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なぜいま哲学対話なのか?(再び)

 勤務校で勝手に生徒たち(中学3年生)とやっている哲学対話、2023年の2学期10月下旬に始めて、ほぼ隔週ペースで進めてきたが、今日(2024.2.22)が2023年度の最終回になりそうだ。
 今日のテーマは「なぜいま哲学対話なのか?」。最終回に相応しく、一旦締めのつもりで、これまでの経験を踏まえて、哲学対話の意味や価値や効果や … その他なんでも出してみようということだ。参加者は私を含めて6名。
 実は、先日たった2人で 同じテーマ で話したことがあったので、今日は私はなるべく発言を控えて、他の人の話を聞きたいと思っていた。そうは言っても、だいぶ喋ってしまったわけだが、心意気としてはそんなつもりで対話に臨んだ。

 さて、今日も「私の視点で」まとめてみよう。

〈聞くこと と 話すこと〉
▷ いま6人で哲学対話をやっていて、聞くときは5人の話を全部聞いている。話すときは5人全員に向けて話している。(下図参照)
▷ これって、普段の会話や、ましてや授業ではあり得ないこと。聞く側に回っているとき、実は聞き流していることが多い。話す側に回っても、みんなが聞いているわけではない。
▷ 「聞き上手は話し上手」という言葉があるが、今日は実感を伴ってしみじみと「その通りだな」と感じる。そう、知識と経験はだいぶ違う。

<会話 と 対話>
▷ 日常会話では「他人に合わせてしゃべる」のに対して、哲学対話では「自分に合わせてしゃべる」。
対話を通して、自分が見える
▷ 他人の発言を聞いて(input)、新しい視点を得て、自分の中で混ざって、頭の中が整理されて、何らかの形(言葉・output)になる。

〈哲学対話の効果〉
▷ 自分が好きになった。
▷ 話すのが上手になった。
▷ 考える材料が手に入った。
▷ 対話していることそのものが楽しい
▷ 哲学対話を何度か経験して、ようやく「人の話を聞ける」ようになった。

 いま改めて思うのは、「問う」ことについてもっと深めたかった。そして、紙に描くならもう少し丁寧な字で書いた方が良いな。
 4月以降も継続したいな。常連さんたちもそう言ってるし。

◇      ◇      ◇

〜 なぜいま哲学対話なのか? 〜 
▷ なぜいま哲学対話なのか? (2024.2.09)
▷ なぜいま哲学対話なのか? (2024.2.22)
▷ 「哲学対話・探究コース」完      
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