スイカカクテル再現note スイカは飲み物である。byきくち正太
梅雨があけるかあけないか、そのころから、ボーリング場のボールのようにゴロゴロと収穫されるようになるスイカ。
そして、いただきものとして貯まっていくスイカ。
スイカを食べるのに飽きた。そんなあなたにご紹介するカクテルレシピ『 スイカは飲み物である。』
スピリッツのジンをいれ作るカクテル。お酒が苦手なかたは、ジンをいれずともよい。
まずは、作者の紹介をすこしだけさせてもらい。そのあとにカクテルの作り方を書かせてもらう。
繊細な線画で描かれる食べ物。食べている描写は、耽美でエロティック。どことなく谷崎潤一郎を彷彿とさせる純和風エロスな雰囲気を堪能できる。
料理の画と食べている描写は日本一、いや、世界一だと思っている、作者きくち正太さん。
画を描くだけでなく、料理を作るのも得意なきくち正太さん。画を描く才能か料理を作る才能、どちらかを頂ければと切実に思う。釣りも趣味にされているそうだが、そちらの腕前はよくわからない。
料理を作るのが得意、料理の画を見るだけでヨダレがでる作者きくち正太さんが作るカクテルレシピ。
おいしくないわけがない。
さらにつけくわえるのであれば、きくち正太さんの親戚がスイカ農家を営まれている。いわば、スイカのエキスパートかつマエスチョロなのである。その作者が紹介するスイカのカクテルレシピ。
おいしくないわけがない。
ちなみに、きくち正太さんが紹介するスイカのもっともおいしい食べ方。それは、太陽がもっこりと顔をだすまえの早朝にスイカを収穫する。そして、とれたてのスイカを地面に落とす。その割れたスイカの味が最高とのこと。
収穫したてのトウモコロシがべらぼうに甘くむっちりとお汁をたくわえているようにスイカも収穫した瞬間から味が落ちていくのであろうか。また、金物の包丁をつかわずに、切るというのも関係しているのかなと。どう思います?
こちらができあがったスイカカクテル『 スイカは飲み物である。』
スイカとレモン(できれば生のレモンがあるとよい)、ジン、炭酸水、氷と材料はシンプル。
ジンの種類はスイカの赤色の対極の青色がシンボルカラーのボンベイをきくち正太さんは使っている。クセの無さとドライ感でボンベイを選ばれている。が、ボンベイよりもクセが無くドライなジンはある。そして、クセがなくドライということであれば、ウォッカで作るのもひとつの手だ。
漫画では、片口や琉球グラスをつかいスイカカクテルを作られているが、無ければ無しで問題はない。
スイカの赤い果肉だけをつぶす。ボウルとザルをつかい手でスイカ果汁をしぼられているが、ミキサーでジュース状にした。
ジュース状にしたスイカ果汁にレモン果汁をいれておく。スイカ果汁を赤いまま保存するために、そして、スイカだけだとどうしても飽きがくる。レモンの酸味があると爽やかになり最後まで飲めるようになる。
レモン果汁をいれたスイカ果汁とジンを1:1で割る。飲むまえに冷蔵庫で冷やしておくとよい。また、炭酸水も冷やしておくとよい。
コップにたっぷりの氷をいれる。スイカ果汁と炭酸水の割りあいは、6:4と書かれている。お好みの分量でかまわない。ただし、炭酸水が少なすぎると、ザラりとしたスイカの果肉をなめているような食感になる。
くし形に切ったレモンを飾ると粋。
書かれているのように、グラスの向こうが見えないほどの赤い壁といった色をしているカクテル。赤壁で負けた曹操をイラつかせるカクテルとも言える。
香りはスイカそのもの。いや、ジンの風味があり、スイカの香りは丸く厚いものになっている。
岩魚が泳ぐ姿が見えるほど清澄な川の水で冷やされたスイカの果肉のように冷たく、スイカのシャーベットのような口当たりのカクテル。
このスイカカクテルの口当たり、まさに食べるスイカ。
スイカの舌に疲れない赤く丸い甘さ、ちくりとくるレモンの黄色い酸味があり、アルコールがはいっていることに気づかないほど爽やかで冷涼、たとえるならば、大人が愉しめるすいかバーぐらい冷たい。するすると飲める、いや、食べられる。
しかしだ、しっかりとアルコールはいれられている飲みすぎには注意ですゾ。
新宿のバーであれば、一杯1800円と書かれています。新宿どころか関東にすら足をふみいれたことのないイナカモノでございます。東京住みのみなさまどのようなもんでしょうか?
スイカの果肉の質によっては、おなじ分量で作ってもドロリとした食感になったり、はたまた水分が少なくパサリとした食感になったりとする。スイカの果肉の質をみきわめジンの量や炭酸水の量を見きわめる愉しみと精進もある。
さいごに裏技を紹介してnoteをしめようと思う。
スイカカクテルにワサビをすこしいれステアしてやる。
蒼い疾風ともいえる香りと風味が、ツーンッと鼻にぬける。そのあとに、スイカの赤い大輪の花火のような甘さが花ひらく。
緑の皮に、黒い線がくっきりと浮かびあがるように、緑のワサビを赤いスイカにいれると、スイカの甘味と風味がくっきりと浮かびあがる。
ワサビをいれたほうがスイカの丸い味はグッとひきしまり、スイカの風味も強いものになる。
信じる、信じないは、あなた次第。
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