オールド・ブル

50年代から60年代に詩の爆発があった その爆発の元になったビートニク詩人が見た風景を…

オールド・ブル

50年代から60年代に詩の爆発があった その爆発の元になったビートニク詩人が見た風景を見てる人間が人間らしく暮らす世界の風景。 たまに詩が見えることがあり、見えた詩を言葉にして残す場として作る。

最近の記事

感情なんだか雑巾なんだかわからなくなる

あまりに打たれすぎると 感情が雑巾みたいに汚れる 吸収量が限界になると ぎゅうっと絞って汚れを落とそうとしているのか ねじれて苦しくなる 少しじっとしてると平気になる たいていは、いつのまにかきれいになる。 後で何事もなければね

    • 制服

      制服のある学校で、Oは一人だけ違う制服を着ている。 他に目立つ生徒はいるけど、Oはひときわ目立っていた。 一人だけ違う制服を認められていることもなく、贔屓されているわけではなく、いつも職員室に呼び出されていて、教師はいつも眉間にしわを寄せて険しい顔つきでOのことを見ている。 どうして違う制服を着ていて、校則違反をしているのかOは良く聞かれてい。 全ての注目を集めたいからだとか、さまざまな推測が飛び交っている。 注目が罪だとしたら、Oは学校内の救世主である。 答えは着たい制服を

      • Tokyo weather report

        東京の空の下の気象レポート。 電車の中で眠る人。 帰路につく人。 自転車で通学する学生。 陽の下で散歩する老人。 当てもなく歩く学生風の人。 携帯につないだイヤホンを当てて歩く人。 都市の中で交差してる。 頭の上にどんよりした雨雲、どしゃぶりの雨雲を乗っけて歩く人。 電車で眠る人の頭の上には晴れマーク。白い雲がよぎる。 帰路につく人の頭の上にはさまざまな天気。 晴れ、雨、雪、雹、たまに台風。 晴れを乗せた人は陽気で今にも踊り出しそう。 肩をくっつけ合わせて歩く恋人たち。

        • SEO

          Search Engine Optimization 検索対策 検索エンジン Google Yahoo アプリケーション SNSの検索 職場にはSEOが得意なはずの会社から毎日にように営業電話がかかってくる。 検索エンジンのAIがプログラムをクロールする。 検索エンジンのアルゴリズムを解析することが、仕事として成立している時代。 SEOを散りばめた詩を書こうか。 注目されるために必要だ。 検索エンジン以外に評価されそうもない死んだ言葉を並べて。 AIが気

        感情なんだか雑巾なんだかわからなくなる

          Amapiano

          アフリカで生まれた新しい音楽。 アメリカ生まれのナイーヴなR&Bとハウスミュージックの融合。 リズムは6/8のアフロビート。 細やかなビートが躍動する。 才能がひしめいている。 次々に聴いたことのない音楽が誕生してヒットしている。 最近はメロディがR&Bから民謡に回帰していて、ますます個性を増している。 その変化は止まることがない。 そこに音楽の火をともすんだ。 https://open.spotify.com/track/7jeXFt3u9o8PveE4C

          白すすき

          白い芒(すすき)は、老人の髭のよう。 中国の詩人の李白みたいに見えた。 李白は良く白い髪、白い髭を題材にしていたから。 初冬でも昼間は太陽に照らされ、地表が暖かい。 暖かな風に吹かれて李白が、夏の詩を詠む。 青々と生い茂ってた季節を思い出して。  冬の風に揺れている。

          トラヴィス・スコット

          ベッドでぐったりして、トラヴィス・スコットを聴いていた。 感情の起伏がある沈み込むような電子音が、すりきれそうになってる心に寄り添ってくる。 ここ数年の音はトラヴィス・スコットの影響を受けた音が氾濫していた。 ボコーダーを多用した音は飽きたよと思いながらも聴いてしまう。 もうひとつの側面は大騒ぎのための音で、みんなパーティを待っていたのか、悲惨なことになった。 9歳の少年にはどんな風に聴こえていたんだろうと、音楽のことで心がすりきれそうになっている。 トラヴィス・スコット

          トラヴィス・スコット

          ジョーカー

          世界を愛して祝福しても返ってくるのは肘鉄か嘲笑ばかり。 どう世界に接したら良いのか、不器用な僕に教えて欲しい。 自分を変えろなんて言うけど、そんなの存在否定と同じことだ。 そんな文句さえ風へ消えていく。 世界を破壊することは愛するより簡単で、行為の結果が形になって目に見える。 愛するよりも簡単。世界の中心になる。

          A Rainbow in Curved Air

          ストレートで広い道がある。 ぐにゃぐにゃと曲がりくねった道になる。 国に犬のための規則と猫のための規則ができた。 犬と猫が整列して曲がりくねった道を行進している。 目的がないから四六時中。行進ばかりしている。 月の夢から生まれた広場と虹の夢から生まれた広場がある。 冬に咲く花、夏に咲く花、秋の果実、春の花。 一緒に咲いている。 そこで恋をして過ごしている。 この国の最良の精神たちが狂気から逃れて訪れる。 その場所の唯一の禁忌は拒絶。 踊り、歌って、恋をす

          A Rainbow in Curved Air

          メモ

          毎日詩を上梓している友人がいる。 残念なことに僕は日々に追われていて、時にストレスに蝕まれてしまっていて、毎日読んでいるわけではないけれど、その友人の創作を応援している。 僕も久しぶりに詩を書いているけど、こうして書き出してみないと見えないことがたくさんある。 自分の中に詰まっている言葉。つまり語彙。 自分の言葉の習性やクセ。つまり言葉使い。 見ているとパテを当てたいところだらけ。 あそこもここも綻んでいたり、傷が目についたり。 偶然生み出された良い傷もあって、

          黄金と詩3~やがてユートピアへ

          午後9時の地下鉄の階段。 これから街へ繰り出す学生らしき集団とすれ違う。 夜は彼らを祝福する。 この先、何度も夜に、夏に、夏休みを迎える彼らと交差する。 夜の地下鉄の階段。 疲れて重い足をひきずって階段を上がる。 静かな住宅街を歩いている。 異世界の夢を見る。 急に思い出した学校の休み時間。 そのドタバタ過ごしたような。 あらゆる夢や空想や詩が都市の上に雲のようになって集まって、 新しい詩をつくる。 そこは幻想ではないパラダイスの入り口なのかもしれない

          黄金と詩3~やがてユートピアへ

          黄金と詩2

          ヴェネフロティアというのが正式名称で、 ブッシツ文明と呼ばれる国がある。 巨大な建築物が並び、夜の間、煌びやかな灯りが、 まるで夜に浮かび上がる生き物のように見える。 その生き物は夜に酔っぱらって、はしゃいで謳歌しているようにも見えるから、 夜に浮かびあがる享楽の精霊とも呼ばれて、いくつかの詩の題材になった。 精霊の灯りと祝福の下に生きる者と、巨大な建物の影に生きる者がいて、 その違いはじっさいに富む者ともたぬ者を分け隔てていた。 影の側に暮らす者が灯りの側で成功して、

          黄金と詩

          黄金と詩。黄金都市。 巨大な山、あるいは巨大要塞のような都市がある。 すぐに目の前にある。その都市は黄金都市と呼ばれる。 ほんの少し歩けば入れるくらいの距離にあって、街からの楽しそうな音楽やざわめきが聴こえてくる。 その都市の入り口には遮断装置がある。 遮断されていて正面から入ることができない。 また不思議なことに都市が実態を持つのは数時間で、近づくと霞んで消えてしまうこともある。 まるで詩のようにゆらいでいる。 遮断装置が開くの待ってキャンプを貼って過ごす者

          オールド・ブルについて私が知っている二、三の事柄

          オールド・ブル。 李白や古の中国の詩人、ビートの詩人たちのように都市と地方を往復している。 かつて都市の中心で詩を吠えていた。 吠えていたというのは過剰で、ささやかに詩を灯していた。 そんな、ささやかな明かりに集まってきた人たちもいる。クラブとバーの中間みたいな場所で、酒と詩に宵中酔いふけったりしていた。 ビートニク詩人に打たれて、感化されて、永遠のヴィジョンを夢見ていた。 この名前は「路上」の中で、アメリカを彷徨う探求者に永遠のヴィジョンを話した オールド・ブル・リーから

          オールド・ブルについて私が知っている二、三の事柄

          十一月の虫

          11月。 薄曇りの日が増えて空気が冷えてくる。 枯草 水たまり 冬の前に咲く花の上で 小さな羽虫が群れて飛んでいる。 空気が凍りつき 薄い綿のような雪で覆われる。 その一瞬。 新緑 生命が沸き上がる夏に生まれていたら。 それを伝えるべきかと思うが伝える手段もなくて、 ただ虫が遊んでいるのを眺めている。 やがて雪が降る。 木々や草が緑に染まる季節をしらないまま。 枯草に群がり飛び回っている。