リターン　の感想。

何処から記事を読んで下さるか、わかりませんので
毎回、時系列と読む順番を記載させて頂きます。

読む順番

１．リカ
２．リターン
３．リバース
４．リハーサル
５．リメンバー
６．リフレイン

この順番で必ず読んで下さい。

時系列

１．リバース
２．リフレイン
３．リハーサル
４．リカ
５．リターン
６．リメンバー

になっております。

あらすじ

～高尾で発見された手足と顔がない死体、それは、10年前ストーカー・リカに拉致された本間だった。警察官を殺し、雲隠れしていたリカを追い続けてきたコールドケース捜査班の尚美は、同僚の孝子と共に捜査に加わる。捜査が難航する中、孝子と結婚の約束をした恋人・捜査一課の奥山から連絡が途絶えた。彼の自宅に向かった二人が発見したのは…。～

感想

衝撃的な終わりを迎えた
リカシリーズ　第一作目「リカ」
それのその後のお話となっております。
少しご都合感を感じますが、なんのその。
相変わらず健在の「不気味さ」
その不気味さたるや、一作目に比べると
形を変え、新たな形で襲い掛かってくる。
一体何なのか･･･そればかりが募る。
そんな作品。

人は何処まで、人を愛せるのか

こういった風に表現すると、綺麗に見えるかもしれないけれど
この「リカ」においては、意味合いが全く違う。
極限なのか、究極なのか･･･
未だ私はしっくりくる表現を見つけられていない。

作品名こそ「リターン」であるが、このシリーズは全て
リカ　なのである。二作目であるこの作品を読み終わり
私はそう思った。
題名が違うだけで、何ならナンバリングでも良いのではないかとも思った。
それ程どの作品も「リカ」なのである。
ボキャブラリーに富んでいる等とは、欠片も思わないが
それでも上手く言い表せない事を、これ程悔しく思う事は初めてだ。

身近な恐怖。いつの間にか浸食されている恐怖。

リターンは、この部分が非常に特化されている作品でした。

総評として

ここまでくれば、もう「リカ」から「貴方」は逃げられない。
そんな感じ。
良い感じに繋げており、読みやすく素晴らしいと思った。
あの終わり方で、続きがあるのに読まない人います？？というレベル。
リカの感想でも書いた通り、恐らく合わない人はとことん合わないだろうな
そう思ってます。
どうオススメするか。どう読み進めるか。
この辺りが、若干難しいのは確かですが
やはりもう２作目まで読んでしまうと、引き返す事は出来ない。

少し意地めいた部分（シリーズを読み始めた）でもあるけれど
今までも幾度も書いた通り
いやこれからも書くであろう

「リカの半端でない得体の知れなささ」

ここに惹かれる事は、間違いないであろう。
読めば、心の何処かにリカが棲みつく。
そんな表現が、合っている気がする。

誰もが持っている、どこか奥底で眠っている感情を
少し起こされ、揺らされる。そんな作品な気がする。

残念ながら、私は声を大きくして言いたい。
是非読んでくれと。
私のボキャブラリーでリカを表現する事は出来ない。

この夏。
怖いもので涼を取りたくば、是非ともこのシリーズを勧めたい。
今までで随一とは言わないが、間違いなく損はしないであろう。
読み手こそ選ぶかもしれないが･･･。

拙い感想文ですが、何かの参考になれば幸いです。
お読み頂きありがとうございました。