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【ドラマっ子】2021冬

ただのドラマ好きが、「あー今クールもよかったなぁ〜」とつぶやくだけの記事です。


今クールはハズレなしで、ひとつも離脱せず完走しました。

今回初めて知ったのだけど、ザテレビジョンでドラマアカデミー賞なるものをやってます。ここから投票できます。こういう投票によってさらなるすばらしいドラマがうまれますように。興味ある方はぜひに。

ドラマ別ノミネート一覧 | 第107回 - ザテレビジョンドラマアカデミー賞


◆ここは今から倫理です

NHKドラマは久しぶりだったが、安定のクオリティ。山田裕貴の新たな一面が見れた(いつもは、奇抜な役だったり後輩&部下キャラだったり)さらに、昨今であれば「3年A組」「MIU404」のようなメッセージ性強いドラマは嫌いじゃないし、今の子どもたちに見てほしいと強烈に思った。

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ある高校が舞台。出てくる生徒は皆共通して、考えることを諦めていた。そこへ山田演じる倫理教師の高柳が手を差し伸べる。

たしかに大人になり、自分の生活のため夢のため欲のために金を稼ぐようになると、どこか自動的に「考えなくなる」ように思う。親のこと、商売相手のこと、電車で隣り合う他人のこと。そして成れの果てには、自分のことを、考えなくなる。

だから、高校生の彼らに向けられたメッセージ、「考え続けることをやめないで」が大人である視聴者にも刺さる。

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シンプルなことだが、ときに難しい。
スマホを覗けば容易く「答え」が手に入る時代。(一見)答えのないものに向かって走ることは馬鹿らしく見えるだろう。しかし、自分のこと、相手のこと、海の向こう側のこと。考え続けることでこれまで見えてなかったものが見えてきて、それが己の幸せへの一歩となる。それは今も昔も変わらない真理ではないだろうか。


◆オーマイボス!恋は別冊で

玉森って映画「パラレルワールドラブストーリー」でずっと眉間にしわ寄せた役だったからか世で言うかっこよさか分からなかったのですが、うん、白ジュンクロジュン、最高でした、ね。ただ片耳ピアスはやめろ。(個人的な意見です)

ファッションに無頓着だった主人公が、上京しファッション雑誌の編集部で働くことに。「人並みの仕事、人並みの人生を」望んでいたなか鬼編集長の雑用係になることで、公使ともに成長していく。

ただの恋愛ドラマではなく、「夢を追いかける田舎娘のシンデレラストーリー」として見応えがあったけれど、何より毎週楽しみだったのは菜々緒演じる「宝来麗子」のスタイル。原色華やぐハイブランドのアイテムはもちろんのこと、ヘアアレンジが最高。はぁ。永遠に見てられる。

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そして、間宮翔太郎ご本人も呟いていらっしゃった某ブログに出会ってからドラマが2000000倍楽しくなりました。


◆青のSP

結末が「スクールポリス制度は必要ない。警察介入に頼らない学校を作っていく」というものであることが、なんとなく意外だった。

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スクールポリス制度の試験校となった中学校には、暴かれてはならない過去の事件があった。その事件によって最愛の人を亡くした警察官が、スクールポリスとして着任し、さまざまな問題に立ち向かっていく。

それにしても、藤原竜也ってカメレオン俳優だな〜(死語?)でもどんな役だろうと、発する言葉の説得力というか言霊がすごい。
だからこそ今回のような暴力的な役柄でも、発する言葉の力で醸し出される正義が見てる人を魅了する。

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あと、「今から倫理です」とはまた違った山田裕貴を堪能できたのでお得感も🙆‍♀️


◆アノニマス

昨今の「誹謗中傷などのネット犯罪」を題材としたドラマのなかではドストレートな作品でした。ひとつひとつの出来事は大体想定の範囲内なのでドキドキハラハラという感じではなく、どちらかといえば淡々としたものだった。

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警察内で「指殺人対策室」が創設された。そこに集められたメンバーの1人、万丞は相棒を守れなかった過去があり、その裏に「アノニマス」と名乗る存在が関わっていたことを知る。一方世間では「裏K察」というサイトが話題となっていた。

主軸とする物語と並行して、チームの人間関係が深まったり、一生寄り添えるパートナーが見つかったり、といった展開がお約束の刑事物では珍しく、本作はそういうものが薄く(あったのはあったけど、ふんわり)暗めテイストな割にはあっさり見れたので、わたしはよかったと思う。

あと特に、万丞の相棒役が、キーだったかな。珍しく、役も役者の方も可もなく不可もなくって感じで、強烈なキャラクターや舌を巻くほどの演技力だったら、またドラマの印象が違ったかなと思う。

個人的には香取慎吾には「スリーピース」のような底抜けに明るい作品をやってほしいなぁ。


◆天国と地獄

当初「入れ替わりもの」って難しいよな〜と思っていたわたしの心配は、1話目で早々に杞憂だと判明。もう綾瀬が一生で、一生が綾瀬じゃね?!状態。

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猟奇的殺人犯と正義感の強い警察官が入れ替わってしまった。どうやったら元に戻れるのか?そして本当に殺人犯と睨んでいる男は真犯人なのか。

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※観た人にはわかる写真の配置にしてみました。

脚本家森下佳子さんは、綾瀬はるか主演の数々の作品を手掛けたと知って、本当に楽しみにしていたけど、あの力強い眼差し。白夜行のユキホを彷彿とさせた。やっぱすごいな、綾瀬はるかという女優は。

同じくらい震えたのは柄本佑。
陸は綾子を守りたくて嘘をついたけど、師匠の遺言を思い出しハッとする。そして、「守る」を日高に託し身を引く。
場面場面でくるくる表情を変える陸。
愛くるしかったなぁ。

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そして最後に綾子と日高がまた入れ替わったのは、「この縁を途絶えさせてはいけない」という日高母のメッセージでは?とひとり、ニヤニヤ。続編は望みが薄そうだけど、密かに期待。


◆知ってるワイフ

広瀬アリスの魅力が存分だったなぁ〜
鬼と化した嫁と天真爛漫な同僚。どちらもひとりの人間が持ち合わせた顔。自分のせいで、愛しい人の人格を変えてしまったことを後悔する夫。
しかし彼にアリスはこう言う。「でもわたしだって、こうしてほしいとか言わなかったんですよね。言えばよかったのに」

そうなんですよね〜夫婦ってどちらかが頑張るだけじゃ、どこかで壊れてしまうシーソーゲーム。ふたりが相手を見ながら押したり引いたり、お互いが心地よくいるためには事実はさておき「どちらか一方が悪い」という考えを根本から捨てなければ。

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仕事に家庭に疲れた男が公園で出会った浮浪者に言われるがまま車を走らせると、妻と出会う前の世界へタイムスリップ。理想の家庭を築くため、妻ではなく他の女性との人生を歩むことを選択するが、なぜか職場に元妻が現れ、、、

そして本作の最大の魅力は、
第三の人生にて、
元春の子ども、津山の子ども、そして元春の妹の子ども、
これまでの展開で生まれてきた子どもがみんな生を受けていたことかと。
親の人生に子どもが振り回されることって、極力あってはいけないよな〜なんて考えさせられる。


◆書けないッ!?

舞台の一人芝居をみているような感覚になるドラマにハマる生田斗真。

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売れない脚本家にひょんなことから舞い込んだ連ドラの仕事。不甲斐ない自分と葛藤しながら脚本を書き進めていく彼の姿を見て、何やら家族のこれまで抱えていた思いが疼きだし‥‥

今回はドラマをつくるドラマで、「え、ちゃんとドラマ完成するの?」と、登場人物と一緒になってハラハラできたし、なんだかんだで上手くいくから観終わったらちょっとした高揚感を味わせてくれた。あの3人(P、AP、監督)がいいスパイスだったなぁ。

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◆ウチの娘は、彼氏が出来ない!!

北川悦吏子脚本と言われて、納得〜。
セリフの言い回しとか、トヨエツ出てきちゃうとことか。いい意味で「あーはいはいはい」と、ニマニマしましたwトヨエツが魔法をかけるとことかw

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BLが好きなインキャオタクの娘と小説家の母。母の作品のために娘が苦手な恋愛に一歩踏み出す。

見やすかったし、エンディングの裏場面集とかすっごくアットホームなドラマの雰囲気とぴったりで見てて心休まる作品だったなぁ。

役者デビューのようぺ(川上洋平)の演技は、ナチュラルでよかった。次回作も期待。そしてMVPは岡田健史。かわいい!の一言に尽きるw

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ただタイトル的に娘の話かと思えば、やはり菅野美穂、母のインパクトの方が強くて、ちょっと肩透かし感あったかな。もっとオタクの恋愛奮闘記を見たかった〜

◆俺の家の話

すごかったね。長瀬智也がもうドラマに出なくなる、最後の作品としてこれ以上はない作品だったのではないでしょうか。

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それも、長瀬の退社が決まる前からあのエンディングだったそうで。それも驚き。IWGPを彷彿とさせる一幕も織り込まれていて、、、そういう意味でも泣けた。

能楽師の家に生まれた長男が、父親の介護のために、プロレスラーを引退。能と介護にてんやわんやな中、プロレス愛が溢れてしまったり、父の婚約者に求婚されたり、子どもの親権を争うことになったり、、、

木更津キャッツアイで同じく主人公が死ぬわけですが、クドカン作品の「死」って死そのものよりも、悲しみの向こうにある「生」を強く感じる。
そしてその「生」のなかでは、家を飛び出した者も、老人遺産狙いの女も、発達障害を抱えた子も、みんな「普通に」生きて生活している。

今回改めてクドカン作品、好きだなぁと実感したけれど、その魅力はディテールにあるように思う。

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たとえば寿一が久しぶりに実家に帰るも父の介護の件で兄弟に責め立てられその場を飛び出すシーン。

飛び出した寿一は、追いかけてきた父の弟子に玄関で捕まる。そこでの一言「なんでこんな時にリングシューズ履いてきちまったんだよ〜」

「靴を履く」なんて描写飛ばしたって誰も怒りはしない。
だけどクドカンは、ドラマお決まりの「家の外のネオン光夜道」で弟子に寿一を捕まえさせなかった。

それは寿一がプロレスラーだからリングシューズを履いているからで。シューズの紐を結ぼうとした寿一が玄関に腰をかけたことでカッとなった頭の血がひいていったからで。

だから好きなんだな〜クドカン。
この好きなんだな〜ポイントが、散りばめられた珠玉のヒューマンドラマだった。

特に最終話は、泣かされては笑わされての繰り返し。フリースタイル弔辞にセックスシンス。人生って、泣いて笑って笑って泣いて。それが幸せなんだよなぁ。「お前の分も笑って泣くから」という寿三郎の言葉もよかったなぁ。

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そしてTwitterでみつけた「ストーリー自体が夢幻能になってたわけか」というコメント。しかも夢幻能は世阿弥によって完成されたものだという。おぉ。


来クールは、仕事復帰をするため、どれだけ観れるかなぁ。


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