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結婚記念日に

ホラーとかサスペンスとか暴力ではないんだけど、今朝少し怖い思いをした。

夢の中のわたしは大学4年生。

卒業式前なのに就職先も決まっていなくて、卒業できるかどうかもわからなくて、卒業したとしてもどこに住むかも決まっていなくて、父親の運転する車のなかで今後のことを考えていた(現実では大学3年時には卒業要件単位は取得、そこそこ順調に志望企業から内定をもらい初任地も大好きな街に決まり、うきうきで友人と卒業旅行をしていた)。

夢が怖かったというか、夢から覚めたから覚めないかのあたりで、あれ、わたしの夫は誰だっけ、すごく大切なのに、この人と生きることがわたしにとってなにより大切なのに、思い出せない、なんで、なんで、そもそもそんな人はいなかったのか、その存在はわたしの妄想がつくったものだったのか、じゃあわたし、なんのために生きていけばいいんだろう、あれわたしまだ大学生なんだっけ、でも大学を卒業した記憶はある、でも仕事はしてないかも、卒業後職歴なしで何年目なんだっけ、あれ……とけっこう長い間混乱しながらベッドのなかで横になっていた。

5分くらい経ってから、シャワーの音がして、あ、わたしの夫だ、そうだ、夫は○○さん。私は卒業したあとあそこで働いて、やめて、東京に来て結婚して、また働いてやめて、この人と毎日生活しているんだ、結婚しているんだ、ということを順番にゆっくり思い出した。

たまにこうして「今のわたしはどこでなにしてるんだっけ?」が寝起きにわからなくなることはある。年に1回くらい。でも、一瞬で全てを思い出す。

今回はなかなか思い出せなくて、なにより夫のことが思い出せなかったのが本当に怖かったし、思い出したときに心の底からホッとした。

この話を夫にしたらショックだろうか。

でも、忘れるくらいの存在、ということでは決して決してなくて、夫がいないと本当にわたしは生きている意味が見出せないくらいんだよ、だからゾッとしたんだよ、すごく大切な存在ということだけは何故かわかるのに、思い出せなかったんだよ、すごく怖かったよ。ということを伝えたいけど、もし立場が逆でこの話をきいたらやっぱり少し悲しいかも。うまく伝えられるかわからないし。

すごく怖くて、そしてここまで寝起きに全てを忘れるというのも不思議な感覚だったので、メモ。

連日続くようなら病院の先生にも話したほうがいいんだろうけど、たぶん滅多にないことだろうと思う。


P.S.
2ヶ月くらい前にすごく嫌な夢をみて、その夢なこととか起きてからのこととかを残しておいたメモ、に少し加筆修正して公開してみました。
その後、同じような夢はみていません。

先日の結婚記念日にこのメモのことを思い出した。

結婚記念日は平日で、私の実家の事情で少しドタバタしていたこともあり、当日はお祝いというお祝いはせず、各々当日に花束を買って帰宅した。特に花を買おうねとも話していなかったのに。
全然別の地域の別のお店で買ったのに(私は店員さんに相談しながら作ってもらった)、よく似た花束だった。

構成する花がほぼ同じで、それでいて色が若干違って、アイドルグループのお揃いの衣装みたいだった。花瓶にいけて並べるとあまりにもこの2つの花束がお似合いで(そっくり、というわけではなくて隣同士がよく似合う、というかんじ)、私たち、“夫婦”だね、面白いね、と笑ってしまった。

仕事がない(退職し、現在うつ病療養中)、体力がない、お金だって不安(税金が憎い……)、健康も不安、と足りないものを探せばきりがないけど、わたしはこの人と出会って一緒にいる。それだけで、きっとこの先ずっと大丈夫と思える。

双子の兄弟のような親友のような親子のような、そして恋人のような。このままの関係で、ずっと2人で仲良く暮らせますように。


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