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【第2回】バックオフィス業務でまず考えるべきIT化とDX 中小企業のDXをはじめよう。

こんばんは。連載2回目からは、大まかな業務部門別に確認ポイントを提示してみようと思います。まずはどの会社にもあるだろうバックオフィス業務から。

今やほとんどの企業が、会計士さんや税理士さんを通して会計ソフトを使用していると思います。
IT化が十分だ、と思っている事業者さんは多くないでしょうが、とはいえ専門家やソフトウェアがあることで「それなりに効率化出来てる」という認識でいる事業者さんはそこそこいるような気がしています

バックオフィス業務では、事務処理に回すまでのデータの作成が鬼門


私から見ると、この周りはまだまだ効率化できる領域が大きい部門だと考えています。なぜなら「多くの業務がデータ化されていない」「データとしてはあるが利用しやすい形に処理されていない」ため、経理処理に回すまでに非常に多くの工数を割いているケースが多いためです。具体的に見ていきましょう。

受発注業務と経理ソフトの連携不足 

まずは受発注業務と経理ソフト受発注業務で出てきた売上や経費のデータを会計ソフトに連携させるための仕組みが不十分で、受発注ソフトから出てきたデータをエクセルで開いて加工して会計ソフトに入れ直す…なんて作業が発生しているケースもありました。

単価の小さな商品をたくさん処理しないとならない業態だとこの業務で毎日工数がとられているケースもあるでしょう。

担当者に聞いてみないとわからない売上の発生

経理データは「発生主義」で記録するため、売上が発生した時点での経理処理が必要です。一方でメーカーなど、契約、クロージング(請求)、振込までの期間が長くなりがちな事業者においては、クロージングしているかの記録や連絡が担当者の属人的な処理に委ねられていることが多く、結果的に売上が発生しているのかの確認作業に事務の工数を割いてしまっているケースもよくあります。

販売委託先で発生した売上の処理

あるいは、小売商品などをつくっている事業者の場合、販売委託先からの売上データを処理しなければなりません。毎日メールでやってくるレポートを、自分たちの扱えるフォーマットに入力し直して…なんてことをやっているうちに事務の時間が取られてしまっているなんてことも。

これらの業務を効率化することができれば、まだまだバックオフィス業務は効率化することができます。具体的にはどんな対策を打てるでしょうか。

対応策1: 手作業でなにかデータを加工してるならまずはVBAで良いので活用を

手作業で何かしらのデータを加工している場合は、まずはエクセルに付属しているVBAなどを使って処理を自動化してみるのも良いと思います。余裕があるならRPAツールなどを用いた自動化なども検討してみてください。(ここではRPAって何?みたいな解説は一旦置いときます)

エンジニアの確保はクラウドソーシングなどでもOK

理想的には、事務の人にこうした処理を自分で書ける人、書いてみたい人がいれば最高です。
ですが、もし現在社内でエンジニアを確保するのが難しく、知り合いにツテもなければ、まずはランサーズなどのクラウドソーシングサービスを利用してみても良いと思います。

高度なシステム開発をクラウドソーシングで見つかるエンジニアに任せるのはかなりリスキーなのでオススメしませんが、データを加工してCSVにするくらいの作業であればそんなに間違いはおきません。

また、モダンな開発をしているITエンジニアが回りにいる場合、基本的にVBAのことを呪わしい道具だと思っているので逆にこのやり方をオススメされないかもしれません。平たく言うと、VBAは規模が大きくなるに連れ管理が難しくなる(=不具合だらけになる)ためです。

しかしながら、壮大なシステムをつくるわけでもなく、小さなデータ処理をするのであればVBAでなんら問題はありません。まずは「小さな成功体験」をたくさん作っていって、統合はあとからでも十分でしょう。

ちなみにAIと相談しながら自分でつくる方法もありますがその話はおいおい・・・

対応策2: ヌケモレや忘れをなくせるしくみを作って事務の負担を減らす

対応策の2つめとしてはタスク管理ツールや請求書を作った時点で経理にデータが回っていくようなしくみをつくることで、ヌケモレをなくすことです。
自動化していくのは請求書の作り方の都合とかもあるのですぐには難しかったりするかもですが、タスク管理ツールを導入して、担当者間でのやり取りをスムーズにする方法は比較的容易だと思います。

担当者が案件をクロージングして請求が出来るようになったタイミングで経理担当者にその経理処理のタスクが回ってくるような設定をしておけば、事務方が毎回フロアを回って、なんてことをしなくても良くなります。もしやり忘れがあってもツール上から未解決になってるタスクの担当者に確認してもらうように促すことできるでしょう。

タスク管理ツールはピンからキリまで、無料から有料まで非常に多くのサービスがリリースされているので、ぜひ業務にあったものを使用してください。


いかがでしたでしょうか。今回はバックオフィス業務のIT化について解説しました。DXなんて言うにはまだまだ遠いかもしれませんが、本格的にDXを進める上ではバックオフィスの細かい手作業、手作業をやっているスタッフのモチベーションがボトルネックになってくることもあります。
出来るだけ人を介在しないでできる業務を増やしていくことで、より洗練されたビジネスにしていくことができるはずです。
これからも解説していきたいと思いますので、引き続き読んでいただければありがたいです。

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