サブスク大賞2020グランプリ受賞「手ぶら登園」の導入施設が1,000施設を突破!
こんにちは、思考力特訓中の恩田です。
本日は以下記事を取り上げます。
記事によると、
・BABY JOB株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:上野広嗣)が運営する、保育施設向け紙おむつのサブスク「手ぶら登園」の導入保育施設が1,000施設を超えた
・『手ぶら登園』は、保育施設で紙おむつが使い放題になる日本初のサブスク
・保護者は「紙おむつに手書きで名前を書いて持参する」という手間が無くなり、保育士はおむつの個別管理の手間が無くなるという、保護者・保育士双方の課題を解決するサービス
・2020年には、日本サブスクリプションビジネス大賞のグランプリを受賞
いやあ~、いろんなサブスクが出てきますね。
本noteでもサブスクサービスはいくつか取り上げています。
その中でも「手ぶら登園」はグランプリ受賞とのこと。
導入施設も、
年々増加しており、2年で13.5倍に成長しています。
厚生労働省によると国内の保育所施設数は37,000。
まだまだ伸びしろがありそうですね。
それでは手ぶら登園の人気の理由は?これからも導入施設は増える?
考察していきます。
1.サブスクが成立する理由
まず、サブスクの成功要因は、顧客にとって
①一括で購入するよりも月額継続課金の方がコスパが良い
②日常的に必ず発生する手間を解決してくれる
③購入以降も関係性が強化され、寄り添って伴走してくれる
例えば、
①購入よりもコスパが良い
「ネットフリックス」
DVD購入したり、映画館に行くよりも安価です。
②日常的な手間の解決
「通勤定期」「新聞」
毎日切符買ったり、チャージしたり、駅売店で新聞買う。
月額で継続的に購入すればその手間が省かれます。
③購入意向も続く関係性
「フィットネスクラブ」「習い事系」
ジムや塾は入会(購入)したら終わりではなく、そこからがスタート。入会後に顧客とのタッチポイントを増やし、寄り添い、ジョブを解決できれば、顧客にとっての価値は高まり継続的に課金されます。
これらサブスクの成功要因3つの中で手ぶら登園は、
「②日常的な手間の解決」に該当すると言えるでしょう。
通常、保育施設に子供を預ける時、保護者は「名前を書いた交換用のおむつ」を持参します。
これ、保護者からすると結構な手間。
保育園に預けるわけですから、共働き家庭が多いでしょう。
仕事で時間に追われその中でのおむつ手書き。
今は油性スタンプでOKな園もありますが、それでも毎日ですからね。
また、保育施設側もおむつ忘れ対応の減少、交換枚数を気にしなくて良いといった効果があり。
本サービスは保護者・保育施設双方の「日常的に発生する手間」という「不」を解消しています。
これが手ぶら登園がサブスクとして顧客に受け入れられている理由だと思います。
2.今後導入施設は伸びるか?
これについては以下の2つから検証します。
①実際の利用者数は?
②価格面
①実際の利用者数は?
導入施設数が1,000カ所あることはわかったのですが、実際に同サービスの利用者数はどうなんでしょ?
施設が増えても実際に利用してくれる人がいなければサービスとしては成立しないですからね。
これについて同社サイトに去年7月の段階で「410施設中6,000名」と記載があります(現在の数は探しても見当たらず)。
ということは、単純計算すると1施設平均14名。
これが多いのか少ないのか?
厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ(令和2年4月1日)」
によると、
保育所施設数:37,652か所
保育所利用児童数:2,737,359人
単純に1施設平均児童数を計算すると73名。
73名中14名が手ぶら登園利用と考えると約2割。
そのうち、おむつ利用頻度が高い0~3歳児は162.8万人
※「令和元年度少子化対策白書 保育園と幼稚園の年齢別利用者数及び割合(平成30年)」から算出
この162.8万人から1施設平均を割り出すと43名。
1施設43名中、14名が手ぶら登園利用だとすると利用率3割。
ざっとですが、園児の2~3割が手ぶら登園を利用しているということでしょうか?
私的には結構多い印象です。
だいたいこういった付帯サービス系は1割前後という認識なので。
それだけ手ぶら登園は利便性は高く、ニーズはあるということなんでしょうね。
②価格
どんなに良いサービスでも価格が割に合わなければ、受容されません。
手ぶら登園の価格は3,278円(税込)/月
(公式サイトに料金の記載はなく、他の口コミサイトで発見できました)
これが高いのか?安いのか?
一般的には「高い」と感じさせる価格だと感じます。
まず、本サービスが利用できるのは「保育園内のみ」。
保育園分を毎月3,278円支払い、加えて自宅用は別途購入しなければなりません。
日中の保育園分は3,278円で賄えているので、使用枚数的には自宅分の減る頻度は低くなるでしょうが、それでも2重購入になるわけですからおむつ代は多少なりとも高くなるでしょう。
次に、自分で普通にドラックストアやアマゾンなどで購入した方が安い。
手ぶら登園で支給される高価格帯のムーニーにしても、低価格帯のマミーポコにしても。
まあ、価格が割高になることは、上述した手間を省いてくれている手間賃の加算分と解釈できますが。
しかし、単純に購入に際して価格が最優先という人も居るわけで。
そういう人にとっては3,278円は高く映り、結果、顧客対象にはならないでしょう。
そうすると、上述した「全園児の2~3割」が利用者というのは、もしかすると的を得ているかもしれません。
こう見てくると、手ぶら登園側からすれば1施設2~3割の契約は見込めるため、施設数を増やすことが売上増のKFSになりますね。
今後も同社は、施設数増を追求してくるでしょうから、国内保育所数からもまだまだ伸びるのではと予想します。
今回の学び
日常的に生じる手間の解消とサブスクは親和性が高い。
価格が高くても、その手間が解消されることを望む層は存在する。
「手間・面倒・時間などを削減」=「価値」
自身においては、生活における不に着目して、それに気がつけるようになること。
以上になります。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。