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目の見える私が目隠ししてサッカーをするわけ

昨日ブラインドサッカーの大会がありました。
私自身は出場機会ありませんでしたが、チームは上位カテゴリー進出を決めました!

1年半ぶり?の大会で試合だった上、昨日は出場していないので大口は叩けないですが、
ブラインドサッカーって何?
・何で今ブラインドサッカーをやっているの?
・目が見えるのになんであえて目隠ししてサッカーをしてるのか?

コロナ禍で久しぶりに大会が行えたこの機会に話そうと思いまとめてみました。
非常に長くなってしまいましたがよかったらお付き合いください!

ブラインドサッカーとの出会い

そもそも、なぜブラインドサッカーをすることになったのか?
とたまに聞かれますが、本当に偶然で大学2年の時にゼミで強制的にブラインドサッカーの大会ボランティアに参加させられたことがきっかけでした。

その時試合を見て感じた印象は変な言い方をすると
「普通にスポーツとしておもしろいし、熱くなった」でした。

そこで、元日本代表主将の落合選手がブザービターで決めたゴールによる1-0の試合を見て
「このブラインドサッカーで感じた感動を他の人にも伝えたい」
と思ったことからブラインドサッカーに深くのめり込むようになりました。

「人が足りなくて」プレーヤーに

その後、ブラインドサッカー協会のボランティアリーダーやインターンシップとして様々なイベントや数々の大会にスタッフとして携わらせていただき、いろいろな人に魅力を伝えられるように活動をしていました。

2014年の世界選手権、2015年の日本選手権、アジア選手権などもお手伝いさせていただき、特に思い出深いです。

そんな中、とある大会で八王子で活動するチーム「たまハッサーズ」の選手が足りなかったことをきっかけにブラインドサッカーの大会に出場することになりました。

目隠しをして走るだけでも押し寄せる恐怖、どこにいるのかわからなくなる不安など、最初は本当に怖かったです、、笑

(31番が私です)

ちなみに現在のブラインドサッカーの競技人口は約400名ほどで(少し前の話なので今は増えているかもしれません)

サッカー→436万人
野球→384万人
バスケットボール→218万人
バレーボール→290万人
(参考:笹川スポーツ財団より
https://www.ssf.or.jp/thinktank/sports_life/data/index.html)
など、一般的なスポーツの競技人口と比べると本当に少ないです。

基本的に視覚障がい系のスポーツは動くところやエリアを決められているものが多く、ブラインドサッカーのように広いフィールドを自由に走り回るものは子どもがするものとして危険が伴うのでゴールボールなどと違い盲学校の授業でもやっていないことが多いようです。
(最近はブラインドサッカーのボールがおいてある盲学校もあります。)

ただ協会主催の子ども向け体験イベントや、全国で活動するチームの普及活動もあり若い世代のプレーヤーも徐々に増えてますし、すでに大会で活躍している10代選手もいます。

私はその後練習に行けない時期もありましたが、チームメンバーとして活動しています。
2017年には日本選手権で優勝も経験し、たくさん怒られながら(笑)楽しくプレーさせてもらっています。

そもそも目が見える人は選手になれるの?

「目が見える人はブラインドサッカーの大会に出られるの?」という質問も良く聞かれます。

答えから言うと「国内の大会は出場できます」。

ただルールがあり大会ごとにフィールドに立てる目の見える選手(晴眼プレーヤー)の人数が決まっていてその人数以内であれば出場ができる、という形です。

なので、全員が晴眼プレーヤーということは一応できないことになっています。(ただ、年に一度晴眼プレーヤーの大会があり、そこでは全員が晴眼という状態が可能になります)

競技人口が多くないので国内にある多くのチームで晴眼プレーヤーが活躍しています。
ぜひサッカーやフットサルを経験している方、ブラインドサッカーの試合に出てみませんか?

ちなみに、国際大会は「全盲」のプレーヤーが対象となり、障がい者手帳が必要となります。
なので私の場合、今はフィールドプレーヤーとして日本代表を目指すことはできません。

なんで目の見える私は目隠ししてサッカーをするのか

前段がだいぶ長くなってしまいましたが、なんで私がサッカーやフットサルではなく、あえて目隠しをしてブラインドサッカーの選手をしているのかについでです。

それは、「ブラインドサッカーや障がい者スポーツの魅力を自分でしっかり感じるため」です。

はじめはとりあえず人が足りないから参加してみたものの、
ブラインドサッカーを体験会で教えたり、競技の魅力を伝えるのに競技をやったことがないと表面的なことしか話せないのでは、と思いました。

自分がプレーをしていると、試合中の気持ちや実際のコートの中での話など、よりリアルな魅力を伝えられるという意味でもやらないわけにはいかない、と今では強く感じています。

ものの魅力を伝える上で、そこに熱が持てるか、好きになれるかということがすごく大事だと今行っているPRのお仕事でもすごく感じています。

おわりに、叶えたい思いを少しだけ

多くの人によりブラインドサッカーや障がい者スポーツについて触れてほしいですし、関わりたいと思う人が一人でも増えたらそれ以上ないくらい嬉しいことだなと思います。

私の目標はスポーツを切り口に障がいの有無に関わらずみんなが楽しく当たり前のように生活できる環境をつくっていくことです。
(ブラインドサッカー協会の理念にすごく共感しています)

ブラインドサッカーのチームで過ごす日々こそがその環境にすごく近いのではないかと思うのです。
(コロナ前はみんなで飲みに行ったり、カラオケに行ったり)
スポーツは知らない人とハイタッチしたり喜んだり人と人を結びつける魔法があると思っています。そんなスポーツであれば叶えられると信じています。

試合は昨日終わりましたが、もしブラインドサッカーやってみたい、見てみたいという人は私にお声がけください!
お話もできますし、お近くのチームにもお繋ぎしますし、何か力になれたらと思います。

だらだらと自分のことについて話してしまう良くないnoteになってしまいましたが、最後までありがとうございました!

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