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希少なうんちとは?

うんちの話の続き。これを読んでくださっている方は前回のから引き続きであろうか。それとも集英社的“釣り”タイトルに掛かった人か。とにかく記事を開いていただき感謝。

あなたの便秘はどれですか?

便秘には4つの種類があると書かれていた。弛緩性。痙攣性。直腸性。食事性。

うんちを出すための筋肉が低下しているのが弛緩性便秘。便意はあるがスッキリしない感覚がこれにあたる。デスクワークが増えた結果としても当てはまるのかもしれない。ただ、改善方法が難しい。オケツに指を入れて抜き差しすればいい
のか。人に見られると誤解を生むかもしれないが。

自律神経の乱れ、つまりストレスによる便秘が痙攣性便秘。これは自分自身でストレスの解消法を探すしかない。

直腸性便秘は我慢のし過ぎ。これは学校でうんちができない子たちがなりがち。また、長距離移動でうんちができない。バスや車など。助言としては「うんちはしたいときにするべし」ということ。余程のもったいない性でない限り、おなか
にとっておいても“クソ”の役にも立たない。

最後が食事性便秘である。これはダイエット便秘とも呼ばれるらしい。食事が減ることで、大腸の活動が低下し、便秘になるというわけ。

ダイエットに関する雑談

ここで少し間話を挟む。「糖質制限ダイエット」がある。エネルギー源である糖質をカットすることで、体についた脂肪がエネルギーとして使われて痩せていくだろうと。間違えではないが、ヒトの体がエネルギーを作るとき、糖グルコースがない場合には脂肪と“筋肉”を利用する経路がある。つまり、糖質制限をすると脂肪と筋肉のどちらもエネルギーとして利用されるということ。糖質制限をするときは筋肉の減少量を補うための筋トレが必要なのだ。筋肉より増やすためではなく、筋肉を維持するための。筋肉をつけたい人は糖質をカットするべきではない。ヒトの身体にはホメオスタシス(恒常性)がある。社会的な目を満たすために、自分の身体を変えようとするのはあまりにも大きな労力が必要に思える。

うんちを集める②

前回の記事では①を紹介した。

うんちを集めるのはただ闇雲に拾ってくるわけではなく、ある特殊な傾向を持つ地域の人たちということ。肝がんが高い広州の人の紹介をしたが、他にも寿命がながい地域のウンチを調べた例も載っていた。
②では、地域ではなく個人に焦点を当てる。
「あなたのうんちをください」といってすぐに渡す人はいない。いつも流している癖に渡すのが嫌と言うのは不思議。調べられるのは恥ずかしさがあるのだろう。
著者がどうしても欲しいうんちがあったという。それはスナック菓子とペットボトル飲料のみの食生活をしていた人のうんち。交渉の末、どうにか手に入れて大切に研究室に持って帰った。うんちに希少価値が付くとは思わなかった。私も偏った食事をしてうんちを販売してみようかとも思う。

研究室でそのうんちが入っている箱を開けると、激臭が漂ったという。普段からうんちを研究するうんち研究者たちがうんち研究室から逃げ出すほどだったと。調べると弱酸性であるうんちがアルカリ性に傾いていた。pH7が真ん中。小さい方が酸性。大きい方がアルカリ性。その人のうんちはpH8ぐらいだった。正常の人は酸性だと考えるとpHでは2の差がある。なんだ2の差かと思われた化学が苦手な人にわかりやすく説明する。カルピスを普段1;9で作っていたとする(かなり薄いが便宜上)。水90mlに対し、10mlの原液。これを正常とすれば、先のうんちはカルピスが0.1mlしか含まれていなかったことになる。pHの1の差は1/10の差ということ。

うんちに含まれる細菌をみると善玉菌であるビフィズス菌がいなかったという。ヨーグルトをイメージしてもらえばいい。乳酸菌が働くことで酸っぱくなる。賛成になる。アルカリ性の不思議はここにある。

『腸科学』という本の冒頭にアメリカでアレルギーが増えた理由が3つ挙げられていた。

帝王切開の増加、母乳育児の減少、そして加工食品の増加である。三つの共通点は全て細菌への暴露が減ったこと。先のうんちの人もスナック菓子、ペットボトル飲料という菌がいないというか、むしろ保存のために殺されている食べ物だけでは腸内の細菌がいなくなってしまうということ。元に戻すには食生活の変化だけでなく、人工的に腸に加える必要も出てくるだろう。キレイさとは何かという問いが必要な時代だと感じる。

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