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ユング/MBTI考察: 「影」について (2) 「自我」と「影」の類似 / 「知覚(P)」と「判断(J)」 / 「時間軸(P→J)」の導入

 MBTI を8心理機能モデルへ拡張することで、新しくできることに「時間軸」の導入があります。一つ一つの行動に対して8つの心理機能を割り当て、自分の行動を時系列に従って、客観的に見ることができる様になります。そもそも私は、これをどうしても記述したい…!という考えがあり、8心理機能モデルの必要性を強く感じたのです。
 そのために、本記事ではまず知覚機能と判断機能のユングの基本に立ち返り、その後知覚判断セットというアイデアを導入し、「自我」と「影」の類似に触れていこうと思います。
 本記事は、8心理機能モデルのディープな考察に入る前の予備知識の様な内容で、基礎~実用的なテクニックに焦点を当てる記事になってしまいました。抽象好きの方々が、この長文(1.7万字)に飽きずに付いて来てくれるか、とても心配しています…が、

クワッ

参りましょう!!

知覚 / 判断の注意点

 ユングとMBTI の成り立ちの経緯からして、知覚判断には良く混乱が伴いますので、本節では注意点を軽くおさらいします。

詳細は、以下の記事からご覧下さい。

こちらを要約すると、
ユング心理学では…
知覚 = Si内向感覚 / Se外向感覚 / Ni内向直観 / Ne外向直観
判断 = Ti内向思考 / Te外向思考 / Fi内向感情 /Fe外向感情
でしたが、マイヤーズがMBTI で16タイプ分類を作る時に、〇〇〇J/〇〇〇Pという「JP指標」を導入しました。これでマイヤーズは、①主機能だけでなく②補助機能も決定しようとしたのです。その時に、「その人の強くextraverted外向されている心理機能は何か」を「JP指標」で表そうとしたのでしたね。
 さて、ここで混乱が起きるのですが、16タイプでは、〇〇〇Jだから判断機能 (Ti/Te/Fi/Fe)が主機能という訳ではないし、〇〇〇Pだから知覚機能 (Si/Se/Ni/Ne)が主機能という訳でもない、ということです。つまり、MBTI の〇〇〇J/〇〇〇Pは「主機能の話ではない / 主機能or補助機能の外向(e)機能の話だ」ということを、あらためて強調させて下さい (詳しくは上の記事参照)。
 一方、ユングの文脈では、判断主機能と言われたらTi/Te/Fi/Feが主機能タイプ、知覚主機能と言われたらSi/Se/Ni/Neが主機能タイプ、ということになります。私の記事では、補足のない限り、基本的にユングの心理機能のことだと思ってご覧下さい。

16タイプ心理機能一覧の再掲


知覚機能は知覚Percieveするだけじゃない!

 さて、ここから新しい話です。知覚機能の役割について、皆さんどう捉えていらっしゃるでしょうか。外界から情報を知覚する、のはもちろんですが…知覚はただの受動的な機能ではない、という大前提のお話を。

感覚も、優越している場合には、もはや客体に対して何の意味ももたない受動的な過程ではなく、むしろ客体を捉えそれに形を与える《行為》であるが、それと同じように直観も単なる知覚、単なる直覚*¹ではなく能動的創造的な過程であり、客体から取り出すのと同じほどに客体の中に注ぎ込み形成する。この過程は無意識的に直覚を取り出してくると同時に、客体の中に無意識的な作用をも作り出す*²。(p.394)

直覚ちょっかく:推理や考察によらずに瞬間的に物事の本質を悟ること。
*² 例えば、自分が直観でハッとすることで、その表情を見た相手 (客体)にも何かしらの直観的影響を与え得る。「やばい…ばれた! 」等。

タイプ論 (C. G. ユング 著 / 林道義 訳)
(注釈*と太字はOKZK)

 ユング曰く、感覚直観を合わせた知覚機能とは、目の前の対象から単に情報を受け取るだけの機能ではなく、それについて自身の脳内に何かしらの「イメージを形成する」ということだそうです。つまり、知覚機能が優れる場合、知覚だけのイメージによっても、人は行動し得る、ということですね。これは見落とせない大切な前提ですね。そして、知覚だけだとイメージが不完全である場合に、それを成形・補完する機能が、判断機能だ、と私は考えています。

 分かりやすい例で言えば、格闘技やスポーツなど、反射的な動作が求められる場合、Se外向感覚(∊知覚)だけで動作を行い、特に判断機能を挟む必要はないでしょう。ただただ、パンチが来たらカウンター、という動作を熟練させれば、その行動は「自動化」されます。ということは、判断機能を介していない訳です。また、目の前にポテチがあると知覚した場合に、1枚1枚に対して判断しているでしょうか?きっとNo.ですね。食べ始めは「この時間帯にポテチはまずいかしら?」と判断するかもしれませんがね。また、短い制限時間内で選択を迫られた場合、判断する前に、直観で「えい!」と選ぶこともありますよね。例えば、早指しの将棋であれば、判断ではなく、直観で打つことになるでしょう。
 時間が短くなったり、突発的な動作、非常に疲れている時ほど、知覚のみで脳内イメージを形成して動き知覚的行為は、恐らく本能的行為 / 無意識的行為に近い、と思います。しかしユング曰く、それは判断的行為よりも「無分別軽率である」ではなく、知覚的行為は極めて高度な「経験的 (習慣的)行為」だ、と述べています (以下参照)。

知覚機能は絶対に理性の原理やその公準には基づいていないため、それは本質的に非合理的である。したがって私はこれらの知覚タイプをその本質に即して非合理的と呼ぶことにする。
ただしこれらのタイプが判断を知覚より下に位置づけているからといって*¹、それを「無分別」と理解するのはまったくの誤りであろう。これらは単にきわめて経験的なだけである、すなわちこれらはもっぱら経験に基づいており、それもほとんどの場合判断が経験に追いつけないほどである。しかしそれでも判断機能は存在している、と言ってもそのほとんどは無意識となって露命*²をつないでいるだけである。(p.399-400)

*¹ 「知覚タイプは知覚が主機能で判断が補助機能であるからといって」の意。知覚が「非合理的」に対して、判断を「合理的」と呼ぶため。
露命ろめい=つゆのようにはかない命、の意。

タイプ論 (C. G. ユング 著 / 林道義 訳)
(注釈*と太字はOKZK)

人が無意識に、習慣的に行っている行動は知覚的行為であるが、その背後にはかすかに判断機能も働いている、と。その程度は、場合によっても、人によっても、様々でしょうね。

 それでは次に、知覚的 (非合理的)行為、判断的 (合理的)行為は、何によって起こされるのか?について見てみましょう。結論を先に言えば「イメージが行為を促す」ということです。脳内で特定のイメージが形成されると人は動く、と。


心はイメージである

 少し長いですが、心理機能を深く理解するには以下必読です。

第二の定義として「心はイメージである」と言うことができる。
前項で、われわれの心は認識する、欲する、そして何か目的をもつと述べてきた。そのときに認識されたものはどういう形で認識されるかというと、すべてイメージの形を取り、イメージとして心の中に記憶される。記憶される内容は、まず脳の海馬というところに入ってくる。海馬はタツノオトシゴのような形をしている。その海馬にイメージが入ってきたときに、「これは長く記憶したほうがいいな」と判断すると、もっと奥のほうのところに蓄積されるという仕組みになっている。
…(中略)…情報を認識したり記憶するということは、全部イメージの形を取っているからこそ起こり得る現象である。たとえば初対面のある人と出会い会話を交わしたとしても、その人についてはイメージとして心の中に認識され蓄積されているだけのことで、その人が物体のまま心の中に入っているわけではない。だから、家に帰ってからその人の顔を思い出そうとしてもはっきりとは思い出せず、まったく違うイメージを描いていることもある。
このイメージを認識したり記憶する仕方が、人によってちがうという面白い現象をユングが発見した。彼の『タイプ論』の中に、「心の機能には、思考機能、感情機能、感覚機能、直観機能という四つのタイプがある」と言っているが、この心的タイプによって認識の仕方が異なるのである。
…(中略)…感覚機能の発達している人は、対象の特徴を具体的に捉える。
…(中略)…直観型の人というのは具体的な特徴を思い出せない。
…(中略)…人間というのは物事を捉えるときに、そのまま写真に撮ったように頭に焼き付けられるわけではなく、イメージの形で捉えるという性質をもっている。またそのイメージにしても、認識のイメージと行為のイメージとがある。たとえば行動を起こすときに、まず目的のイメージというのをもつ。前述の発明を例にあげれば、「こういうものを作りたい」、「こんなことをしたい」という目的のイメージをもってから、そのイメージに合うような物を作る、という行為に取りかかることになる。その目的のイメージと現実のイメージとの間を埋めるのが、発明という行為なのである。
…(中略)…何か目的をもっているが現実にはないものがあるとする。つまり、現実目的のギャップがあるという状態である。そのギャップを埋める働きをするのが、手段のイメージなのである。発明の得意な人はこのギャップを埋める手段のイメージがすらすらと湧いてくる人だということができる。イメージを働かせる能力が天才的なのである。
ユングは「人間の心というのは直接的にはすべてイメージである」と述べている。人間の心はすべてイメージから成り立っており、イメージを巡ってすべてが回っているのだということができるだろう。
「心はイメージから成り立っている」...............これが第二の定義である。
(第一話 心とは何か、無意識をどう捉えるか / 心とはイメージである)

イメージというのは人間しかもっていないものかというと、そんなことはない。じつは昆虫などの生物もイメージというものをもっているのである。
…(中略)…他にイメージをもっている生物として特筆できるのが蜂。蜂は巣を必ず六角形に作る。それは六角形のイメージをもっているから、六角形に作ることができるのである。つまり蜂もイメージをもっていることになる。
(第一話 心とは何か、無意識をどう捉えるか / 動物も昆虫もイメージをもっている)

無意識への扉をひらく―ユング心理学入門Ⅰ (林道義)→amazon
(注釈*と太字はOKZK)

 この記述を読むと、生物はあらゆるイメージを駆使して、認識、記憶、想像、そして創造する、ということが分かります。イメージの最も分かりやすい例とは「映像 / 写真 / 動画」だと思いますが、例えば盲目の方であれば「音 / 触覚 / におい」から独自のイメージを作り、世界を認識しているでしょう。耳が聞こえない方は「手話 / 文字 / 振動」なども大きな頼りになるでしょうね。一言にイメージと言っても、これらを脳内で再生できる幅広く含んだもの、と捉えた方がいいかと思います。

 大事なのは、脳内にイメージが形成されると、人は動くのだ、ということですね。つまり、8つの心理機能とは、脳内に情報を取り入れたり (知覚)、情報を処理 (判断)することで、「1つのイメージを作り上げ、行為を促す機能」である、と。知覚で十分ならそのまま行動→処理が必要なら判断して行動、ということになります。

 例えば、猿と人の行動を比較してみましょう。

例1:猿の場合
知覚: あリンゴガブーうまい退散!
※リンゴを知覚してから食べる逃げるまでが、習慣 (本能)的な行為なので、判断機能を介しません。ユング曰く「きわめて経験的」な訳です。

例2:幼児の場合
知覚:あぅ (あリンゴ、ガブーしよ)
  「だめよ、お外ではだめ!」>母
知覚:あぅ!(いや!食べる!)
  「買ってあげるから!だめ!」>母
知覚:あぁ!(ほしい!ほしい!)
  「持つだけよ!持つだけ!」>母
知覚:あぁ (よっしゃ、ガブー)
  「だめったら!ま~だ!」>母
判断:あぅ? (だめなんか?)
  「そう、お外はだーめ!」>母
判断:あぅ (持つのはええんか)
  「ちゃんと後であげるからね」>母
知覚:うぅ! (ほな絶対渡さんで!)
  「ほらレジ!ピッ!ピッ!」>母
知覚:あぁ! (なんじゃワレェ!)
※幼児は、ほとんど知覚イメージで衝動的行動を取ります。ただ社会のルールを学ぶ時に判断機能が必要になるのです。この時、幼児は判断機能によって「お外でガブー」という行為を「否定」する訳です。ユング心理学奥義「否定」ですね。「否定」された行為は「意識」から追放され「無意識」に沈む、でしたね。→詳しくは前記事:「否定」と「影」
 「お外でガブー」というイメージが無意識の奥深くに強く封印否定されると、それを禁忌きんきとみなし、次から店でリンゴを見ても、その知覚イメージは想起されなくなる、と。私達は日々、あらゆる刺激から想起される全知覚イメージを、全て判断機能で成形 / 処理するのは余りに大変ですから、習慣無意識化させたのですね。しかし、判断機能によって「良し⇆悪し」を判断するということは、無意識の内に何かしらを「否定」している、という訳ですね。赤ちゃんの頃から、この様にして色んなものを「否定」しまくった結果、「ルール / 習慣 / そして自我」を形成していく、と。いやー実におもしろいですね。
 かの天才はこう言いました。

Common sense is 常識とは
the collection of prejudices偏見の寄せ集めである
acquired by age 18.18歳までに獲得された

Albert Einstein

…や、仰る通り。
しかし、それは自我の安定には、
しょうがないことじゃったんじゃ。許せ。
大人になったら、迎えに行ってあげるから。


例3:大人の場合
知覚:あらリンゴおいしそうね
  いくらかしら?チラッ
判断:6こで598円…1個100円以下!
  安いわ頂きましょ。カゴへIn、と。
知覚:リンゴリンゴリンゴ…
  凄く食べたくなってきたわ。
  (車内のイメージがパッと浮かぶ >Ni内向直観)
判断:…車で1個かじろうかしら?
  ウェットティッシュも買いましょ。オホホ
※さすが大人の場合は、あリンゴ!ガブー!はヤベェ行動だと、強く「否定」され、無意識の奥深くへと沈んでいる訳ですね。だから店でリンゴを見ても、ガブー!というイメージすら湧きません。習慣化されている訳です。値札をチラッと見るのも、ね。ホホ..

 他の生物に比べ、人間は余りに高度なルールの学習や日々の選択を迫られているので、全ての人が、知覚機能のみならず、判断機能を高度に発達させる必要がありました。一側面として、判断機能の発展の歴史が人類の進化の歴史、とも言えるかもしれません。しかし先のユングの言葉の通り、知覚機能は太古の昔から発達させてきた神秘性を内包する、と。習慣の力ったらないですよね。
 つまり、知覚機能はイメージの「素材 / 食材 / 貯蔵 / 充電」であり、判断機能はイメージの「成形 / 調理 / 代謝 / 駆動」にも喩えられるのではないか、と考えています。そして、知覚判断を高度に織り交ぜることで、これほどまでに人間は多様性と繁栄を獲得した、と言うことは間違いないでしょう。


ごゆっくり。



知覚判断セット とは

知覚 = Si内向感覚 / Se外向感覚 / Ni内向直観 / Ne外向直観
判断 = Ti内向思考 / Te外向思考 / Fi内向感情 /Fe外向感情

ユングの定義 (再掲)

 人や猿、基本的な生物の行動は、何か自分の利益となる行動を取るために、脳内に何かしらのイメージを形成し、それを基に行動に移す、ということでした。ではこれまでの過去を振り返った時に、私達の人生はどの様なものであったでしょうか。社会のルールを覚え、学校のルールを覚え、遊び方を覚え、働き方を覚え、休み方を覚え…良し⇆悪しを仕分け、数多くを「否定」し、無意識へと追いやり、習慣化してきた訳ですね。


 ただ「否定」は必ずしも悪いわけじゃない。子供の頃の混沌とした無意識を秩序立てて、意識そして自我を形成する過程では、「否定」はとても重要です。周りと衝突しながらも、明確な自分の「価値体系」を作り上げ、This is me!これが私だ!という強いアイデンティティを確立します。でもそれだけだと他者の行動を許容できないし、自分も壁にぶつかるので、余裕ができたら、せめて大人になったら、「否定」した心を迎えに行ってあげようではないか…つまり無意識の意識化、が「個性化」であるということでした。


 私達の人生は、常に情報を知覚し、大切な情報には判断を下し、新しいルール (良し⇆悪し)を覚え、効率的に動けるように「習慣化させる人生」でした。そうやって様々な訓練によって、他の種を圧倒し続けたのです。つまり、知覚判断の流れが、私達人間に課せられた「進化の業」である、と。私はこの「処理過程 (時間)の流れ」を強調して意識付けたいと考えているので、知覚判断セット」と呼ぶことにします。
 ではこの「時間軸」は、どういった意味を持つでしょうか?ここからは、実際的なテクニックの話がメインになります。以下、この考えを導入して、「自我」と「影」の類似点に注目していきましょう。


知覚判断セットでトリックを見破れ!
/「やる気スイッチ」

 ①主機能と②補助機能が似たタイプを比較してみましょう。

NT型

この様に記述されると、一見INTP論理学者ENTP討論者はとても良く似ていそうですよね。しかし実際には、結構違います。むしろ、INTP論理学者の「影」であるENTJ指揮官の方が似ている、と。これは一体どう解釈すべきでしょうか?

 自我の機能は基本「リラックス状態」で働きますが、INTP論理学者にとってNe外向直観が交友関係で発動するのは、気の打ち解けられる人同士、になります。INTP論理学者の初対面の印象は、Ti内向思考ロボの様でしょうね。一方で、ENTP討論者初期状態デフォルトNe外向直観がオープンですので、初対面の人でもNe外向直観特有の連想・空想ユーモアを無邪気にぶちかまし、Fe外向感情でコミュニケーションを取れる訳です。…やはりINTP論理学者ENTP討論者は、結構違います。

 しかしそれ以上に象牙の塔ひきこもりの学者INTP論理学者実社会でしゃばりのリーダーENTJ指揮官、両者のタイプ像には余りに開きがあると感じないでしょうか。Ti内向思考の「一人で熟考する」と、Te外向思考の「他者に指令を出す」は、似ても似つかない様に感じるのです。それでは、INTP論理学者ENTJ指揮官は、なぜ互いに「影」と言われ、どの様に「似る」のでしょうか?

 その答えは、①主機能 ②補助機能の「特徴」ではなく知覚判断セット、即ち過程プロセス」に注目すると浮かび上がってきます。これら心理機能に「時間軸」を取り入れることで、新たな視点が見つかるのです。
 改めて…

INTP論理学者:①Ti内向思考Ne外向直観
ENTP討論者:①Ne外向直観Ti内向思考
ENTJ指揮官:①Te外向思考Ni内向直観

こう見ると、INTP論理学者①Ti が先で、ENTP討論者①Ne が先だ、という先入観を持ってしまいませんか?しかし、違いますね。両者の知覚判断セット、即ち時系列は、どちらも、Ne外向直観Ti内向思考セットで行動しています。いつも知覚が先で、判断が後なのです。
 ここを明確にすれば、INTP論理学者ENTP討論者の行動は、なぜ「似ない」のか?そして、INTP論理学者ENTJ指揮官の行動は、なぜ「似る」のか?も記述できるのです。

 知覚判断セットのどちらに主眼が置かれるかに注目してみましょう。

INTP論理学者Ne外向直観Ti内向思考 セット
ENTP討論者 は Ne外向直観Ti内向思考 セット

です。同じ時系列ではありますが、前者は「判断=行動 / 行為」が、後者は「知覚=認識 / 把握」が、知覚判断知覚判断→…のセット回転に加速をかけます。ここで、知覚はバッテリーで、判断は駆動装置の役割だと考えてみましょう。

INTP論理学者知覚判断知覚判断知覚判断→…と、Ti内向思考駆動で高速セット回転させます (常に思考 / あれこれと試行錯誤 / 充電切れ)。

ENTP討論者知覚判断知覚判断知覚判断→…と、Ne外向直観充電で低速セット回転させます (常に連想 / 過充電 / 爆発的な行動)。

 そして知覚判断セットで重要なのが…
「回転する程やる気が上がる
/ 回転が止まるとやる気が下がる」と、私は考えています。

 ENTP討論者生徒のやる気を上げるには、Ne外向直観充電、即ち「大量の抽象的・哲学的な話のシャワー」を浴びせまくれば良いのです!これはNe外向直観 / Ni内向直観主機能者なら同じです。知覚が充電されること、が「やる気スイッチ」になっています。充電させたら、それが如何に「勉強と結びつくか」という導火線を仕掛けます。そうすると、後は放っておいても頑張ってくれます。Se外向感覚 / Si内向感覚主機能者なら「具体的な話」が良いでしょう。知覚主機能者は、知覚イメージの「素材集め」に強い興味を示しますので、いきなり演習問題(判断)をさせても、エンストを起こします。知覚主機能者が独学する場合、知覚知覚判断知覚知覚知覚判断→…と、似た様なインプットを繰り返して停滞注意です。
(一回試しに動いてみましょう >判断)

 一方、INTP論理学者生徒や、Ti内向思考 / Te外向思考主機能者は、適切な難易度の演習を解き、判断が高回転を保つこと、が「やる気スイッチ」になっています。逆に話 (知覚)が長すぎて判断が使えないとイライラし出します。そんな彼らの勉強に介入するには、回転が弱まった時が狙い目だ!弱り目が狙い目(いいたいだけ!)!勉強終了間際に「今日はよく回ってた問題解けたね! / どんくらい進んだ? / 進捗しんちょくはどう?」か、一瞬手が止まった時に「調子どんなんですか~ / チョコいりますか~ / 分からんとこ無いですか~」と入ってくとスムーズです。横目でタイミングを見計らいましょう。Fi内向感情 / Fe外向感情主機能者は、感情駆動で動くので、介入のタイミングは同じですが、誉め言葉や頑張りを認めてあげたり、表情やジェスチャーで気持ちを安定させると良いでしょう。判断主機能者が独学する場合、知覚判断判断知覚判断判断判断→…と、同じような間違いを繰り返して空回り注意です。
(一回よく読んでみましょう >知覚)

 知覚主機能はとにかく蓄えたがる判断主機能はとにかくやりたがる、と。これが「やる気スイッチ」の鍵です。ここまで、知覚判断セットの基本を説明しました。自他の状態が、現在、知覚優位なのか、判断優位なのか、に目線が行くと、「今は収集すべき / 今は行動すべき / 今は介入が必要 / 今は放置が良い」という判断の指標になるでしょう。
 …特に指導者 / 支援者が難しいのは、判断主機能者に対して、適切な環境で「放置」することが「やる気スイッチ」であると気付けないと、お互いに苦しむ可能性があります。その場合むしろ大切なのは、集中できる「環境」を整えてあげること、になるでしょう。



 この枠線内はより深い話になりますが、混乱を呼ぶ議論になりますので、もうすでにお腹いっぱい…という方は読み飛ばされて下さい。

 やはりここでも触れなければならないでしょう。「ユング:知覚主機能 / 判断主機能」と「MBTI:知覚型 (〇〇〇P) / 判断型 (〇〇〇J)」は、まるで違う話をしています。この混乱は根深いです。

参照:NT型の心理機能 (再掲)

知覚型かつ知覚主機能
ENFP広報活動家 / ENTP討論者 / ESFPエンターテイナー / ESTP起業家
⑵ 知覚型かつ判断主機能
INFP仲介者 / INTP論理学者 / ISFP冒険家 / ISTP巨匠
⑶ 判断型かつ知覚主機能
INFJ提唱者 / INTJ建築家 / ISFJ擁護者 / ISTJ管理者
判断型かつ判断主機能
ENFJ主人公 / ENTJ指揮官 / ESFJ領事官 / ESTJ幹部

JP指標:ユング / MBTI ハイブリッド表記

 MBTIでは、観察者が対象者のタイプ判断をするための「質問紙」を作成する時に、対象者の外向 (e)されている機能を見るとタイプ判断し易い、という文脈で「外向 (e)されるのは判断知覚か」をJP指標と定義しました。つまり、JP指標とははた (e)からどう見えるか?」の話であって主機能に焦点を当てていないのです!当然ですが、その人の行動を最も特徴付けるのは主機能です。

 これで誤解が生まれるのは、反転タイプ⑵と⑶になります。
⑴ は外向 (e)された知覚 (Ne / Se)が主機能なので、傍から見ても、本人の行動も真に「オープンマインド新しい情報を受け入れる」である。
⑵ は外向 (e)された知覚 (Ne / Se)が補助機能なので、傍からは「オープンマインド新しい情報を受け入れる」に見える。でも実は、内向 (i)された判断 (Fi / Ti)が主機能なので、知覚イメージを常に成形して、独自イメージを作り出すことが真の目的である。
⑶ は外向 (e)された判断 (Fe / Te)が補助機能なので、傍からは「クローズドマインド結論付けようとしたがる」に見える。でも実は、内向 (i)された知覚 (Ni / Si)が主機能なので、知覚イメージが鮮明になるまでは常に新しい情報を収集し続け、収集イメージの補強が真の目的である。
⑷ は外向 (e)された判断 (Fe / Te)が主機能なので、傍から見ても、本人の行動も真に「クローズドマインド結論付けようとしたがる」である。

 つまり、MBTI における⑵と⑶のJP指標はあくまで「補助機能」の話なので「そう見える」だけの話であり、真の行動原理は反転した「主機能」にある。先のユング語りき、補助機能は「露命をつないでいるだけ」なので、真にその人の行動を記述するには「ユング:知覚主機能 / 判断主機能」で語るべきでしょう。
 これを前提にすると、その行動の類似は、⑴と⑵の知覚型 / ⑶と⑷の判断型ではなく、「⑴と⑶ 知覚イメージの補強」、「 ⑵と⑷ 知覚イメージを判断して独自イメージへの成形」において、それぞれ見られるはずです。…そして、この誤解を解くことが、「自我」と「影」の類似を説明する、と。
 MBTI の4文字〇〇〇〇の内、どの文字を抽出しても知覚 主機能型 / 判断 主機能型」の主機能分類を表現できないのです。本来、主機能にこそ注目すべきはずなのに…この分類法は、ユングの手法を引き継ぐものとして、念頭において然るべきです。

知覚主機能型=Si / Se / Ni / Ne が主機能
判断主機能型=Fi / Fe / Ti / Te が主機能




INTP論理学者の影がENTJ指揮官であること
/「自我」と「影」の類似

 さて、一般的には、INTP論理学者はじっと動かず何もしない様に見えて、ENTP討論者は落ち着きなく動き回るイメージだと思います。しかし、ここで言う判断とは「静的な行動 (考える)」も含む、でしたね。なので、INTP論理学者考えることが目的で最低限の情報収集しかしないし、ENTP討論者情報収集が目的で最低限しか考えることはしない、と。
 つまりどちらかと言うと先入観とは逆で、INTP論理学者の方が常に動き回っていてENTP討論者の方がじっとしているのです。より正確に言えば、INTP論理学者は常に自分の思考整理 (判断)をやり続けて、ENTP討論者は常に自分の連想 (知覚)イメージに耽っています。ただENTP討論者は、蓄えた知覚イメージがある閾値しきいちを超える度に、突発的な行動を取り過集中になる、と。その「突発性」が目立つので「動き回って」いる様に見えるんですね…や、実際に動き回ってはいるのでしょうが、別に動くことは「目的」じゃないんですね。それに対して、INTP論理学者動く考えることが「目的」になっている、と…え?なんや!変態とちゃうで!


 ENTP討論者に限らず、Ni内向直観 / Ne外向直観主機能者もそうですが、「退屈だから / 知識欲を満たしたいから」、動き回るだけで、面白ければ「じ~」っと何時間でも話を聞いてくれます (小学生なのにほんとよく聞くな…と思うくらい)。1日中、動画を見たり、本を読んだり、情報収集をし続けるのは知覚主機能者で、知覚イメージに従って気の赴くままに行動を取ります…方向性を失って虚無に陥りがち。判断主機能者の場合、何か自分なりの工夫や独自性を出そうと、あれやこれやとやるものの、空回りしがち。どちらも、知覚判断のバランスが取れたら上手い方向に回り出すでしょうね。


 これまでの様に、心理機能に知覚判断セットという解釈を加えた時に、INTP論理学者ENTP討論者の2人が似ていないのは、「テンポが合わない」からだ、と言えます。
 ここまで来れば、INTP論理学者ENTJ指揮官の行動がどう似るのかも説明できます。前者はNe外向直観Ti内向思考セット、後者はNi内向直観Te外向思考セット。どちらも判断駆動で高回転なので「テンポが合う」訳です。抽象的な知覚の仕方を好むので「目線 / 目標との距離感」も同じ。ただただ「視点 / 着眼点 (内向外向)」が違うのです。INTP論理学者は内界 (脳内)で動き回り、ENTJ指揮官は外界 (実世界)で動き回る、と。従って、この両者が真にタッグを組んだ場合、自分の武器 (思考直観のリソース)を封印せず、テンポも崩さず、新しい「視点 / 着眼点」を手に入れることになるのです。「あ、なるほど / そういうやり方もあるな」と。だからこそ「影」を味方に付けると強い、という訳です。一方、自身の「影」を敵に回すと、痛い目に合います。自分で「否定」したまま「影」を使うと「いびつ」になるので、破壊的な方向に行く、と。

 以上、これまでの考察は勿論もちろん、全16タイプの「自我」と「影」に、展開できることです。ご自身の「影」のタイプの記述をよくよく読まれてみて下さい。自分が知らず知らずのうちに、その「面影」を感じ取れる瞬間が、きっと過去にあったのではないか、と思います。



知覚判断セットの実用例

 知覚判断セットの考え方の実用的な使い方を最後にご紹介して終わろうと思います。

自我エゴ/INTP論理学者 : ①Ti内向思考Ne外向直観Si内向感覚Fe外向感情

シャドウ/ENTJ指揮官 : ➊Te外向思考Ni内向直観Se外向感覚Fi内向感情

INTP論理学者の心理機能再掲

 INTP論理学者の多用する知覚判断セットは、これまで書いた様に②Ne外向直観→①Ti内向思考セットですが、日常生活の中では、①~➍まで、8つの心理機能を当たり前に使っているので、様々な知覚判断セットが現れます。その実例をいくつかご紹介します。

例1:INTP論理学者の挨拶
P ②Ne外向直観:あ先生…挨拶…名前は…あれ?
P ③Si内向感覚:えーと何だっけ?あれ、出ん!
J ➊Te外向思考:一旦クラスに戦略的撤退か?クソッ
P ➋Ni内向直観:この前授業で…あ、田中先生!
J ➊Te外向思考:問題ない。Go、だ。
P ②Ne外向直観:テクテクテク…この微妙な空気ヤダ
P ②Ne外向直観:そろそろ間合いだな。
J ④Fe外向感情:目を合わせて笑顔な。一応な。
P ②Ne外向直観:目が合った。
J ④Fe外向感情:田中先生、こんにちは。ニゴ
  OKZKさん、こんにちは。ニコ >田中先生
P ②Ne外向直観:ほぅ…私の名前を覚えているとは
J ④Fe外向感情なかなかやりますね。
※一瞬てんぱったら「影」が出ます。INTP論理学者Fe外向感情劣等なので意識的に使うとぎこちなさが出ます。
これが出合い頭にばったり、の挨拶であれば…
P ②Ne外向直観:おぁあ~!ちゃす!
と、知覚イメージのみで動くため、習慣化された無意識的な行動を取る訳ですね。

例2:INTP論理学者ENTP討論者生徒に指導
P ②Ne外向直観:あ、ここ違和感あるな
J ①Ti内向思考:うん、間違ってそう
J ①Ti内向思考:「ここ怪しくない?」
  「いや~合ってますよ」 >ENTP討論者生徒
P ②Ne外向直観:「この前も言ってたやん」
  「え~どこすか?」 >ENTP討論者生徒
P ➌Se外向感覚:怪しい所を詳細に見る
J ①Ti内向思考:脳内処理…
P ➋Ni内向直観:あ、ここだな
J ➊Te外向思考:「ほらこいつはこうでしょ…」
  「あ~!ガクッ」 >ENTP討論者生徒
P ②Ne外向直観:ふざけてるけどまぁいいか笑
J ④Fe外向感情:「油断大敵やで」
  「まぁ分かってたんすけどね」 >ENTP討論者生徒
P ②Ne外向直観:反省しとらんなw
J ①Ti内向思考:「えー他の所は~…」
P ②Ne外向直観:ここもあそこも多分怪しいな
J ➊Te外向思考:「ほら~こことここも」
  「ぐはぁ!…写していいっすか?」 >ENTP討論者生徒
P ➋Ni内向直観:ビキッ
J ➊Te外向思考:「さっきまで寝てて甘えんなー」
  「…はーい」 >ENTP討論者生徒
※このやり取りはENTP討論者生徒との定番です。ENTP討論者生徒の①Ne外向直観は、「どこまでだったら怒られないか」を試している様です笑
 恐らく私の「影」のENTJ指揮官が出る時は➋Ni内向直観の影響で一瞬の内にパッと切り替わるのではないか…と自覚しています。他にも、子供の頃からNi内向直観で閃いた時は、興奮で「そうか!こいつにこうさせればいいのか!」と、無意識の内にTe攻撃性の高いを選びがち、という自覚があります。…恐らくINTP論理学者あるある。

例3:INTP論理学者の勉強
P ③Si内向感覚:今日宿題あったな
J ①Ti内向思考:今日中に終わらせなきゃな
P ②Ne外向直観: 結構ある…まぁいけるか
J ➍Fi内向感情:よしコーヒー入れようチョコも
J ➍Fi内向感情:確認問題ってやる気出んよなー
P ②Ne外向直観:お!この問題…確かこの前の…
J ①Ti内向思考:自力で思い出して解いてみるか!
P ③Si内向感覚:確か定義がこれであれで…
J ①Ti内向思考:あれ?おかしいな解けん。
      (3時間後)
P ②Ne外向直観:いやこれだとあっちが破綻か…
J ➊Te外向思考:なんやこれぇ!くそ!
P ➌Se外向感覚:なんか条件見落としとるか?
J ➊Te外向思考:いやもう10回は見直したろ
P ➋Ni内向直観:なんか出そうな気はしてるんだよ
J ➍Fi内向感情:ここまでやって答えは見たくない
P ②Ne外向直観:どれも合ってそうなんだけど
J ①Ti内向思考:落ち着け…最初の定義を確認しよう
P ③Si内向感覚:これはこう…あれこここれだっけ?
J ①Ti内向思考:考え直そう…あ!やっぱずれてる!
P ②Ne外向直観:これだったらいけそうかな~
J ➊Te外向思考:さっきのこいつとくっつけて…
P ➋Ni内向直観:お!行ける!気がする!多分!
J ①Ti内向思考:よし、組み立て直そう………
P ➌Se外向感覚:……で、最後これを確認して、と
J ➍Fi内向感情:うっしゃー終わったぜ!
P ➋Ni内向直観:ミスなかったら楽勝やったな(小並)
J ➍Fi内向感情:うぃーあってたわ~
P ➌Se外向感覚:あ~まだ宿題半分ある…
J ➍Fi内向感情:…一旦寝よ
※勝手に自分ルールを決めてループに入るパターンはINTP論理学者あるあるだと思います。でも、こうやって自分に負荷をかけていくことで、自然と「影」の機能を発達させている、と。
 直観型は「大器晩成」、感覚の発達が追い付けば、きっと偉業をなせる。若い頃に失敗を重ねられることが、直観型の最大の武器だ。感覚型はもっと失敗せぇよ。18の自分で限界を決めるな。世界で一番の天才になる必要なんてないんだから。そもそも頭の回転とか知識量に依存した才能って、AIで可。

 この様に①~➍の8つの機能を割り当て、行動を振り返ると、自他の行動を客観視できます。やはり、自分がストレスを感じた時…まぁいわゆる「イラッと来た瞬間」には、「影の人格」が顔を出してるな、というのが自分でも見えて面白いです。「面白がる自分」を客観的に感じられると、「影」に乗っ取られるのではなく、「影」をコントロールできるのではないか、と。
 大事なのは、「イライラしている自分は格好悪い…」と、その存在を「否定」してしまうのではなく、「もう一人の自分」の大切さを認めてあげて、「お前のおかげで上手くいったぜ!」と感謝できると良いのではないでしょうか。心に「影」の居場所を作ってやる。そうすると、「いつもの自分」だけでは突破できない壁に、別の視点から「突破口」が見付かるのではないかと思います。


まとめ

 知覚機能と判断機能によって、イメージを脳内に作ることで、人は動く、と。ユングの考えに基づいた知覚判断の捉え方の基礎は、とても大切です。そして、知覚主機能 / 判断主機能」という主機能分類で見た方が、各タイプの行動の特徴を捉えやすいと思います。次に、知覚判断セットの考え方を導入することで、8心理機能モデルに「時間軸」を導入しました。「自我」と「影」の両者は、「同じテンポ」で動きながら、違う「視点」で突破口を開くことができる、と。ですので、「影」の統合は、大きなポテンシャルを秘めている、という考察です。
 今回は、基礎的な内容~実用テクニックに寄った話になってしまったので、抽象的な話が大好きな抽象民の皆さんには、少し物足りなかったかもしれません。8心理機能モデルにdive deep する解説記事を書いている時に「あれ?これも事前にいるか?」ってなった訳ですね。…まぁいいじゃないですか。こういった発散的な所もINTP論理学者の御愛嬌、ということでね。ご容赦下さい。また次回、抽象的な話に戻ります。フッフッフッ…抽象民よ、寝て、待て!いや、それじゃ普通か…起きろ!起きて、待て!いや、それじゃ死ぬか…寝ろ!とりあえず今日は寝ろ!待て!



Title解説



それではまた!