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詩 追い越していく

貨物列車を
追い越していく
ピンク色の
空があたりを
包むころ

今が記憶を
追い越していく
電車の窓から
馴染んだ文字
見えるころ

あの子が働くビルを
追い越していく
灯りがついてること
確認したころ

貨物列車が
追い越していく
空の光が
奪われたころ

生活は進む
誰かがどこかで
今日もまた
やさしい色を
分け合いながら






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