見出し画像

ラオスが好き!

 2019年の春と夏に立て続けにラオス北部に行ってきました。上の写真(↑)はラオス北部の山岳地帯ルアンナムターの中心地から徒歩10分ほどの所にある竹の橋。支柱も竹、路面も竹。生活道路だからモーター・バイクも通るが、ヨロッとなったときのことを想像すると、ここをバイクで通るのは勇気がいる。すぐそばで子供が水遊びをしていた。
※ 正確に言うと、支柱の表面は竹籠で、その内側に石が詰まっている。支柱と支柱の間には板が渡してあって、その上に竹を乗せている。


蟻玉と蜂玉と根っこ玉

 ラオス北部の森に1泊2日で入り込んだ。
 写真左は蟻玉。葉っぱの中には蟻が詰まっている。熱帯雨林のジャングルでは土の中ではなくて、葉っぱの中に巣を作るということか。
 写真中は蜂玉。蜂の巣なんだろうけれど、表面にもびっしりと蜂が張り付いている。中には美味しい蜜があるらしいが、手を出すのは危険だとガイドさんは言う。
 写真右は根っこ玉。大木を支える幹のように見える部分、大木にまとわりつく蔦のように見える部分はすべてこの大木の根だと言う。樹齢は千年だとか。

ジャングル

 夏で雨季の森の中はサウナの中にいるみたいだが、この季節ならではのものもあったはずだ。ドリアンかじりながら歩けるのも、この季節だけだ。

アカ族の村に泊まる

 ラオスのルアンナムターから1泊2日のジャングル・ツアー(トレッキング&村に宿泊)に出かけた。泊まったのは、標高1300mの尾根伝いに広がるアカ族の村(Phouvanh village)。

村

 ところで、今の季節は夏で雨季。暑いし雨が降るしで、ここルアンナムターはシーズン・オフです。というわけで、ツアー参加者は僕一人。ガイドさんとマン・ツー・マンの旅でした。
 ガイドさんのお仕事は一緒にジャングルを歩くばかりではなく、1日目の夕食と2日目の朝食・昼食と3度も食事を作ってくれました。村人と同じように水場から水を運び、村で買った鶏をさばいて、火をおこして薪で調理するわけです。
 さすがカムー族のお兄ちゃん、手際が良い。子供の頃からやっていることだと言っていましたが、それにしても大変な作業です。しかも僕一人のためにやっているわけです。そこまでしてもらって1泊2日で US$110 はなんだか申し訳ないというか。。。
 少数民族の村は昼間に訪れるより、泊まるといろいろ見えてきます。次回はまた他の村に泊まってみたいと考えているところです。

木登り(子供編)

 アカ族の村 Phouvanh village での光景です。まっすぐに伸びた木の幹を子供たちがスルスルと登っていく。あっち(写真上右)でも、こっち(上左)でも。足を掛けるところが見当たらなくて、僕がやってみたが1秒も木にしがみついていられなかった。
 女の子も登る(下右)。男の子よりは多少控えめだが、就学前の女の子も屈託なく登っていく。
 下左で木に登っているのは、実は僕です。大木に巻きついた木だか蔓だか根っこだかが足場になって、こちらは登りやすかった。

木登り

 ラオスの山の中であろうと日本の街中であろうと重力加速度は 9.8m/s2 で同じはず。その力は子供にも大人にも等しく働く。計算上はそういうことだ。また同じホモ・サピエンスだから、多少の個人差はあるにせよ、体の構造は変わらない。アカ族の子供にできることが、日本の子供にできないはずはない。
 さて、アカ族の子供たちと日本の子供たちの違いはなんだろう。それについていろんな言い方ができるだろうけれど、僕は次の1点を挙げたい。それは

木に登ったとき、「危ない」とか「気をつけて」とか「降りなさい」とか、誰にも言われないこと

 日本でこれをやったら、大人たちは口をそろえて「危ないから、やめなさい」と言うに違いない。ところが、アカ族の子供たちに対しては誰もそんなことを言わない。その差だけなのかもしれないな、と。
 僕が木に登ったら、ガイドさんが言った。「Be careful!」(気をつけろよ)。余計なこと言うな。その言葉が日本人を木登りできない民族にしちゃったんじゃないか。そう思いながら、もっともっと上まで行けそうだったが、これくらいで引き下がった。

木登り(大人編)

 ラオス北部山岳地帯ルアンナムタでの最終日、午後のフライトでビエンチャンに戻るまでに(中途半端な)時間があったので、モーターバイクをレンタルして近郊の村を走り回った(運転免許不要)。とりあえずの目的地を Nam Dee 滝と定め、滝のすぐ手前の Nam Dee 村に寄ってみた。少数民族レンテン族の村だ。
 滝そのものは乾季ということもあって水量が少なくて別にどうということはなかったが、村の方が面白かった。その一コマである。

木登り(大人編)

 お姉さんだかお母さんだかが木に登って、体重をかけて枝をユッサユッサと揺らす。落ちてきた木のみだか何だかを妹たちだか子供たちだかが拾う。後で気付いたんだが、写真に写っているお姉さんだかお母さんだかよりもっと上にもう一人、女の人が登っていた。
 楽しそう! なんて言っちゃいけないんだろうか。危なそうには思わなかった。

少数民族の村で対数の積分講義

 次も同じ Nam Dee 村で出会った光景。写真の男女はどちらも高校生。ルアンナムタの高校に通っていて、当日は日曜日で休みだったので、昼間から家にいたということでした。

微積

 テキストの内容は、写真を拡大すればよりはっきりと分かると思いますが、「対数の積分計算」です。日本でいうと数学Ⅲの範囲で、理系に進んだ高校3年生が学ぶ範囲です。写真の男性が女性に説明していました。女性の方は「よくわかんない」って顔してましたが。(僕が説明しても言葉の問題があるのでやめました。というより、男性が丁寧に説明していたので、邪魔しないでおきました)
 ラオスの少数民族の教育事情の一端が見えた場面でした。

川の侵食と堆積

 川が曲がって流れるとき、外側は流れが速いために岩を削って深くなり、内側は流れが遅いために石や砂がたまって浅くなる。
 下の写真は、そういう理解で良いんだろうか。場所はラオス北部の山岳地帯。少数民族が暮らす村に通じる吊り橋から撮った。
 季節は乾季の頃。雨季になると流れはまた違うんだろうな。それにしても外側が深い。川の底が見えない。

川(ラオス)

ボーテン(中国・ラオス国境)

 モーターバイクを借りて、ルアンナムターから中国との国境のボーテンまで行ってきた。山の中に突然工事中のビル群が現れる。ボーテンの街をフリーポート(免税都市)にするための工事だ。
 展示場なるものがあったので中に入ってみた。完成したときの街並みの模型があったり、中国の昆明からタイのバンコクまで鉄道・道路が通じる未来像を描いていたりして、とても華やかな印象だ。中国人のフリして、マンション投資するような顔して、いろいろ見てきた。出稼ぎの中国人労働者に見えたかもしれないが。
 ラオス国内でありながら、建設労働者の多くは中国人で、キープ(ラオスの通貨)よりも元(中国の通貨)が通じる。明らかに中国主導なのだが、それでもラオスにもおこぼれはあるはずだ。5年もすればだいぶ出来上がって、もしかしたらとてもホットな場所になっているかもしれないな。
 おそらくカジノ(中国人の富裕層向け)とかもできるのだろう。税関の建物は出来ていて、すでに稼働していた。荷物を満載した大型トラックが列をなして進んでいくので、砂埃だらけだ。ボーテンに至る道すがら、鉄道の建設工事も進んでいて、すべては中国の「一帯一路」の一環なのである。

ボーテン

ムアンシンをチラ見する

 ラオス北部のルアンナムターからモーター・バイクに乗って中国との国境ボーテンまで行った翌日に、またまたモーター・バイクで今度はムアンシンの方に行ってみました。ルアンナムターよりさらに奥まったところにある街で、中国・ミャンマーとの国境に近いエリア(かつての呼び名で言うとゴールデン・トライアングル)です。ルアンナムターからムアンシンまでは片道58km、道すがらいくつかの村を見学しながら、片道2時間ほどの道のりです。
 さて、ムアンシンから10kmほどのところに、前日に行ったボーテンとは別の中国との国境があります。せっかくムアンシンまできたからと、ついでに僕はそこまで足を伸ばしました。そこは外国人は通れないけれど、中国人・ラオス人は通れます。前日に行ったボーテンが外国人も通れるのと比べると、よりローカルな国境です。(写真右)

 そこでわかったこと。僕なりの予測を交えて書きますね。
 かつてのボーテンのいかがわしさは、ボーテンの開発と連動する形でムアンシンの方に移動しているみたいです。そこを通って中国人が物価の安いムアンシンに遊びに来るわけです。ムアンシンには中国人向けのホテルが何軒もありました。僕が普段使っているホテル予約サイトでは全く出てこないホテルです。
 中国人はそこで何をするか。そんなことは僕にはわかりませんが、次回のラオス旅行でムアンシンに泊まれば、その辺の事情が見えてくるでしょう。僕がムアンシンに泊まる目的は少数民族の村訪問ですが、民族的には大きく違わない中国・雲南省からそれを目的にやってくるとは考えにくいと思うのです。

ムアンシン

ムアンシンからルアンナムターへの帰り道、道路脇で村人がにわかマーケットを開いていました。タケノコやキノコやフルーツにナッツの類、その日に森で採れた食材を並べています。(写真左)
 それはそうと、半そで・半ズボンで2日間モーター・バイクに乗っていたせいで、もものおもて面・下半分がヒリヒリ痛い。数日後にはムズムズ・ボロボロになりそうです。

ルアンナムターには信号がある

 ここまでの話、いずれもラオス北部山岳地帯の中心地ルアンナムター周辺の話である。
 さて、そのルアンナムターには信号がある。首都ビエンチャンからの飛行機が毎日数本飛んでいるほどの街だからだろう。さすがである。
 その信号、ルアンナムターの街に少なくとも1個ある。一帯をくまなく調べたわけではないが、たぶん1個だけある。でも、車もバイクも人も、誰も信号を守らない。
 まったく役に立っていないと思うだろうか。いや、そうでもないのである。青信号のときは堂々と渡る。赤信号のときは遠慮がちに渡る。それだけの実用性はあるのである。

ヴィエンチャン

 ラオスを訪れるには多くの場合ビエンチャン経由になるのだが、さてビエンチャンで毎度毎度なにをやるかは考えどころ。
 ラオスの首都ヴィエンチャンの、私が思うに唯一の観光ポイントはパトゥーサイ。リピートする必要はないが、一回は行ってみたい場所だ。

パトゥーサイ

 タイではとんと見かけなくなったトゥクトゥクがラオスで元気に走っている。お泊まりは、1泊くらいならフランス植民地時代に建てられた セター・パレス・ホテル がお勧めです。

ラオスの神は森にいる

◇      ◇      ◇

〜 アジアが好き!(陸側) 〜 
▷ ミャンマーが好き! 
▷ ラオスが好き!   
▷ カンボジアが好き! 
▷ ベトナムが好き!  
( ▷ マレー半島 )    

〜 アジアが好き!(海側) 〜 
▷ スリランカが好き! 
▷ フィリピンが好き! 
▷ インドネシアが好き!
( ▷ 東ティモール )   

この記事が参加している募集

地理がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?