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コラッツ予想解明への新解析手法の紹介6ー 問題の意味が小学生でもわかる数学の高額懸賞金歴史的未解決問題



Collatz Conjecture New Mehod

第5章 カオス力学1次元写像


 今回の記事(6回目)をご覧になる前に「第1章 新手法の紹介の前に」をご覧ください。

 また第1章には各章へのリンクが貼ってあります。

 新手法の要約動画


5.1 コラッツ予想(CS空間)と1次元写像の類似性

 無限に繰り返される硬貨投げで表が出たらA、裏が出たらBとします。これを無限に並べていくと、無数の配列が得られます(出現確率の大小はありますがそれは関係ありません)。
    $${AABABBABBAA\cdots}$$
    $${BABAABBABAA\cdots}$$
など無数のパターンがあります。

 カオス力学の1つに、ある簡単な1次元写像$${f(x)}$$を使えば

どんなパターンでも初期値次第で表せる
というのです

これをはじめて知ったときは衝撃的でしたね

 であれば自然数を1から順番に素数ならA、そうでない(合成数)ならBと対応させれば、素数パターンもある初期値次第で決めることができることになります。A、Bの例については図5-2参照。

 コラッツ予想の解明に取り組んでいる読者は自分も含め、はまる性格だと思います。このカオス1次元写像にもはまる可能性大です。数学の金字塔
素数解明にもつながるかもしれません。そうなればコラッツ予想以上の以上です。

 ある1次元写像$${f(x)}$$を使えばどんなパターンも作り出せるとは
数列 $${\{x_0, x_1, x_2, \cdots, x_n, x_{n+1}, \cdots\}}$$ において
初期値$${x_0}$$の取り方次第で
  (a) 全ての値が異なる数列を作り出すこともできる
  (b) 初めから、もしくは途中から同じ値になってしまう数列を作り出す
    こともできる。その周期は2周期$${abab\cdots}$$、3周期
    $${abcabc\cdots}$$・・・、どの周期でも作り出せる
  (c) ある値に近づく数列も作り出せる
というのです。

 まさにコラッツ予想の解明の手がかりになるではありませんか

  (a)はコラッツルールに従った数列が無限のどこかにいってしまう
  (b)はある数字に戻ってきてしまう
  (c)は1に到達する
に対応しています。  

 新手法は一般コラッツ空間の数字配列を0以上1未満に変換した世界での手法で、カオス一次元写像の理論を使えるようにしたわけですが、カオス1次元写像にはまって解明のヒントにしてください。
 新手法はその導入部分です。同時に素数解明のヒントも思いつくかもしれません。コラッツ、カオスで検索しますと他にも先生方が取り組んでおられますが、新手法は全く異なる手法です。既に紹介した図5-1(中と右)画像は、googleキーワード検索でもこのnote記事以外に見当たりません。

図5-1 一例として27を初期値とした場合のCS振動図(中図)とCSプロット図(右図)
右図はプロット点がCS直線式の近くに存在している画像です。
完全に一致した画像は第4章図4-1参照


 1次元写像の特性は新手法の紹介にも使いますので第5章として紹介するわけですが第3章同様に独立な章としました。新手法と関連する箇所としましてはローレンツプロットで、これを理解すれば新手法は理解できますので、このプロットがどのようなものか幾つかの例で紹介するに留めることにします。上述したどんなパターンでも表せる証明とか、初期値が無理数なら数列が無限回数となる等・・ありますが、そこは記事の範囲を超えますので別サイト等でご確認ください。


5.2 テント写像(1次元写像の例)

 ここでは一次元写像の例としまして、以下の式で表されるテント写像を紹介します。

     $${                                                        ax                        (A:0 \le x \le 1/2)}$$
     $${(5.1)          f(x)=}$$
     $${                                                        a(1-x)   (B:1/2 < x \le 1)}$$

 図5-2は$${a=2}$$としたテント写像です。$${y=x}$$はローレンツプロットをわかりやすくするための補助線です。

図5-2 テント写像(a=2)

 数列 $${\{x_0, x_1, x_2, \cdots, x_n, x_{n+1}, \cdots\}}$$ において、$${x_{n+1}}$$が$${x_n}$$によってのみに決まる、$${x_{n+1}=f(x_n)}$$を考えます。
 合成写像で表すと$${\{x_0, f(x_0),f^2( x_0), \cdots, f^n(x_0), f^{n+1}(x_0), \cdots\}}$$となります。$${f^2( x_0)=f(f( x_0))}$$等です。
 そして横軸に$${x_n}$$の値を、縦軸に$${x_{n+1}}$$の値をとります。
 言い換えますと$${(x_n, x_{n+1})}$$を$${n=0,1,2,3,\cdots }$$と順次プロットしていく、これをローレンツプロットと呼びます。カオス解析の手法の1つです。

 一例を以下に示します。

 $${x_0=\cfrac{1}{3}}$$のとき、式(5.1)から $${\left\{\cfrac{1}{3}, \cfrac{2}{3}, \cfrac{2}{3},\cdots\right\}}$$  (a)

ローレンツプロットは$${\left(\cfrac{1}{3}, \cfrac{2}{3}\right),  \left(\cfrac{2}{3}, \cfrac{2}{3}\right),  \left(\cfrac{2}{3}, \cfrac{2}{3}\right), \cdots}$$

 $${x_0=\cfrac{1}{10}}$$のとき、$${\left\{\cfrac{1}{10}, \cfrac{1}{5}, \cfrac{2}{5}, \cfrac{4}{5},\cfrac{2}{5}, \cfrac{4}{5},\cdots\right\}}$$    (b)

ローレンツプロットは$${\left(\cfrac{1}{10}, \cfrac{1}{5}\right),  \left(\cfrac{1}{5}, \cfrac{2}{5}\right),  \left(\cfrac{2}{5}, \cfrac{4}{5}\right),\left(\cfrac{4}{5}, \cfrac{2}{5}\right), \cdots}$$

 (a)は$${\cfrac{1}{3}}$$を初期値とする1周期軌道、(b)は$${\cfrac{1}{10}}$$を初期値とする2周期軌道と呼びます。ここで $${\cfrac{1}{3}}$$, $${\cfrac{1}{5}}$$, $${\cfrac{1}{10}}$$ は周期点ではなく、究極的には周期的な点、とよびます。

 (a)のローレンツプロットが図5-3左図、(b)のローレンツプロットが右図です。初期値$${x_0}$$を$${(x_0,0)}$$としてx座標上にとり、ローレンツプロット点を直接結んでいくのではなく$${y=x}$$上の点を介して、矢印で示したような垂直線、水平線を使えば移動していく様子がよくわかるようになります。これをクモの巣図法とよびます。
 右図では最終的にはx軸上の$${x_2}$$点と$${x_3}$$点を左右に無限に往復する軌道となるわけですが、クモの巣グラフではテント写像上の2点●を$${y=x}$$を介してクルクル回る様子として捉えることができ周期性がわかりやすいです。

図5-3 初期値x0=1/3(左図) x0=1/10(右図)

 では1周期点、2周期点、3周期点はどのようにして求めることができるのでしょうか。
 1周期点は$${f(x)=x}$$から求まりますから、図5-4、左図の2点のx座標から$${0}$$と$${\cfrac{2}{3}}$$がこれに相当し、不動点とよびます。
 2周期点は$${f^2(x)=f(f(x))=x}$$から求まりますから、図5-4、中図の4点のx座標が候補となります。$${f^2(x)=f(f(x))=x}$$には$${f(x)=x}$$の解も含まれているので、これを除いた$${\cfrac{2}{5}}$$、$${\cfrac{4}{5}}$$ が解です。
 3周期点は$${f^3(x)=f(f(f(x)))=x}$$から求まりますから、図5-4、右図の8点のx座標が候補となります。$${f(x)=x}$$の2個の解も含まれているので、これを除いた $${\cfrac{2}{9}}$$、$${\cfrac{2}{7}}$$、$${\cfrac{4}{9}}$$、$${\cfrac{4}{7}}$$、$${\cfrac{6}{7}}$$、$${\cfrac{8}{9}}$$ の6個が解です。

 一般にn周期点はn回写像$${y=f^n(x)}$$と$${y=x}$$の交点のx座標全体
($${2^n}$$個)から$${n}$$の約数$${p}$$に対するp周期点全てを取り去った残りとなります。

 

図5-4 左から順に f(x),  f(f(x)),  f(f(f(x)))  のグラフと y=x との交点(x : 0以上1未満)

 もう一つの例として、(5.1)式で$${0 < a < 1}$$の場合で$${a=0.7}$$の例を示します。左図は初期値0.4、右図は0.7の場合のクモの巣グラフです。$${x=0}$$が不動点です。0以上1未満のどんな初期値$${x_0}$$から出発しても全て$${n}$$が無限大で$${0}$$に収束します。

a=0.7における初期値0.4(左図)と0.7(右図)のクモの巣グラフ

 
 他にも有名な1次元写像としてベルヌーイシフト(または2進変換)写像
やロジスティック写像があります。どちらもカオス力学では重要な写像です。他サイト等で確認してみてください。前者は第7章でコラッツ予想との類似性を簡単ではありますが紹介しました。

 カオスに関する内容紹介は
   カオス1力学系入門(アリクッド・サウアー・ヨーク著 津田監訳)
   カオス入門(長嶋・馬場著)
   カオスとフラクタル(山口著)
を主に参考にしています。


 ローレンツプロットやクモの巣グラフは便利な手法であることはおわかりいただけたと思いますが、よろしければ評価の程お願いします。



第5章までの変数・定義語・関数

$${N}$$、$${No}$$、総ステップ数、ステップ番号、
CS振動、C変換、CSプロット、CS直線式、3C+1変換、
3S+1変換、(一般)コラッツ空間、CS直線、S変換、CS空間、
tツリー、
ローレンツプロット、周期軌道、周期点、究極的な周期点、
クモの巣図法、不動点、
$${6t+5}$$型、$${6t+1}$$型、$${4t+3}$$型、$${8t+1}$$型、など
$${c(No)}$$、$${z_{s}}$$、$${f_{c}(x)}$$、$${f_{s}(x)}$$、距離$${D}$$、
$${Nc}$$、$${Ns}$$、$${m_{o}}$$、$${m_{c}}$$、$${m_{s}}$$、$${t_{c}}$$、$${t_{s}}$$、$${t}$$、$${cs(mo)}$$、$${Mo}$$、$${s(Mo)}$$、



【休憩室】モンスターハンター


 各章通して内容がお堅くなってしまいましたが、性格は固くはないですよ。ハマったと言えば、モンスターハンターシリーズには随分ハマりました。これ以前はマリオ、ゼルダの伝説、バイオハザード、ファイナルファンタジー等やっていましたが、これもハマった方ですが、モンスターハンターシリーズが出てからはこれしかやらないようになりましたね。剣さばき技術や戦術も必要で、そういう意味では難易度の高いゲームです。自分の周囲にも最初は面白くてやり始めるのですが、モンスターの難易度が上がっていきますから途中半ば倒せなくなって止めてしまうわけです。
 大きい画面でないとやった気がしなくて機種はプレステーションで元祖モンスターハンター、モンスターハンター2、・・・何作目かはわかりませんが数作目のモンスータハンターアイスボーンまで全てこなしました(オンラインのみOKの作品があったと思いますが、これはやりませんでした)。
 アイスボーンの龍結晶の地でのイベルカーナのラスボスは時間切れ、アルバトリオンと黒龍、別過去作品でのオンラインのみ登場でしたか、火山でのブラキデイオスのラスボス(最強という意味です)を除き、他シリーズのモンスター含め全てソロで倒しました。youtubeのタイムアタックソロ動画をみると秒単位から3,4分で倒してしまうプレイヤーがいますがそこまでの技量はないですね。
 武器はランス主でマイナーな武器、次に大剣と双剣。弓、ハンマー、ライト&ヘビーボウガンはモンスター種によっては使ってました。太刀は一番人気の武器の一つですが初期シリーズでは使っていました。操虫棍は空中をクルクル回ってお遊びで下位クラスモンスターで使っていましたね。チャアクはテイガレックス位ですか。スラアク、ガンランス、片手剣はあまり使わず、狩猟笛は全く使いませんでしたね。
 テーマ曲、各モンスターの登場曲もいい曲が沢山ありますね。ニャンコ村もかわいいです。
 現在はコラッツ予想にはまってます(しまいました)ので、アイスボーン以降はやっていません。新作が出たらやるかもしれませんが、以前ほどは凝らないと思いますね。数学未解決問題という世界を知ってしまいましたから。

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