NAIST 物質創成科学領域 合格体験記

このたび、奈良先端科学技術大学院大学(通称NAIST)の物質創成科学領域に合格しました。
私はネット上の体験記に助けられたので、この体験記も、どなたかの役に立てばと思います。


1. はじめに

 京都の私立大学の理工学部に通っていました。大学受験の時に、国立大学に落ちたので、学部1年の時から大学院から国立大学に行きたいと考えていましたが、特に何もせず気づけば遊びほうけていました。正直に言うと、本当は旧帝大の院を3回の春休みまで考えていました。しかし、過去問から勉強しようとしたときに全く歯が立たず心が折れてしまいました。あと、8月下旬まで勉強することが耐えられませんでした。(自大の院試は7月上旬)
 このまま私大の院に推薦枠を使って楽に行こうと考えていたのですが、まさかの推薦枠をとれませんでした。一般受験で自大の院を受けることになったわけですが、それなら一応外部にも目を向けて見ようとなったとき、友人から7月に入試をしているところがある、しかも小論文と面接のみの試験だ、と聞き、興味を持ちました。すなわち、私がNAISTの存在を知ったのは4回生の4月中旬でした。

2. 学部3年間のGPA

三年間のGPAは3.3ぐらいでした。NAISTがこれをどう判断したのかは分かりませんが、学年では80人中20~30番台だと思います。
入学時がコロナ1年目だったため、大学内では例年に比べてみんなGPAは高めでした。

3. 英語試験

外部の院に行きたい気持ちはあったので、TOEICはやっておこうと思い、3年のころから勉強し始め、3年秋に795点を取りました。
英語はすぐに上がるものではないので早めのうちに始めておくに越したことはないと思います。

ただ、NAISTはそこまで考慮に入れていないという情報もあるため、あとで述べる小論文を捨ててまで高い点数を取る必要はないのかなと思います。

4. オンライン説明会

さて、4月中旬にもなって初めてNAISTのホームページを見てみました。すると、ちょうどオンライン(+対面)で説明会がありました。
とりあえず申し込んでみると、なかなかに良さそうな大学院だ!ということが分かり、また、小論文はこんな感じに書けばいいよ~、面接5分はこういう内訳で話そう~など試験についても教えてくれました。これなら書けそうだ!と思った私ですが、ここで動き始めたわけではありません笑 でも確実にNAISTに行きたい!という気持ちが芽生えました。

 みなさんも少しでもNAISTに興味があるのならば、もしくは全くない場合でも、一度軽い気持ちで聞いてみることをお勧めします!

5. オープンキャンパス (現地)

オンラインの説明会で興味を持った私ですが、一つ最も大きな問題点がありました。それは、自分のしたい研究(≒学部時代に学んだ分野の研究)がありませんでした。NAISTは学部時代とは異なる分野に飛び込むのは大歓迎!と言っていますが、私は学部時代学んだような分野の研究室を求めていました。しかし、5月中旬ごろに現地(+オンライン)のオープンキャンパスが開催されるということでとりあえず見に行ってみました。

 正直、オープンキャンパスの初めの説明はオンラインで聞いたものと同様で何しに来たんや~と思っていました。でもやはり現地に行くべきです。その後の研究室紹介で、高い研究レベルであるからこそ所有できているであろう装置をたくさん見せていただき、また、詳しく丁寧に説明していただきました。私のNAISTに行きたい欲がさらに高まりました(単純です笑)。しかしまだ問題点は解決していません。興味のある研究室がないのです。
 最後のポスター説明の時間となりました。強いて言うなら興味あるかも?みたいな分野の研究室のお話をいくつか聞かせていただきましたが、いまいちピンときませんでした。帰ろうと思いましたが最後に一つだけ空いていた研究室の方にお話を伺うことにしました。するとなんとその研究室は私が学部時代学んでいた分野の研究をしており、ここだ!と光が差し込みました。関心がなくても突っ込んでみるものです。NAISTに行くならこの研究室だ!と直感し、その場でお話してくれた方と連絡先を交換させていただきました。

 みなさんもまずは実際に現地に行ってみることをオススメします。また、興味がある研究室があれば、その方に必ず連絡先を交換していただきましょう。おそらく先輩方もそのようにしてNAISTに入学されたはずなので、なにも恥ずかしがることはありません。わたしは先輩方に助けてもらわずして合格はなかったと思っています。

6. 小論文

他の国立大学の大学院と大きく異なるのはここからだと思います。わたしの小論文の概要は後半に埋め込んでおこうと思います。
 取り組み始めたのはオープンキャンパスの次の日です。すなわち5月中旬頃です。提出が出願と同じ6月初めということや、ネットを見ていると春休みごろから書いている方もいて、少し焦りましたが、結果的には期間が短すぎるということはありませんでした。
 私はまだ研究を始めておらず小論文に書けるデータもなかったため、学部時代に学んだことのうち、自分の研究室の分野に関連する内容を書きました。しかし、教科書に載っているような内容で埋めて、NAISTの先輩に添削をお願いすると、なにかしら所属研究室のデータを載せた方がよいと勧められました。今思えば教科書のような内容で埋められた論文よりも何かしらのデータが載っている小論文のほうが、試験官から見ても優れていると思います。私は先輩の過去の論文から自分でも理解できるような部分のみを引用しました。

 小論文を書く際、私から言えるアドバイスとしては、

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