『紙の人びと』 感想

愛媛で活動している映像作家Ko-ki Karasudaniさんのドキュメンタリームービー『紙の人びと』を観させていただきました。
以下、感想です。

・序盤ですぐ「波長が合う映像だ。」と思った。

面白い、凄い映画ってのはごまんとあるが、波長が合う映画には中々出会えない。

視覚から入る情報が自分の精神と全く違和感がない状態で、ずっと観ていられるなと思う。
特筆してここが良いではなく、嫌いなシーンがないと言うと分かりやすいだろうか。

映像で見えている部分以外を想像して、心と体と五感が馴染む感覚を楽しむ。

さらに、居心地のいい田舎ってのも個人的に少ないと思っている。

居心地のいい田舎を居心地よく切り取られた映像に出会えたことがかなり嬉しい。

・紙ってこうやって作られるんだと思った。
みんながリレー方式で作っていて、だから一人一人にきちんと責任感が生まれたり、田舎の閉塞的なグループシンクに陥ることなく「会社」を意識して仕事ができているんだと思った。
自分たちのことを俯瞰して見ていて、現状での問題点や課題を的確に言語化できていた。
働く姿勢について学ばせてもらえた。

・最初は個にクローズアップしていたが徐々に世界に開けるような構成になっていた。
10年後、20年後の五十崎の和紙職人さん達はどうなっているのだろうか。
彼らが未来を創り上げる過程も美しい映像で観てみたいと思った。

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