見出し画像

『インターネット・ラヴ!』のウノくんになりたい

きのう深夜、漫画『インターネット・ラヴ!』(売野機子)を久々に読み返した。はじめてXで見かけて試し読みしたときに、なにこれ!!!!好きすぎる!!!と衝撃を受けて、発売日に電子版を即購入したトンデモお気に入り作品です。
※色々好みはあると思うので注記しておくと、BL作品です。

最初に読んだときも思ったけど、やっぱり私は作中に出てくる"ウノくん"になりたい。
この間YouTubeを観ていたら、「自己分析につながる質問10選」みたいなタイトルで「自分がなりたい漫画のキャラは?」という質問が出てきた。漫画はたくさん読んでるけど、そんな視点で考えたことなかったなぁ〜...と固まってしまった。でも今なら答えられる、インターネット・ラヴ!のウノくんです。
(↓ここから1話が読めます、ウノくんすぐに出てきます。)

この漫画の主人公は、ネイルサロンでネイリストとして働く天馬くん。天馬くんには可愛いギャルの彼女がいるけど、それとは別にネトストしている相手がいる。それがウノくん!韓国人の普通の男の子。天馬くんは、あるきっかけでSNS相互フォロワーになったウノくんをネトストしてかれこれ5年。この5年、ウノくんにはまったく恋人の影がなかったけど...。

ちょっとここで、ウノくんがどんな人なのか説明したい。
ウノくんは毎日キリトリ線になるくらいInstagramのストーリーを更新している。天馬くんが惹かれたのもSNS上で見つけたウノくんだ。ウノくんは酔っ払うとキリトリ線どころではなくドットになるくらいストーリーを更新する。そして、道端でたくさんの友達に囲まれて歌って踊っているウノくんの様子がアップされる。それらを毎朝チェックするのが天馬くんのルーティーンになっている。
ウノくんは、ハイブランドが好きで、ワイワイみんなと遊ぶのが好きで、お酒をたくさん飲む。語学とかスケボーとか何でも興味を持ったら全部カタチから入って、ほとんど三日坊主になる。キラキラしてるものや風船、動物が好き。フットワークが軽くて、いつもにこにこしていて、恋人ができるとSNSに載せまくる。いわばSNS中毒。

私は、というと、ストーリーをたくさん更新することも自分の顔を載せることも文字をたくさん付けることも躊躇ってしまう。せいぜい載せるなら澄ました顔だけで、ストーリーは一日3本くらいまで。24時間で消えない投稿はできるだけシンプルに。いや、こう書いてて思うけど、私の方がよっぽどSNS中毒じゃないか????
細かいことを気にせずポンポン自分の生活を、そして自分の踊っている姿をSNSに載せられる方が、すごく健康的な気がする。だから私はウノくんになりたい。
私は何かを怖がりすぎて、いつもおそるおそるSNSを投稿している。(noteやXはリアル知り合いと繋がっていないので、のびのびやれてる)誰が見てるか誰が見ていないか、痛いと思われていないか。もはや何が一番気になるのかも分からないくらい、色々気にしすぎてしまっている。私の親友は、そういう煩わしさが嫌だと言って、すべてのアカウントを一年前に削除していた。

姉がベトナムに住んでいる。いま姉の友達は6割がベトナム人で、姉のSNSもベトナムに行ってから変わった。自撮りが多くなって、カフェで勉強しているという投稿も増えた。ベトナムに遊びに行ったとき、露出が多ければ多いほどおしゃれで可愛いって文化なんだよ!と姉の友人であるベトナム人の女の子に言われて衝撃だった。白のショートパンツと、緑のキャミソールを買った。誰からの目も気にせずに、肌がたくさん見える服を着て遊びまわるのは楽しかった。ベトナム旅行で一番楽しかったのが、露出度の高い服装で遊び回っても何も気にしなくて良いことだった。変な目で見てくる人なんていなかった。(むしろ35度を超える暑さで厚着してる方が変な目で見られたかも)日本に帰ってからは、ベトナムで買った服は一度も着ていない。
ベトナムでは、みんなSNSにはバンバン自撮りを載せて、メッセージを送り合いまくっていた。姉は、「みんな返信が早すぎるんだよ〜」と嘆いていたけど、それでも楽しそうだった。男の人は彼女をいかに可愛く撮れるかでモテるかどうか決まるんだと教えてくれた。

私も本当はウノくんと少し似ていると思う。好奇心が色んな方向にいつまでも盛んで、カタチから入っちゃってすぐ飽きちゃうところ。踊るみたいに生きていたいところ。(ウノくんにその意思があるかは分からないが、少なくとも私はそう)孤独と隣り合わせで、「僕を見て」と思っているところ。だからきっと私もウノくんみたいに可愛いんだと思う。愛しい存在だとおもう。でも蓋をしてしまっている!

「承認欲求」という言葉をみんなが知るようになって久しい。承認欲求=悪、としたい勢力が大きいみたいだけど、みんな少なからず誰かに認められたくて好かれたくて見られたいんじゃないだろうか。常に隣で見ていてくれる人がいれば、また別なのかなぁ。ひとまず一人暮らしでベースが孤独なこの生活を続けていくうえでは、私はウノくんになりたいと願い続けると思う。いつか私が変なダンスを踊っている様子をInstagramにアップしても、引かずにハートを送ってほしい。

この記事が参加している募集

私の推しキャラ

今こそ読みたい神マンガ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?