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お酒はぬるめの燗がいい。肴は炙ったイカでいい話

最初ピンと来てなかったけど、何回も繰り返す内じわじわ好きになっていく。そんな見た目地味目の性格俳優のよーな存在がスルメ曲ですねそーですね。

ドラマ・HEROの田中要次さんだって、皆最初ただのチョイ役だと思ったじゃん?漫画で言ったら、顔の中は描かれてるけど瞳に星入れられないよーなモブ度と言うか。ドラマの中で少しづつ田中要次を視聴者に刷り込ませていった、みてーな。
でも結局、その役者さん自身が存在感無いと脚本で贔屓にして貰った所で、あの「あるよ」を聞かないとHEROを見た気になれない!ってならないと思うんだ。



エディターズのEBMは正に私にとってそう言うアルバム、つまりはスルメアルバムだ。
最初はピンと来なかった。声があんま好きじゃ無かったんだ。だから何回か聞いてみたものの聞く気が起きなくてちょっと放置してた。そうやって、一週間全く聞かない状態でふとした拍子でまた聞いてみたら、あれっ記憶の中よりいいな。ってなったんだ。

ヘビロテになるミュージシャンて大体、私はアルバム1周したら最初に戻ったって気付くのに、こん時は一枚が長いなーって思って表示見たらとっくに2周目突入してて。それで避けたんだけど本当に聞き甲斐無いなら、間空けてんのに「前回聞いた時より」なんて考えつかねーのよ。一週間前なんて綺麗さっぱり忘れてっから。

そんで、そっから結構聞いてたんだけど何故以前はアルバムの始まり終わりが分からんかったかって考えると全曲のイメージが終始一貫してて、引っ掛かりになるようなインストゥメンタルやバラードが無いだけだと気付いた。
そうやって何度も聞いてると、その繰り返されるメロディが心地良くなって来るんだよね。自分でビックリしたよ、アレ?良いよなコレ。って衝撃の自分に対する掌返し。

このアルバム子供の頃見てた夜8時台のドラマに近いモノを感じるんだよね。ハングマン、ちゅう現代の必殺仕事人みたいなの。40代より以前生まれは分からないだろーし、リアルで視聴してた人は全然違げーわ!ってなると思うけど。
勿論直のテーマソングとかと違くて何回も聴いて固まったイメージがモロそれなんだ。

王道ジャンプ漫画みたいな正当さの有るメロディに勧善懲悪の持つ危うさを思わせる打ち込み効果音、しかも物語はイイ塩梅で深刻過ぎない、夜8時に家族で見るドラマのコメディパートの能天気さも感じられる。


もしそう言う仕置人集団の中で、田中要次が訳アリ元ボクサーキャラのステゴロで粛清対象を退治して行く、ってドラマあったら見ちゃうなー。訳アリの部分を少しづつ小出しして見てる側にまだ引き出し有る!と思わせてくれるよーなね。

して、要次をこっそり慕う小料理屋の女将が出すツマミは炙ったスルメがいい。女は無口な方がいい。あかりはぼんやり灯りゃいい。

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