結局のところ極度管理下にも適応できちゃうんだろな
1週間ぶりくらいに彼から呼び出しが。
シャワーを浴び終わってケータイを見るとBradからのメッセージ。外来てって。金返してくれんのかなとか薄い期待もつかの間、ドローン持って立ってた。なにを今更ってちょっと思った。その面の皮の厚さは見習わないとかもしれないな。
ふらっと川まで歩いて、夕空に機械質な虫を浮かべる。川のあたりは風が少々強かった。それが小型のドローンには致命的だった。制御不能になり、コンクリートブロックに激突、墜落。プロペラに深刻なダメージ。本体機能に影響なし。プロペラの交換により引き続き飛行可能な模様。スペアを取りに家に戻った。
リベンジ。今度は風のない静かな公園へ。あんなとこにあんないい感じの公園があったとは知らなかった。散歩し足りないですね。人も少ないし飛行に当たって障害となるものも少ない、十分な空間が広がっていた。
今度は問題なく飛んだ。これ以上書くこともないくらい順調に飛んだ。満タンまで充電しなかったバッテリーが切れるまで、交替で操作を楽しんだ。でも帰り際にBradが事故ってまたプロペラ破損した。
人の管理で飛んで楽しかったかドローンよ。ちょっとだけうらやましかったよ。ちょっとだけね。どんなに他人に心身を委ねても僕らは飛べないから。まあそもそも自由意志で飛べないなら価値は半分くらいだけどね。
やっぱ男の子はいくつになってもメカではしゃげるのかもしれない。
なにしてんだ!ってかんじだけど今日それより前に一応やろうと思ってたこと全部こなせたんだよな。それでもまだまだ吉報はこないぜ。ハードだ。
死にたくねえなあ。でも生きてゆくのもめんどくせえよ。
どこを目指せばいいのか。
管理外の自由には相応の代償があるものよ。
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