オープニング

「おもしろい」の求心力。『とっとりおもしろ大交流会』参加レポート。

みなさんは、今までどんな交流会に参加したことがありますか?

学生×社会人の交流会に異業種交流会、婚活や合コンも交流会ですね。その目的は人脈を作ること、素敵な人と出会うことなど様々ですが、「とっとりおもしろ大交流会2019~Shiwasu~」は「鳥取のおもしろい人と会って話して、鳥取をおもしろくする」ために開催されました。

イベントの主催者は岸浩之さん。東京勤め時代、鳥取にまつわる人の交流会に参加し、「おもしろさ」や「ワクワク」が生まれることの楽しさを感じたそうです。「おもしろい人たちが交流するとおもしろいコトが起きる。鳥取でもおもしろいコトを生み出したい。」そんな想いから鳥取で交流会を開催し続け、今年で5年目になります。

第一部には「二十世紀☆梨男」や「吾輩は猫です。」など人気キャラクターを展開している(株)トリオンのディレクター鎌田秀一さんや、鳥取のサッカーチーム「ガイナーレ鳥取」の運営をしている(株)SC鳥取のホームタウン担当内間安路さんなどのゲストの取り組みや経験談を、第二部には岩美を拠点とするワカメ部の活動報告を話のタネに、鳥取のおもしろいコトについて参加者の皆さんとお話してきました。

景色

開催場所は鳥取新庁舎の一室。とても良い眺め。
そして会場に着くなり目に飛び込んできたのは、参加者さん同士の名刺交換の嵐。
名刺を持っておらず焦る私。
でも、この状況はすでにおもしろい。胸が高まります。

会場の熱気により開始予定時間から10分が過ぎたころ、主催者である岸さんから挨拶があり、お菓子と飲み物をつまみながらのまったりしたスタイルで交流会が始まりました。

挨拶

誰にとって、どうおもしろいのか

第一部の最初のゲストスピーカーは鎌田秀一さん。米子にある株式会社トリオンのディレクターを務めており、「二十世紀☆梨男」や「吾輩は猫です。」といった人気キャラクターの展開に関わってきました。

「キャラクターとして何が出来て、どうおもしろいことが出来るのか?」を考え、キャラクターそれぞれに役割を見出し、その役割に応じた展開をしているそうです。現在「二十世紀☆梨男」は鳥取のPRを、「吾輩は猫です。」は運営を続けるための収益化と台湾との懸け橋を担っています。

鎌田:「LINEスタンプという1つの作品から、キャラクターとして展開させるには高いハードルを越えなければいけない。」

作品を売るだけでなく、作品に幅をもたせ、イメージを伴うキャラクターを商品として売ることの工夫、視点を聞きました。

内間さん

おもしろい人×おもしろい人=

続いてのゲストスピーカーは内間安路さん。ガイナーレ鳥取で選手として活躍した後、株式会社SC鳥取のホームタウン担当として地域に根差した活動をしています。今回紹介していただいたのは、地域の方と一緒に描いた「未来新聞」。

みんなの夢を語りながら食卓を囲む、夢食堂がある未来や、鳥取が、サッカーなどのスポーツを通じて健康寿命がとてつもなく長い県になる未来など、いろんな人の未来を語り合う機会をつくりました。

模造紙に描かれた手書きの未来新聞からは、描いた人のワクワクした気持ちが伝わってきます。内間さんも笑顔をこぼしながらお話ししてくださり、内間さん自身のワクワクも伝わりました。

ワクワクメーカー内間さんのパートナーは、営業企画本部長の高島祐亮さんです。
高島:「内間のおもしろいアイデアを実現したい。自分にできることは伴走すること。」
そんな想いを持つ高島さんは、東京で複数の企業の役員などを務めたのち、Jリーグ好きが高じて(他にも理由はありますが)鳥取へ来ました。

高島:「ガイナーレ鳥取として在り続けるためには事業の拡大が必要。」SC鳥取百年構想プロジェクトShibafullを通して、鳥取のノウハウと自身のつながりをマッチングさせ、スポーツビジネスによるまちづくり、人づくりの実現を目指しています。
内間さんと高島さん、二人のおもしろい人のかけ算は、地域の活力と未来につながっていました。

ワカメ部

まずは自分たちが楽しむ

歓談タイムと休憩をはさんだ後、第二部へ。
ワカメ部のプロデューサーである岸浩之さんにより、ワカメ部の活動報告を中心に話が広がります。

友保

ワカメ部発足の経緯や想い、今年4月に開催されたワカメフェスの様子の紹介があったあと、ワカメ部のオリジナルソング「アノミドリハ」の生演奏。日ノ丸産業のCMソングを手掛けた友保陽さんが披露してくださいました。

まさかの歌。
ウキウキと楽しそうに歌うワカメ部員たち。
部員が楽しみながら活動していることが伝わります。おもしろいコトを仕掛ける人たちは、自分たち自身が一番活動をおもしろがり、楽しんでいるようでした。

差し入れミカン

「おもしろい」の求心力

今回のイベントで特に印象的だったのは、エネルギーに満ちた会場の雰囲気です。
開始前には名刺交換の嵐。
第一部と第二部の間の歓談タイムと休憩時間にはトークの嵐。
話す、話す、とにかく話す。
これぞまさに人と人が交わる会。
差し入れの美味しいみかんには目もくれず、会場の全員が交流会を満喫していました。
参加者:「やっぱり、鳥取にはおもしろい人が沢山いる。身近なようで知らないことは多いけれど、今回みたいな機会に対面で交流できて嬉しい。」

岸:「こんな名前の交流会に来る人は、きっとみんな『おもしろい人』。」
funny(面白おかしさ)やinteresting(興味深さ)などいろんな種類の「おもしろい」が集まるところに、人が集まるのだと実感しました。

岸:「地方は魅力の発信が苦手なところが多い。みんなで一緒に考えたり、活動を知ったりする機会が増えるといいな。」
「おもしろい」という共通言語を持つ人たちによって、地域がおもしろくなっていく。

この交流会は、そんなワクワクする未来への仕掛け人たちが集まる交差点となりました。

私が今まで参加してきた交流会では、“なんとなく”過ごしていたのかも、と思います。
誰かの話を聞いたり、誰かに自分のことを話したりなど、人と触れ合うことを楽しんでいるような。

でも、今回のイベントは“お土産がある”会でした。
すでに仕掛けていることをグレードアップさせる議論をしたり、これから挑戦する新しいことへのヒントを得たり。内容やステップの種類が人それぞれではあったけれど、参加者の全員が一人ひとつはお土産を持って帰ることができたのでは、と感じます。

ただ純粋に交流を楽しむだけでなく、チャレンジへのヒントも掴むことができる『とっとりおもしろ大交流会』。こんな場が今よりも増えたら、もっと楽しくておもしろいコトが生まれるのかもしれません。

執筆:松原凪沙

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