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詩/サニーハウス

サニーハウス

なまぬるくても飲めれば大丈夫。
バケツとほうきとぞうきんがあれば
たいがいのものはきれいにできる
毛布を重ねて小さくなれば
なんとか寒さもしのげるもの
暑いのだけはどうしようもないか
そんな時は部屋を出て
木立の下で風を待ってる
そんなふうにして
旅人ならば
バックパック一つ分の荷物のほかは
なければないで済んでしまうのに
毒なしではいられない生活に
生まれた時から組み込まれている

人間の世界は終わる
ぼくらはただ宇宙のしくみに目を見張る神の思い出
それで十分

2002年11月

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