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自由の不自由に陥らないために

今から半年前、新卒入社して間もない4月の終わり。僕は「セルフマネジメントの学校」という講座に申し込んだ。締切10分前の23:50くらいだったと思う。

知ったきっかけは、会社の先輩が社内のslackでおすすめしていたこと。初めて目にしたときから気になってはいたけれど、後で申し込むか考えようと思い、そのまま放置していた。でも、締切直前になり、「この講座は自分にとって必要な気がする」という衝動的な何かが湧いてきて、急いで申し込みフォームを記入した。

なぜ、そんな衝動が湧いてきたのか。その理由は、「セルフマネジメント」という言葉にあるように思う。

僕は、誘惑に弱い人間だ(と自負している)。友人からもらったブラックサンダーの箱(20個入り)を2日で空にしてしまうくらい、我慢するという能力が欠けている。

それに加え、現代社会は誘惑だらけだ。スマホ、ネットショッピング、ゲーム、インスタ、Youtube、食べ物など、魅力的な報酬にすぐにアクセスできてしまう。

僕の好きな宇野常寛さんも、自著「遅いインターネット」の中でこう述べている。

現在のインターネットは人間を「考えさせない」ための道具になっています。かつてもっとも自由な発信の場として期待されていたこの場所は、いまとなっては最も不自由な場となっています。

遅いインターネット|宇野常寛

洪水のように情報を浴び続け、ほぼ反射的にそれらの情報に反応し続ける、というように、快楽に引きずり込まれやすい世の中なんだと思う。

自由すぎるがゆえ、豊富すぎるがゆえ、自分をコントロールするのが難しい…

そんなことを考えていたからこそ、「セルフマネジメント」という言葉に無視できない何かを感じたのだと思う。


そうして参加したセルフマネジメントの学校だったが、第一回からパンチラインが飛び出してきた。

それが、本記事のタイトルにもしている「自由の不自由」という言葉だ。

「リモートワーク、フリーランスなど、働き方が自由になっているように思えるけど、それはすなわち自分でコントロールしなくてはいけなくなったということ。セルフマネジメントができていないと、自由なはずなのに、上手く動けなくなるというジレンマが起こりがちだよね。」

みたいなことをけいさん(講師の方)が言っていて、フルリモートに難しさを感じていた自分は「わかる…!!」と深く共感していた。

ちょっとパンクしそうになるくらい密度高めの、全9回の講座を受けてみて、1番良かったなと思うこと。それは、生命科学という、自分をメタ認知するための言葉を獲得したことだ。

講義の中で中心になっている、CDSモードという概念がある。
これは、コルチゾール(Cortisol)、ドーパミン(Dopamine)、セロトニン(Serotonin)の頭文字をとったもので、生命科学的な視点からその人が置かれている状態(モード)を3つに分類できるようにしたもの。(すごくざっくり言うと、Cモードはストレスがかかっている状態、Dモードはワクワクしている状態、Sモードはのんびりしている状態)

この概念を知ったことで、「遊び心」を駆動のエンジンにしていたこれまでの自分が、ドーパミン(ワクワク感)偏重になっていたと知ることができた。そして、コルチゾール(ヒリヒリ感)を避けすぎていたかも、という気づきもあった。このように、「今自分がどういう状態にいるのか」を語れる言葉が増える、というのはとても豊かなことだと思う。

僕はこの講座で、「どのように働くか」という、一生続くテーマを考える上での、原理原則のようなものを知ることができた。正直、ここで学んだことはまだ咀嚼しきれていない(それくらいのボリュームがあった笑)。でも、それでいいのだと思う。今後仕事を進める中で、血肉へと変わっていってくれる学びが、ちゃんと蓄積されているのを感じるから。

そんなセルフマネジメントの学校が今、「働き方の教習所」という名前にアップデートし、2期生の募集をしているそうです。セルフマネジメントに課題を感じている人や、ベンチャーの荒波に揉まれ、働き方に悩んでいる人、ぜひ門戸を叩いてみてください!
(*紹介割もあるみたいなので、気になる人がいたらお声がけください!)


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