林先生を中心に、澤田先生や友利先生なども教科書を出すと売り上げがすごかったり、セミナーの人気がすごかったりと有名かなと思います。

先生方の共通点として、やっぱり研究を活動の中心としているという点です。

そしてもうお一方この記事で紹介したいのが、元廣先生です。
元廣先生はcanvasという会社を設立して、職業病にフォーカスした作業療法支援を実践していらっしゃいます。
元廣先生のお話をいろいろ聞きましたが、やはりバックボーンには研究も実施しておられ、博士号も取得していらっしゃるという怪物っぷりです。

もちろん、会社で行っている事業自体も飛び抜けてすごいのですが、研究をしてきたという研究者の顔がさらに効いていることは間違い無いと感じます。

僭越ながら何名かの先生方を例に出させていただきましたが、現代の作業療法業界で成功するためには、よほど飛び抜けた活動のクオリティを出した上でマーケティングも圧倒的に行う(めっちゃ大変)、もしくは、自分が興味のある分野の研究を突き詰める(もちろん大変)の2種類かなと思います。

そして、私としては、研究の道を進む方が、より確実かなと思います。事業を立ち上げるのは少しギャンブル要素がありますが、研究は今の時代リスクを最小限にしながら取り組めるのでおすすめです。

もちろんどちらの道も険しいものには変わりありませんし、おすすめしておいて逆を行っている私にはこれ以上は何もいえません。

一度しかない人生、自由に選んで精一杯楽しみましょう!

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