見出し画像

会社嫌いだった集団を全社で表彰されるチームにした社長の最初の日

こんにちは。GW明け初日の今日はたまった売掛金を帳簿にひたすら書きました!絶対今年中にはすべてオンライン化でできるようにします。(誓い)

さて、今日は2019年6月おまゆがグループ内出向になった教育機関向けの会社にて実際に起こった、組織改革について書いていきます。量があるので何回かに分けて記載をしていきますが、今日は
どんな会社なのか、そしてどんな組織状態だったのかを中心に紹介させてもらい、社長が”はじめてその会社の取締役に赴任した日に言われたこと”をお話できればとおもいます。

はじめに:公教育機関向けの仕事って?

まずはじめに、会社についてです。
私が新卒採用担当から、出向になった教育会社はインタラックという名前でした。

業務内容は幼稚園小中高校が対象で

・ALTの採用、教育、派遣、派遣後の育成
・教育委員会の英語の権威と共に研修を企画運営
・子供たちに向けて英語の自然な発話機会が担保されたイベントを企画、運営

ということを、世界各国から来日したたくさん社員と喧々諤々おこなう会社です。

リンクアンドモチベーショングループには2010年代前半に企業統合で仲間入りした会社でした。


※ちなみにめちゃくちゃ仕事量はありますが、めちゃくちゃ面白いです。
ほんの一例ですが町田市三鷹杉並、狛江など、多くの英語教育の先鋭的な市区と共に自分の関わり方次第で直接一緒に創ることができます。
そして本当に素敵な先生や教育委員会のご担当者様からの沢山の専門知識や葛藤を伺い、骨をうずめるつもりで関わってきました。
(あれでもこの人製造業で人事やってんだよね?
と思った人は自己紹介のnoteに流れ書いてみました🥲)

また、企業統合先であり、私がもともと新卒で採用となったリンクアンドモチベーションは組織人事領域でコンサルティングを行う会社だったため、
インタラックでも近年はこの組織状態についてのさまざまな新規事業が作られています。

記事作成にあたりSNSを漁ってみたところ
採用用のtwitterありました。
結構なフォロワーもいる。
今となっては担当のOscarさんともっとSNSの話しておけばよかったとこれを見て後悔しました。
靴下の色の話とか鼻が高いとマスクずれそうよね
みたいな話しか覚えていない。笑

さて、自社の組織は、というと
のちに詳しく説明しますが、

メンバー全員の努力により、当社グループ13社、全部の部署の中で一番組織状態が悪いと全社発表を受けてから2年で
業績的にも組織的にも評価されるMVPを獲得した、いわば”谷から2年で這い上がったV字回復カンパニー"となりました。

そして私はというとちょうど谷の時期に出向になり、山をとった部分まで経験した25名の社員のうちの1人です。

\「Company Of the Year」発表🏆/ 最も功績を残した法人・部門が表彰される「Company Of the Year(通称:COY)」✨ 今年は、6カンパニーが表彰されました📣 栄えあるGoldカンパニーは、 M&Aにてジョインした法人から初の選出となりました🏆 新型コロナウイルスで大きな影響を受けた中でも、 事業と組織の両面で素晴らしい成果を残しての表彰でした💡 本当におめでとうございます!!

Posted by リンクアンドモチベーショングループ on Saturday, December 26, 2020

どんな人が働いているの?

(求人ページから私が所属していた時の写真を引っ張ってきました、懐かしい🥺)

世界各国、さまざまな契約形態の人が働いております。学校へ派遣される外国人講師は勿論、
講師の講師はイギリス、アメリカ、ジャマイカ人など。役員も海外雇用で募集した方も多いです。
国だけではなく、年齢幅も広い。時短のママさんや、定年を越えたベテラン凄腕プログラマーもおります。

詳しくは自己紹介記事に記載しましたが、
私のチーム編成もメンバーと上司
というより、ペーペー(26歳)と仙人(65歳)
くらいのギャップがありました。

また、2年前は
部署ごとに必要な筋力がちがう中、部署間でのコミュニケーションが多いわけでもなかったため
"なぜAさんが忙しいというのか謎(私のが100倍忙しいわ!!!)"

"君は君の仕事を、私は私の仕事を全うすればいいよね"感が蔓延しており、どこか他部署の指摘をするのは聖域を犯すようなご法度感がただよう文化が蔓延る専門家集団だったみたいです。し、私も"一回教えたことは次に会う時には完璧にできているのが当然"の文化は強く感じていました。

あとなんとなく、業務に余裕がなくなると"新人が育つこと"<事業を完璧にこなすこと
に重要度があるように感じ、どうしてもわからない時にも忙しい時はピリピリしたムードのでちょっと聞きにくい風土がありました。

これは、誰かが悪いわけではなく
即戦力重視の中途採用をメインに行い
"知識があることを前提に雇用された社員"
が集まっていたという当時の採用風土が呼んだ
風土です。リーマンショックや氷河期時代は
商品のライフサイクルも今よりは長く、
組織<事業で雇用要件を定義し、即戦力を登用する会社が多かったためです。時勢的に新人を育ててる余裕が本当になかった、と言えると考えています。

ご多分に漏れず"あーリンクのおまゆさんだよねー何ができる人なんだろうね、"みたいな雰囲気(があるのに容赦なく踏み込み続けて案の定浮いた)中、2週間が経った頃

リンクアンドモチベーションから出向した支店長が、社長になるという人事異動が6月末の全社総会で公表されることになります。

はじめに:新しい価値観が浸透するには"Unfreeze"が必須

前述の支店では20人の社員のうち13人が一年のうちに辞める
という大きな転換期を迎えました。
これが起こったのは、企業統合してすぐ、
全く違う価値基準のリンクと純正インタラックが交わって間もない時期です。

組織の理念浸透を重んじるリンクのあり方と、
理念<スキルと専門性を重んじるインタラックのあり方が思いっきりぶつかった瞬間です。

当時は、DNAbookという
大切にしたい価値観を余すことなく記載した100ページ以上の本を出題元にしDNAテストを実施したり
と、専門性特化型のインタラックからすると黒船来航ばり(なんか新興宗教の会社に入った感)の驚きがありました。

今までに見たことのない試策や価値基準を突然押し付けられるように感じた"古株"の人からすると
自分の権威が揺らぐ
大切にしたいものが壊される

恐れを感じたと思います。

突然氷をアイスピックで叩き割ったかのような衝撃が走ったわけです。

ついに着任:親会社から出向したおエライさんが来るってヨ 

最初は親会社で馴染み深い共通語に嫌悪感を示す人も勿論いました。
そんな風土の中、後に全社表彰を受ける部署を作ることになる、社長が着任しました。

社長交代の日

着任時には"夢"や成し遂げたい社会など
大きな青写真を話す場面を沢山目にしてきました。
"私が描く教育は、、"な話です。

昔からいた社員は"どんな改革が入り、自分の当たり前を崩されるのか"大変不安そうにしていました。
また、前職では社長や部長、課長、チーム編成は年1で当たり前のように変わる(そうすることで、マネジャーありきの組織ではなく、組織全体が風土を作っていく主体となるという考えの元でした。)ため

その速度に疲れてしまった社員も一定いました。
どんな別の文化に"適応しなければいけないんだろう"
そんな不安を漂わせながら

席にいた全員が総会会場の壇上を見つめ、固唾を飲んでいました。

肩肘張らずにいきましょう。

恰幅の良い色黒な、九州男児のような太い眉をこさえた社長から一言。

きっと"社長たるもの背負う覚悟の一つくらい言わねばならんのではないか、けしからんな"みたいな想いでモヤモヤされた諸先輩社員もいたことでしょう。
ただ、支店メンバーには若干の懐疑心と共にどこか安堵の色が広がりました。

あ、なんか急に押しつけられなそうだな
この"心理的安全"が後の改革に大きく働いていったと、振り返ると感じます。

総会後は、支店メンバーを集め
"これからよろしく""突然のことで驚いたと思うが、何も変わりません。そのままでいてください"
と伝えられました。

一緒に頑張りましょうではなく、宜しく。
強くしていきたいではなく、
そのままでいてください。

と言い、解散しました。

後で知ることになりますが、組織が変化する前には丁寧なUnfreeze(解凍)が必要。
企業統合を経て、様々な矢をくらいズタボロになっていた支店にとって、"信じても良いかも"と思える安心のインフラがあることがどれだけ不安を拭うかを実感した日でした。

後から知ることになりましたが、
この工程はまさしくクルトレヴィンが提唱した
"組織改革プロセス"にある"解凍"のステップでした。
詳しい説明はこちらの記事を参考にしていただければと思いますが

慣れない図解で簡単に説明すると
組織変革においては
3つのステップがあります。

特にこのUnfreezeのstepでは推進力と同時に
今までの価値観を変えることへの不安から来る『抑止力』が同じだけ働きます。

そのため、変革の必要性を認識することと共に、
変革への不安を和らげるためのアクションも進めていく必要があるそうです。

こと製造業やITエンジニア部門など
専門家が多くいる組織では
"自分のやり方"を潰してくるかも彼らが
と感じたが最後、傷つかないよう凝固作業を進めざる得ません。いかに、丁寧に"解凍"するか
を意識し、推進力×抑止力のバランスを見極める必要がありそうですね。


この記事が参加している募集

#社員紹介

6,555件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?