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環のストーリー

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生きる姿を、音楽と。環のストーリーを紹介します。
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#東京

目白で気が引き締まっているのは私です

「次は目白。目白です」 山手線のアナウンスが告げる。まだ一駅しか乗っていないのにな、と惜…

浅草の喫茶店で会いましょう

大阪から友達が遊びにきた。宗(たかし)は私が大阪にいる時に知り合い、いつもお笑いだの人間関…

雑司ヶ谷にあるお墓は怖くない

友達の学がカナダから帰ってきて、東京で遊んでいた。あちこち歩き回っていた私たちは、池袋か…

今年も赤城山の麓を思う

山がある。森がある。 カエルが鳴く。牛もいる。 東京出身の私にとって、初めて感じる”ふるさ…

小さなギブアンドテイク

桃だったり、お菓子だったり、大きなグレープフルーツだったり。 私の家の周りではささやかな…

寂しさと戦っていたのかな

友達の愛ちゃんがくれた質問を何度も思い出す。 「環を1番占めている感情って何?」 僕は切な…

愛を贈る準備が整ったら

11月にしては温かい平日の朝。休みだったので両親に会いに行った。 自宅の最寄り駅から西武池袋線に乗り、練馬駅で都営大江戸線に乗り換える。練馬春日町駅で下車すると、両親が”仮住まい”をするアパートまで徒歩5分だ。 春ごろから今にかけて、実家が建て替えを行っている。兄夫妻が両親と同居するため、2世帯住宅にするらしい。 私が東京から離れて6年、兄夫妻は両親と話し合い、私にもちゃんと説明をしてくれながら、2世帯住宅にする準備を着実に進めてきた。兄夫妻にとって、そして両親にとって念願

私は濡れたサドルでいいから

 ※2020年7月31日に公開した「女性コンビニ店員(24) 幼なじみを見た日」の続編に…

南の島のフェスで僕は泣いていた

 泣きたいと思っているのに、涙が出てこない。心の矛盾に違和感を覚え、ふてくされたくなった…

女性コンビニ店員(24) 幼なじみを見た日

 緑の看板に、白と水色の線が引いてある。24時間営業のその店は、私、元田(もとだ)あやかの…