見出し画像

ニラはポン酢でも 2024/8/24

朝。早めに起きる(当社比)。昨夜久しぶりに従姉妹と通話したら積もる話も聞いてほしい話もあり夜も深くなってしまった。私は話を聞いてほしいだけなのかも。大切な話もたくさんしたけど、途中挟まるセブンの干し芋やローソンの新商品の話も箸休めになり、学生の頃の帰り道にしたなんでもない話のようで、それはそれで得難いなと思った。田舎(祖父母宅)帰ってくれば?と言ってくれる人のいるありがたさも。一旦全部置いといて、海きれ~ご飯おいし~だけ考えたら良い、と。今の私は確かにそうかも。田舎滞在日記とか書いてさ、という提案もかなり魅力的だった。ご飯を作り祖父母と話し、散歩と墓参りをして、たまに従姉妹と近くに出かける。私東京向いていないのかな、と最近よく思う。この最果ての地が本当に東京なのかはさておき、色々考えすぎてしまうことを一旦やめるというのはたぶん良いことだ。自意識過剰をやめる。一旦深呼吸する。やっていきたい。

時間がなく、顔も洗わず寝間着のままフライパンを出す。妹の朝ごはん用に卵を焼いてご飯にのせ、昨日の残りのハッシュドビーフをかけた。オムハヤシ。いやオムハッシュ?母が好きだった。ハヤシライスやハッシュドビーフを作るとキッチンにやってきて、次の日にオムのやつ作ってくれるから楽しみなんだ、とよく言っていた。ついでに自分の昼食用にも作って皿洗い。カレーとかハッシュドビーフとかを作った後の大きめの鍋を洗う虚無。匂いが完全にはとれず、これきれいになっているのかなと毎回思う。妹を見送り家事をして、さて午前中は何をしようと考えた。いつもならなんにも考えたくないから寝る一択だったけど、今日はちゃんと起きて何かしたいなと思った。昨日の通話で頭がはっきりしている気がする。とりあえず、あと5話残っていた『少女革命ウテナ』を観終わろうということに。昔完走したらしい友人の言う通り、衝撃のラストだった。幾原作品やっぱり好きだな。ずっと観たかったウテナを完走できた達成感。何故か終盤も終盤というところでうとうとしてしまい、脳のキャパが狭くなっていることを実感した。こんなんじゃダメだなとちょっとへこむ。

昼。当たり前だがチンしたら半熟卵はカチカチたまごになった。玉子焼きハッシュドビーフだなと思いながら食べる。ずっと録画したままためていた『阿佐ヶ谷アパートメント』を見ながら食べ終え、色んな人間がいるなとぼんやり思う。色んな人がいるのだから、みんながみんな自分と同じ考えだなんて思い上がりだ。普通は、とか、常識的に考えて、とかは、鋭い針のような危ない言葉だとしっかり覚えておきたい。阿佐ヶ谷、行ったことがないので阿佐ヶ谷姉妹と『ひらやすみ』の町だと認識しているけど、VTRで商店街やお寺が映ると、江里子さんが「あら神明宮じゃない?」と美穂さんと頷きあっていて生活を感じた。私が知る東京は狭い。徒歩圏内にコンビニがある生活ってどんなものだろう。想像して、店員さんに顔覚えられたら嫌だなと思った。これも自意識過剰。

皿を片づけて今の読み返し本『いつか中華屋でチャーハンを』を開く。買った当時、表紙にある絵と写真つきのハナコの岡部さんと漫画家の谷口先生の推薦文を帯だと思っていた。今でも表紙を見る度思い出し、あ、こういう表紙なんだな、と毎回思っている。どこでこの本を知ったのかは覚えていないけど、読み返すたび町中華ってどんなところなんだろうなと思いを馳せている。中華屋のオムライス食べてみたい。数ページ読んで、なんだか小説の気分だなと思ったので『完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込』を久しぶりに開いた。途中まで読んでいたはずがしおりがぷらんと外側に垂れ下がっていて行方不明であった。なので最初から読む。ラジオとはまた違う若林さんがそこにいた。星野源さんのエッセイに似たものを感じて、好きなタイプのエッセイだなとどんどん読み進めていった。途中眠気に勝てず眠り、起きて読み、また眠る、を繰り返した。こうして本だけ読んで好きな時に寝て、が好きで、大学時代はそればかりだったなと唐突に思い出す。図書館司書資格、なにかに活かせないかなと思っているけど、それどころではなくなってしまった。司書と書店員、憧れだったけど今世は無理だろうか。

外が暗く部屋も暗くしていたからか、うとうとしていた最中は大体悪夢を見た。寝ている時くらい解放してくれ。夕方になり起き出して家事。庭に出るのも怖かった。台風が来る前に庭木をなんとかしなければ。離れがたかったのと動きたくなかったのとで人見知り学部に戻ってしばらく読み、妹から帰宅を知らせるメッセージが来てやっと腰を上げた。家事、シャワー、ときて夕飯を作り出す時になって父と大きめのケンカ。私も妹も父もそれぞれに悪いとは思うけど、大きな声を出すのは本当にやめてほしい。大きな声が本当に苦手。大きな声を出せば相手を威嚇できると思っている人も苦手。結局冷めきった夕飯をもそもそ食べた。ポン酢で作ったニラだれ、よくできたと思ったのに。ケンカでパワーを使ってすごく疲れた。

雨が降って、しばらくしてやんだ。雷の音もだいぶ遠くなった。『ひらやすみ』が読みたいけど買い物が怖いので、なんとなく作者のTwitterを覗いたら、いつか読んで記憶に残っていた孤独死した男性とその飼い猫の話が固定されていた。同じ作者だったのか。普通になりたいと思うのは、私が普通ではないからだろうけど、普通ってなんだろう。



サポートなんてしてくださった日には嬉しくってもう小踊りです。夕飯のおかず増えちゃうなこりゃ