仕事で性被害を受けた話①
ADHDクローズ就労OLのおもちです。
普段は発達障害としてのあれこれについて書いていますが、今日は少し別のお話を書こうと思います。
新卒2年目のとき、私はカウンターセールスと言われる仕事をしていました。
ご来店いただいたお客様にセールスをする内勤営業です。
また、窓口で見込みになったお客様の自宅へ訪問し、アフターフォローや営業をするということもしていました。
そのときの私は無知で未熟で、数字をとりたいという気持ちも強かったし、自分が一度担当したお客様への愛着も人一倍持っていたと思います。
他の会社の考え方はわからないのですが、弊社はお客様のお宅へ訪問するということに対し、特に同性とか一人暮らしとか気にしていませんでした。
その日も私はお客様のお宅へ訪問しました。
店舗では馴染みのお客様ですが、自宅へ行ったのは初めてでした。
その人は奥様に先立たれた、90歳くらいの一人暮らしのおじいさんでした。
S氏とします。
年齢層が高めのお客様は特に、訪問すると家の中まで上げてくれ、茶菓子をいただきながら世間話をしつつ、こちらの営業トークを聞いてくれることがよくあります。
かわいがってくれて嬉しいなあ、店舗で仕事しなくていいしこれで数字もとれたら最高だなあ、などと思っていました。
それで私はなんの警戒心もなくS氏宅の中までお邪魔しました。
他のご高齢のお客様と同じように、S氏とは雑談からスタートしました。
持参したカタログを広げつつ、商談をし雑談へ脱線し、しばらく付き合ったらまた商談に戻り、また脱線しを繰り返しました。
でもこの雑談がお客様との距離を縮め、リピーターになってもらうために大事だということを習っていたので、ほどほどに付き合うつもりでした。
お茶を出してもらいました。
賞味期限切れの羊羹も出してもらい、内心嫌だなあと思いながら断るわけにもいかずいただきました。
お話をするにつれて、だんだん雑談から商談へ引き戻せなくなってきました。
それどころかやや怪しい方向へお話が進んでいきました。
こんなおじいさんでもまだそういうことを考えるんだな、と思いました。
1LDKのリビングにあるダイニングテーブルでお話していましたが、寝室にある奥様の写真や現役時代の仕事の書類を見せられました。
奥様はきれいな人でした。
S氏の現役時代の仕事は先生と呼ばれるものでした。
そこからどういう流れでそうなったのか、今になるとよくわかりませんが、私は抱きすくめられて身体を触られました。
そのとき私はどうしたらよいかわかりませんでした。
もちろん嫌だし、帰りたかったけど、常連さんだし、ことを荒立ててはいけないと思いました。
奥様の写真を見せられたことを盾にして、「奥様が見てますよ」などと冗談交じりに引き離そうとしましたが、「見てないよ」とあしらわれ、どんどん力が強くなっていきました。
下着越しに触られ、彼のものも衣服の上から触らされました。
ここまで来ると、さすがに焦ってきて無理矢理にでも離れようとしましたが、本当に強い力で女性の私にはとても無理でした。
90歳のおじいさんのどこにこんな力が残っていたのかと思いました。
S氏は私をぎっちり抱きしめながら「かわいいなあ、何かしてやりたいなあ」と耳元でささやきました。
そうして10分だったのか、数十分だったのか、もう思い出せませんが、「帰ります」「だめですよ」などと何度も言い、「仕事なのでもう帰らなきゃ」と何回目かに言って無理やり引き剥がし、私は帰りました。
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