【エヴァ考察】 初号機と第13号機
今回はやたら似ている紫のエヴァンゲリオン2体についてです.
以下シン・エヴァのネタバレを含みます.
1.初号機と三位一体
以前、エヴァにおける三位一体の考察を見かけました(2:20あたりから).
この台詞から、神の世界にいたユイは神と考えられます.そこから父なる神・綾波ユイ、神の子・綾波シンジ、聖霊・綾波レイという設定が成り立つという話です.この3名が揃う初号機はもはや“神“そのものといえます.
13号機が初号機に似ているのは神(初号機)に似ていたからでした.ちなみに最後のエヴァンゲリオンはもう1機います.
この機体も神の姿なのでしょう(詳しくは「マルドゥック計画/ネブカドネザルの鍵」).
脱線ですが、シンジは劇中ラストで人々を救いに救って神の子してました.レイはといえば確かに時折幽霊みたいでした(以下順に旧劇、序、Q、シン).
......ただ、守護霊もしていたかもしれません.
Qの黒波の仲間はずれ感はぴえんですが.
シン・エヴァではシンジをずっと気にかけていました.
2.対としての13号機
話を戻して、思えばこの2機はいろいろと対をなしていました.
この対にする意味について考察出ました(「13号機とシンクロの話」).
ユイさんは旧作同、初号機のコアに融合していることがQで判明しました.そして13号機については上の画像、喉の奥に見える赤い球体がきっとコアで、ゲンドウはそこにダイレクトインしたのかなと考えています.公開前にゲンドウのコアへのダイレクトエントリーを予想していた方を結構みかけて驚きました.
この姿勢からカヲル搭乗を予想してた方も結構いまして、皆さんさすがです.
ちなみに冬月ゲンドウのダブルエントリーは叶わず残念でした笑
カヲル君は前田監督とメカ担当の山下さんが小ネタ明かしてくれましたね(動画ははじめの方).
上の画像はシンジのエントリープラグが13号機から排出される際のもの.この描写から13号機にカヲルが保存されたことまでは踏んでいましたが、そのままでは操縦できないということで吹き飛んだ肉片?から身体を再構成した設定があったとは、作り込まれています.
ところで両機体に「運命を仕組まれた子どもたち」全員が揃ってますが、これは意図してのことでしょう.マリはといえば、破の画コンテ(下記C-203)や脚本段階では第4の少女の設定がありましたが、本編ではなくなってるのもこの辺りが関係していそうです.
3.YOUは何ゆえ13号機に?
さて、初号機の3名には理由がありましたが、13号機はどうしてあの3人なのか.
なんとなく3人とも闇を抱えていそうなのは想像つきますが.
(1)渚カヲルの場合
彼は、生命の書に人の名を書き加えることのできる特別な人物でした.しかも繰り返される世界で記憶の継続が許されるゆえの途方もない絶望感.おそらく自分だけがこの状況を認識でき、誰ともその認識を共有できない中で、延々と繰り返しの世界を見届けてきた.理解してくれる他者を求めていたことでしょう.
劇中異常にも思えた、シンジに対するあの圧倒的完全無欠の無償の愛の裏には、自身のさみしさをシンジに重ねていたのかもしれません.自分を救うことは叶わないが、せめて心を通わせられる人の幸せを傍で感じることで自分をなぐさめていたのではないでしょうか.あの包容力の裏では誰よりも孤独だった.
(2)アスカの場合
シン・エヴァの伏線回収で最も衝撃的だったものの1つが彼女の正体でしょう.自身が複製体という事実に加えて、彼女がどうしてエヴァパイロットとしてあれほど優秀だったのか、どうしてあんなに高飛車だったのか.単にキャラとしての色づけではなく壮絶な生まれや育ちを背景にしていたことがわかりました.
引用が長くなりましたが、この負けヒロインのたくましさゆえの美しさ.
彼女もずっとさみしさに耐えてきた人でした.
なお補完シーンのアスカについて考察しました(「式波アスカのオリジナル」)
(3)碇ゲンドウの場合
ユイユイ.ユウ(イ)までもない.
以上、彼(女)らは共通して孤独を背負っていた.それも絶望と呼べるほど?
なんとも雑な括り方になってしまった感があります.もしかしたら初号機と同じく聖書等に準えた設定があるのかもしれません.
今回は以上になります.最後までお読みいただきありがとうございました.
ご意見、感想等頂ければ幸いです.
なお関連記事として(13号機の素体)「セカンドインパクトと13号機」.
また台詞は次の記事を大いに参考にさせていただきました.
画像:©khara/Project Eva.
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