対話カフェそもそも「劣等感とは?」感想
先日10/14に私が主催メンバーをしている対話カフェ そもそもの第23回が開催されました。
テーマは「劣等感とは?」
かいつまんでですが、参加して思ったことを書いていきます。
※メインファシリテーターの若山が書いたレポートを元に書いておりますので、こちらを読みながらの方がわかりやすいかもしれません。
■「劣等感とは?」対話カフェそもそも レポート#23|対話カフェ そもそも
まずは「劣等感」を聞いて浮かぶ問いを。
「劣等感は何才から生まれるのか?」「劣等感を持つのは悪いこと?」
の2つを挙げさせていただきました。
※他の哲学対話でもネガティブ寄りのワードが出たとき「それが悪いことか?」という問いはしばし挙がります。そして結構面白い対話に発展することが多いので、哲学対話の際の問いを出すヒントとして覚えておくといいかもしれません。
「劣等感を感じる対象は?」
についてより深く掘り下げていくと、やはり「自分に近い存在」に対して感じる、というのが参加メンバー内での共通認識でした。
また、対象は「他人」と「理想の自分」と2パターンありそう。
「劣等感は何才から生まれるのか?」
という私が出した問いを参加メンバーで考えたときに出てきたのが
「『羨ましい』の積み重ねが劣等感」
個人的に言い得て妙な素敵なワードだなと思いました。
確かに小さいころは「いいなあ」と思っていることが、どんどん多くなって「なんで私にはないんだろう」と思い始めると「劣等感」となるイメージが私にはしっくりきます。
「理想の自分との劣等感はいつ生まれる?」
では「数値化」というワードが。学校ではテスト等で自分の能力が数値化されはじめ、そこから生まれるのではないか、とのこと。
自分が劣等感を感じ始めた時期を思い返しても、合っている気がします。
「劣等感は悪いこと?」
もう一つ私が挙げた問いです。
劣等感を抱いている状態は「とりあえず不快」でありつつも、
「劣等感が何もないと、それはそれで成長しなさそう」
「劣等感をバネにできていたなら、良いもの」
という意見。完全にないのもなぁ…という感覚、私も同じです。
「劣等感って、まだ自分があきらめていないことの表れだと思います。あきらめていたら、劣等感は出てこない」
「成長は痛みを伴う」という言葉がありますが、この問いを通して「劣等感」もその成長で感じる痛みの一種かなと思いました。
「劣等感を違う言葉に言い換えると?」
「憧れ」「理想とのギャップ」などが出てきました。
特に「理想」は「劣等感」を考えるうえで重要なキーワードかもしれない、という話になりました。
総論
「劣等感」というワードを聞いて、他人に対して感じるものなのかなと思っていましたが、今回の対話では「理想の自分」への話が多くあり、意外と自分に対して感じるものなのかも?と考えが変わりました。
こういった新しい考えや発見があるのが哲学対話の醍醐味ですね。
次回の対話カフェそもそもは2023年10月28日(土)開催
テーマは「社会不適合者とは?」です。
1周年記念で参加費が1,000円のところなんと100円です!!
ご興味ある10〜20代の方はぜひ!
後日談
たまたま手元にある児童心理系の本を読んでいたら、「エリクソンの発達課題」という項目があり、その中の学童期(6〜13歳)の危機の項目になんと「劣等感」が!!
対話でも「小学生くらいには生まれるもの」という流れになっていましたが、発達心理の観点でも同じように言われているみたいです。