読書感想文「仕事に効く教養としての『世界史』」出口治明著

よぉ〜やく、よぉ〜やく読み終えたー!

すごく時間かかったけど、さすが出口先生。すごくおもしろかった。

世界史をほとんど勉強してないのもあり、いや高校で1年はやったはずw、ヨーロッパは特に、名前と地名と王朝名と民族の名前が全然頭に入ってこなくて、最初は全然読み進められなかった。けど、全部を理解しようとしないで、とりあえず流して読もうと切り替えて読み進めていったらコツをつかめて、後半は前向きに読めた。

単純に、知識がないから新しいことを知れるおもしろさと、教科書の事実を追うだけの勉強では入ってこなかった、文化的な背景や人の性質、気候の影響、そういったことを踏まえての歴史の動きは物語を読んでいるようなおもしろさがあった。

頭に残ったこと
・中国には早くから、紙があったので、歴史を残してこれたこと
・歴史に残るとなると、王様に忖度した内容になりがちなこと
・世界史=西洋史ではないこと。それはヨーロッパが力を持った19世紀にイメージづけられたもの。
・主に中国からイスラム圏が中心に歴史が作られてきたこと
・アメリカは独特な成り立ちをしてきた。その独特さとは、歴史がないこと
・歴史がないから、正義を拠り所にしている
・長い歴史の中で、理屈ではどうにもならないことを体感しているから、歴史のある国はグレーにすることに慣れているということ
・ペストの抗体がなかったために、アメリカ大陸の先住民は全滅してしまったこと
・バイキング=海賊ではないこと
・宗教は精神的なものから発生して清廉潔白なものだと思っていたけど、結局は金と権力を求めて発展してきたものだったこと。
・そういう点では、新興宗教と変わりはないんだなということ

読み返したら、もっといっぱいありそうなんだけど、思い出す限りではそんなところ。

自分の意識が変わったことは、中国ってすごいんだなってこと。陳腐な言い方wなんていうか、うーん…高校の世界史の先生が、中華思想というのは、周りは狗だのなんだの獣物ばかりだけど、その真ん中に咲く華のような中国はどーだすごいだろという差別的な意味だと聞いていたので、というよりそう言っていたと私が記憶していたため、いばっててやな国だなぁと正直思っていた。

だけど、学問や技術に優れていたため、周りがあこがれていたという点もあるという考えを聞いて、影響されやすい私は、なるほどなぁと思った。中国の王朝名が出てくるたびに、中1で習った「いんしゅうしゅんじゅう戦国時代♪みんかんぎーしんなんぼくちょぉ〜」と10人のインディアンの歌にのせて覚えるやつが頭に流れてた。鶴田先生が教えてくれたやつ。それしか覚えてないやつ。

あと、読みながら、この歴史観は、あくまで出口先生がさまざまな本を読んできた中で感じたこと考えたこと、考察したことをまとめたものであるということは意識においておかないといけないのだなぁと思った。

自分で、歴史の本を読んで、自分の見解を持てたらいいなとも思ったけど…自信ないかなぁ…ただ、この本を読んで、歴史を学ぶおもしろさを知ることができたと思う。いや、学生時代もそれなりにおもしろいとは思っていたとは思うけど。

私は子供の頃から、新しいことを知るのが昔から好きだったなぁと思う。勉強は、今体感してることに理論や根拠や成り立ちがあることを知るのが楽しかった。

先にも書いたけど、ただの事実を追いかけるだけでなく、いろんな背景を含んでのこの出来事!という視点が面白かった。その視点こそが世界史の面白さなんだなと思った。冒頭にあった日本史だけでは理解できない、突発的に見える出来事が世界史で見ると理解できるということがおもしろかった。

あとがきの中で、出口先生が、歴史を学ぶことで、目の前の出来事に一喜一憂しないタフさを身につけてほしいと書いていた。やっぱり歴史をもっと学びたいと思った。

次は、仕事に効く教養としての「世界史」IIを読みます。読むのは遅いけど、コロナのおかげで飽きずに読書出来てる気がする。

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