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カラフルな後味(ミッドサマー感想)

(2020.07.28更新)

中学生で初めてプレイした「SIREN」というPS2のゲーム。多感な時期でした……。それが全ての始まり。

そこからの私は、後味の悪さの虜になってしまいます。

 「ミスト」なんて最高だよ?

こんにちは、カヤコです。世間では新型コロナウイルス(正式名称:COVID-19)で毎日バイオチックなニュースが流れていますね。韓国では感染の第二波が始まっているのでは、など放送されていましたが収束を祈るばかりです。

今回は世間がこれだけ緊迫するちょっと前。あのトンデモなカルト映画として賑わった

「ミッドサマー」

の感想を発信していくつもりです。当然ネタバレが大セール万歳です。


映画「ミッドサマー」

自分はいつか、この映画を観るんだと確信してました。だってポスターの泣き顔で心はKOだったもの。

パニック障害を抱えたダニー。主人公として、まずメンタルヘルスに問題があるという不穏っぷり。そして、希死念慮(死にたいと思うこと)のある妹。その妹からの電話。パニックになるダニー。気遣いに疲れをみせる恋人のクリスチャン。不穏。妹の死。巻き込まれた家族の死。不穏。不穏。音。不穏。雪。

冒頭から精神のバランスを崩壊寸前のジェンガにしてくる映画でした。事前にネットから「ミッドサマーで破局した」「この映画は狂ってる。二度と観たくない」など情報を手に入れていましたので「どんな絶望が……どんなサイコが」と神経ギラギラにさせて観賞しました。

138分後……

「ふぅ〜、なんだかスッキリしたで…さっぱりした!退場!!」


作中から終盤のカオスを経て

感想:ショック療法で心の便秘が解消された感じ。

いきなり汚い例えを挟んでしまいましたが、私の言葉で表すならこうです。

もちろん公式サイトや数多の考察サイトを黙読しましたが、まず1番は「あれだけ大惨事なもの観たのになぜか心はスッキリ感」でした。

私がはじめにこの映画に期待していたどろどろな、リアルな嫌悪を抽出して、煮沸したような後味感はありませんでした。あるのは花、救い、夢、眠り、喜び、そういった安らかな純粋物がいくつも味付けされています

そしてそこに、カルトの狂信と神経を抉るような恐怖と、血肉、歌が隠し味にもなりきれない量で混ぜられています。しかし、おいしい!

序盤の身投げの儀式では、突然の顔面餅つきに思わず顔を覆いました。そしてここで、ああ、この映画は観る覚悟がいると確信しました。そして、そこからはエンターテインメントです。楽しみました。

自分でもびっくりしたのが、終盤のクリスチャンのシーンでは笑みが浮かんでました。ダニーより笑顔がフライングしてしまいましたが、この辺はギャグ並みに面白かったです。古小屋から飛び出すフ○チンマッチョ。オドオドと見回す姿は、捕まりまいと恐怖する野生動物のようでした。

モザイクが小さい辺り、震えているクリスチャンの心境が伺えます。

そして最後の生贄チョイスのシーン。全身を麻痺状態にされクマの肉を着せられたクリスチャン。彼を選んで過去を焼き払うように黄色い聖域が崩れ落ちる。晴れやかな顔になるダニー。そうだったね恋愛映画だったねこれ。おめでとう。


最後に

この映画をお付き合いしている婚約者と観に行きましたが、全く破局の匂いもなく家路につけました。

日頃汚い部分も知り合っている中であれば、カップルで観ても問題ないです!

是非観てね!!



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